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冒険者ギルドにご相談(掃討戦のあと)

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


(閑話になります)


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side 主人公


 わたしはちょっとした相談をしようと冒険者ギルドに来ている。建物に入るとあちこちから声がかかり、受け入れられている感じがしてとても嬉しい。


 今の時間はあまり混んでいなかったので、すぐ順番がきた。受付の女性にちょっと相談したいことがあるというと、なぜかギルマスの部屋に通された。


 そこにはギルマスだけじゃなくゼットさんとその仲間のSランクパーティのみなさんがいた。


 「おぉリーダーじゃねぇか。今日はどうした。」


 「はい、おはようございますギルマス、ゼットさんたちもおはようございます。今日はギルドにちょっとした相談があってきたのですが、受付に行ったらこちらに通されまして。あの、お話中のようですから、どなたか別のギルド職員で空いている方がいらしたらお願いしたいのですが。」


 「そうか、ゼットたちなら大丈夫だ。だよな?」


 「あぁこちらは気にしなくていい。話はほぼ終わっていたし、俺たちが席をはずそうか?」


 えぇ〜そんな大した話ではないので、本当に誰でもいいんだけどなぁ。ゼットさんたちに聞かれて困ることでもないし。


 「そんな、こちらはすぐに失礼しますので、みなさんはどうぞそのままで。」


 「よし、それなら、さぁ話せ。」


 えっ、もう?


 「はい、じつはわたし武器の扱いを覚えたくて。それでギルドって新人に指導とかしていたと思って相談に。」


 「Cランクなのに?」


 「ランクは関係ありませんよ。わたしは今年冒険者見習いになったばかりの初心者なんですから。」

 

 その場にいたわたし以外の人たちは皆、そうだっけ?みたいな顔をしている、そうだよ、お忘れかもしれないがなりたてホヤホヤの新人である。


 「というか?武器、苦手なのか?いや、そういえば魔法で討伐とかしているんだったなぁ。しかし使えないのか、剣とか?」


 短剣とかナイフは使っているといえるかもしれないが、武器としてではないような?


 ギルマスから小剣を渡されて、観てやるから振ってみろと言われたので席を立って空いているところで素振りをしてみた。


 ブッと誰かが吹き出した。ギッと見回しても皆目を逸らしてなかったことにされた。ギルマスが今度は槍を渡してきたので、やっぱり振るのかな?と思って振ってみると違う!突くんだという。


 ちなみに振るなら矛だと言われた。弓を渡されて構えろ、というので構えたらもういい、だいたい分かったそうだ。


 わたしがなんだか憮然として席にもどると、ゼットさんたちがなんだか苦しそうに肩を震わせている。


 「ひどいよ、笑いたければ笑えば!」と言うと皆もう止められないとばかりに吹き出して大笑いされた。


 「どうして、何がおかしいの。そんなに変?普通だよね、武器を扱ったことのない7歳なら。ねぇそうでしょ。」なんだか追い討ちをかけたようで、さらに身体を捩って笑っている。


 「悪い悪い、そうだよな、普通だから。悪かったって。まぁ、それにしても意外だったんだよ皆。まさかぜんぜん使えないとは思ってなくてさ。そうだよな、ギルマス?」


 「うん、まぁそうだな。まさか素人とは思っていなかったな、俺も。だが、今まであまり困らなかったんならどうして今更習うことにしたんだ?」


 「ウーン、別にあえてやらなかったのではなくてですね、たまたまやらないままきちゃっただけです。それで習おうと思ったきっかけですが、クランでさすがにこのままだと格好がつかないと思って。」


 「いや、平気だろ。皆お前は魔法だと思っているんだから。」


 「でもギルマスたちだって、わたしの素振り見て笑ってたじゃないですか。それって、わたしが出来なさすぎてってことですよね。」


 「いや、あれは…そう、忘れてたんだ。それだけだ。あぁ、それで誰かに教わりたいってことでいいのか?」


 「そうです、誰か先生を紹介してください。あっ、できれば授業料が安い先生がいいです。」


 「おいおい、そんなんでいいのか、やるならちゃんと習えよ。誰がいいかな。引退した腕のいい奴が、手が空いてればいいが。」


 「なぁ、リーダーはひと通りの武器の扱いに興味があるのか?それともどれか自分にもっとも適した武器をある程度身につけたいのか?」


 わたしは少し考えてからひと通り基本を身につけたいと言った。するとギルマスとゼットさんが、頷きあう。


 「だとしたら、ゼットに教えてもらえ。」


 「えっ、そんな忙しいのに悪いですよ。」


 「いや、ひと通りの武器の基本の扱いだとしたらその辺のやつらでは無理だ。ゼットならその点間違いない。今なら少しくらい大丈夫だろ?」


 「ああ、明日からでもいいぜ。指導料は応相談だな。」


 「そんな、ゼットさんなんてとても雇えないよ。無理無理。」


 「大丈夫だって、まけといてやるから。じゃあ明日、昼頃クランに顔出すよ。」と言うゼットさんにお願いします。と頭を下げた。


 ギルマスにもありがとうございます、と言ってギルドをあとにした。


 結論から言うと、わたしにはあまり才能はなかった。でもひと通り扱えるようにはなった。


 それからゼットさんはかなり厳しかった。


 そして、指導料はクランで出すお弁当とわたしの作った魔道具、あと楽器を魔法の袋に入れて渡した。


 わたしの作る魔道具はどうやら面白いらしい。それにゼットさんは楽器も嗜むようで喜ばれた。


 練習風景についてはまた機会があればお話しよう。



 


 

 


たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。

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