殺人鬼プータロー
あっ、大好きな作家さんの新作があがってる!
わたしは「小説家になろう」というサイトで小説を読むのが好きだ。
いつも仕事から帰るとパソコンに張りつくようにしてネット小説を読んでいる。
気に入りの作家さんが新作をUPしていたので、今晩もまた大喜びで飛びついた。
最近なかなか更新がなかったのだ。
もう天にも昇る心持である。
楽しい時間は短い。あっという間に読みおえてしまう。
しかも連載作品のようだ。これからどうなるか待ちきれないではないか。
興奮冷めやらぬわたしは、新着で上がってきている他の作品から適当なものを選んでまた読みはじめた。
寝るまでにはまだ時間がある。
これが大当たりだった。
偶然選んだ大正時代をモチーフにした恋愛物は、あまりにも熱く素晴らしかった。
主人公は当時の文豪をモデルにしたのだろうか。
嫌味でない、知性的な人物像が魅力的だ。
控えめなヒロインはしかし古い時代の、はっとするような芯の強さが好感度抜群である。
なんせ地の文が美しい。作中人物の台詞、時代考証、すべてにおいて完璧だ。
熱中しすぎて寝るまでの時間どころではない。気がつけば深夜はとうに過ぎ、もう一時ではないか。
しかしこの感動は感想にして作者に届けねば気がすまない。
よし!感想を書こう。そう決めたわたしは新しく発見した作者の名前を確認する。
そこには、「殺人鬼プータロー」と記されていた。
感想は、また今度でもいいかな。
そう思い、わたしはブラウザを閉じ眠りにつくことにした。
この小品は2ちゃん創作発表板「小説家になろう」で企画競作するスレ
にて、お題に沿った作品を書こうとしてあがいたものです。
まだ出来たばかりのスレッドです。
参加者をお待ちしています。
ttp://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1311071926/l50