辺境伯の街で寄り道
みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
(閑話になります)
こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
side 主人公
荷車なんてどうしてひいているのかといえば、わたしのアイテムボックスが大容量だからだ。
どんどん入るし時間経過はないしありがたいのだが、あんまり目立つのも困るので荷車で誤魔化しているわけだ。前回来た時、こういった荷車や手押し車を使っている人を見かけていたので準備したのだ。
荷車は森の倒木から創造の魔法で作ってみた。なにしろ、子供対応の小さめの荷車などアイテムボックスの中にもなかったからね。それに街中なら、小型でないと小回りがきかなくて周りに迷惑になるといけないし。
まぁ、使い心地の感想は次回作るときの参考にしてもいいし、アイテムボックスに仕舞っておけば場所塞ぎでもない。材料とイメージさえしっかりしていれば、創造の魔法はいろいろ作れて大変便利だ。
はじめは魔法を創造するのかなと思っていた。この世界になかった魔法を作れる魔法かと思っていたのだ。
でも森で暮らしていて、こうだったらいいのにとかこれあればいいのに、と考えていると「できる」とふと感じるのだ。作るのに何が必要かも。
それに今は少し考えるのもこわいのだが、わたしに作れるのは魔法だけじゃない、物だけでもない、魔物も魔獣も作れるような気がするのだ。下手したらホカノモノまで。
わたしはこれはあまり突き詰めたくないと思った。当分考えるのはよそうと。よし、封印だ。
それで市場で買うものはだいたい買った。つぎは商会を見てみよう。人目につかない場所でサッと古着屋さんで買った外套をアイテムボックスにしまい、もともとのマントを羽織る。あと荷車に積んだ荷物ごと荷車もアイテムボックスへ仕舞ってから大通りに戻る。
路地裏に入る時も出る時も、隠密を発動しているので目立ってはいないはずである。わたしはせっかくなので鑑定しながら少しブラブラすることにした。
以前街に潜入した時は、こっそり侵入しているだけに悪いことをしているようで罪悪感があった。そのせいか人に見つからないように必死だったし、余裕などなくて学校を探すことだけで精一杯。鑑定のことなどコロッと抜けていた。ところどころでは使っていたというのに。
しかしこうしてみると子供でも冒険者見習いだとレベルが5とか6とかあるね。普通の大人も女の人は10とか男の人だと15とか。少し体格のいい大人なんかは20とかある。
冒険者はもっとレベルが高い。女の人でも20近い人やそれ以上の人もいるし、大きな剣や斧?みたいなのを担いでいる人たちなんかだと、28とか34とか。古傷のある、凄みのある人たちなんかは40以上だ。
もしかしたら、わたしのレベル100はかなりの強者なのかも。どうしよう、やっちゃった?いやいや、これでいいんだよ。
だって、相手がどんなに大人数でも、戦争とかに巻き込まれても、どこかのお城に閉じ込められたとしても、洞窟の1番下に落とされたって、必ず生きて戻って落とし前をつけられるくらい強くなるのが第1の目標だったのだから。
どんな困難や理不尽も、わたしは力でねじ伏せる。話し合いとか策略なんて凡人にはむいてない。正々堂々、持てる力を駆使して生き抜いて弱肉強食のこの世界で強者として生きていく。
前世ただの一般庶民のわたしは弱者だった。今度はわたしが強者になる。そのためにも、もっと強くなるのだ。
鑑定しながらレベルだけに注目するのはよくないと思った。努力はレベルだけに現れるわけではないと思うから。
普通に生活するといっても、前世のように必要な物は買えばすむような世界じゃない。探して作って工夫して、それがこの世界だ。
手作業も力仕事も頭脳職も魔法も、才能や技能、技術として人の中に蓄積されステータスに刻まれる。どんな努力も経験もすべてが刻まれて、スキルや経験値として数字として把握できる。
これらは、上手く扱えば必ず成長できるという可能性がある。慎ましい幸せを望むのもいい、立身出世を目指すのもいい、どんな生き方も自由。少なくとも、奴隷以外なら。
そうこの世界にも奴隷がいる。気にはなるが、まずは自分のことだ。なにしろやっと街に入れただけなのだ。
この辺境伯領のことは知らないも同然、まずは暮らし向きを安定させてからだ。
というわけでそろそろ商会を見に行こうかな。
たくさんの作品がある中で
お忙しい中お読みいただきありがとうございます。




