表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/164

感覚共有

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


(冒頭は、ep.78話 事情説明の終わりの部分になります。)


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side 主人公


 わたしは静かな人魚さんに声をかける。どうしたの?


 ずいぶん気にいってもらったけど、どこを気に入られたのか分からない。相手の気持ちを分かってあげられたらいいな。


 そんなふうに話す人魚さんは、ずいぶんおおらかな人柄だ。いきなり番いと判明?して戸惑ってはいても取り乱してはいない。


 相手のことを理解しようという度量の大きさを感じた。かなり強引な相手なのに拒否するわけではなく、ふんわりと対応しているのもすごい。


 相手は竜だ。しかもかなり巨大な。力も魔力も同様に膨大で、面と向かって相手をするのは怖かったとしても不思議ではない。


 しかもたぶん、深紅さんは火属性、人魚さんは言うまでもなく水属性。これって番いになれるものなんだね。人魚さんはきっと竜の番いとか、考えたこともないのだろう。


 魔族には番いを得る場合もあるが必ずというわけでもないらしい。そして、片方が番いと認識したとしても、もう片方が必ず分かるわけでもないらしい。


 必ずお互いが番いだと分かれば、番いへの執着にも寛容になれるのだろうに。どうもそのあたりははっきり聞けていない。


 わたしは脳筋っぽい深紅さんのことを思い、ふたりがちゃんと話し合えるか不安になった。しかし今後もふたりが一緒に過ごすならば、話し合いは不可欠だ。


 どうすれぼあんなにも力に偏りのある組み合わせを上手くいかせられるだろうか?


 わたしは深紅さんのところに行った。以外に普通に話せてホッとしたが、本題は番いのことだ。


 まず番いを得る前と後について聞いてみた。全然違う。まさに人生観が変わる出来事だ。わたしはこの番いに対する深い感情を、なんとか相手に伝えることが互いの幸福に繋がる気がした。


 深紅さんにあの歌の時の魔石を見せてほしいと頼んだ。たっぷりと深紅さんの魔力で満たされた魔石を手に、どうしたら相手に伝わるか考える。


 感じたことを互いに共有できたら。


 わたしは深紅さんに魔石を持たせ、番いを感知してからの番いへの気持ちを魔石に込めてみてほしいと頼む。

 

 己の魔力に気持ちを溶かすようなイメージだろうか?深紅さんは怪訝そうにしていたがやってみてくれた。


 こんな感じか?と渡された魔石を持ってみて鑑定してみる。こんなふうに鑑定を使って分かるものなのか自信はなかったが、今までもいろいろなものを鑑定できたのでイケる気がする。


 鑑定の結果は、深紅の番いへの気持ちがこもった魔石とでた。おお、やったね、あとは人魚さんを連れてくるかな。


 しかし、本当にできるのかは試してみないと分からないことだ。というわけで人魚さんに来てもらう。


 人魚さんに魔石を持たせて、何か感じるか聞いてみる。とても温かいという。あと何か感じるらしい。なので、魔石に語りかけるように魔力を少し流してもらった。


 すると、ぽぉーっと魔石が輝き人魚さんを包み込む。目を見張って驚く人魚さんがしばらくすると、顔を真っ赤にして俯いた。


 輝きが鎮まると、人魚さんはゆっくり顔をあげて深紅さんをみる。その青い瞳に今まではなかった慈しむような温もりが含まれている気がする。


 深紅さんは番いの人魚に真っ直ぐ見つめられたその瞬間ひどく動揺した。それは今までの深紅さんからは考えられない表情を浮かべて。


 深紅さんも真っ赤になったのだ。目が潤み、唇をふるわせて、そう乙女のように心細げなその様子にわたしもえーと驚いた。


 人魚さんはそんな深紅さんを見つめたまま微笑んだ。うわっ、かっこいい、人魚さんってきれい系美人さんだと思っていたけど、こうしてみると十分男らしいよ。


 うわっ、深紅さん大丈夫かな。彼女もどちらかというと、恋愛初心者っぽいんだけど。


 人魚さんは深紅さんの手をそっととると、少しふたりきりで話しをしませんか?と庭に誘ってふたりで出て行く。


 月の光の中をふたりで手を繋ぎ、ゆっくり歩いている姿を遠目に見ながらこれなら大丈夫かもと思う。


 正直ここから先は、わたしにはどうしたらいいのか見当もつかない。だから後はふたりでなんとかしてくれ。


 


 


 


 

たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ