表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/164

帝国速報6 巡見使隊

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side ある巡見使(文官)???


 看板を立てた後、役場?とギルドによりついでに領城にも伝言をお願いして転移陣で帰ってきた。


 大広間では他にも帰ってきた者たちが報告をしているようだ。何やら順路があり入口に並ぶ。まず回収品を提出するようだ。袋を開けると帳簿類、お金、宝飾品、骨董品、絵画、彫刻、魔道具、武具武器類、衣装類、食器類、家具調度品、書籍類、楽器類、その他贅沢品というようにそれぞれの品目の資産保管袋に中身が移るらしい。


 その際所有者情報や接収してきた領地ごとに、相続人情報なども保管袋と連動した保管品台帳に補記されて格納されるようだ。なにしろ人手不足なので、魔力と魔法と魔道具でごり押しする気満々なのだろう。


 大広間には皇太子殿下と側近もいて後ろで何やら事務作業をしている。順路を進むと鑑定水晶を出すように言われた。そこはどうやら本日鑑定した者と住民台帳をつけ合わせる場所らしい。鑑定内容を即座に呼び出し印刷されていく。


 さらに進むと、超大型の模型のような帝国領内の立体地図があり看板を立てた場所を表示しろと指示された。地図と同じ台の上にあった小さな旗を領都の広場に立ててみてこれでいいか聞くと頷かれた。


 どこで何を行ったか報告せよというので、回収したこと、解放したこと、治療したこと、看板を立てたことを報告した。明日も同様に工程表に沿って進めるように言われたあと、騎士共々仕分け作業を行うように指示されて日が暮れるまで働いた。


 一緒に派遣された者同士でかたまり領地の資産を算出していく。騎士たちなどはえぇ計算〜(涙)と嘆いていたが、問答無用らしい。周りも同じように騎士と文官が同じ机に座り紙とペンと計算機を握って頑張っていた。


 どうやら取り急ぎ、担当する領地の動かせる公的資産を算出するようだ。机には、食糧品、医療費、住宅費(燃料費含む)、防衛費(魔物対策、盗賊対策など)、教育費(失った人材の補填のため急遽育成し対応するため)にいくら使えるか確認せよとある。


 回収してきた品々は、調査や取り扱いに時間がかかりそうな物は他の者に調査を任せて、急ぎの項目のみ自分たちにやらせるようだ。


 使えるお金を把握し明日からでも大丈夫なようにしなくては。だとすると、今後のことも考えて担当領地について騎士にも復習してもらわないといけないな。こいつら分かっているだろうか?


 幸い悪徳領主でも蓄えること方が好みらしく、使える資金はある程度あった。来年度以降の領地運営のためにも堅実にいかないといけないが、足りない物を買い足すくらいは現場でもできそうだ。


 あとは買うばかりでは資金が底をつく、何か売れる物、特産品とかないだろうか?領地の農作物や工業製品についても調べる。


 西は密林と湿地が多い。農作業はあまりひろがっておらず、人の住みにくい地域に出没する魔物や魔獣の素材による収益が多い。


 そのため冒険者になる住民が多いこと。領地の抱える兵力も高ランクの魔物の対応が仕事の中心だったようだ。


 希少な素材の確保にも対応していたようで、近年までは潤っていたようだ。特に貴族に珍重されていた薬にも美容にも効果のある素材はほぼ独占状態。


 ただ確保するのに兵力をつぎ込んでいたらしく、兵の損耗が激しい。兵の練度をきちんと上げて、計画的に進めるならこんなに死者は出なかっただろうに。

 

 翌朝、登庁すると資金と武器防具を魔法の袋に入れた物を渡された。返却された武器類は領地の守備隊の備品と確認が取れたので使用許可が下りたのだ。


 ほかにも領地で働く者に着させるお仕着せ(城とは形と色が違う)も持たされた。お昼の食事にとお弁当?とコップの魔道具を各自配られた。飲み水に関しては地味の嬉しい。皆コップはフックを使ってベルトに吊している。


 以前の貴族の生活では気にしたこともなかったが、綺麗な水が飲めるのは素晴らしいことだ。さて皆準備もいいようなので、揃って扉をくぐる。


 昨日と同じ広場に出る。時間にすると8時くらい。工程表を見ると旗を掲げよとあるので、騎士に畳まれた旗をひろげて掲げさせる。


 旗は風もないのにきれいにひらきたなびいている。騎士が持っていた印象よりはるかに大きい、そして立派だ。


 つぎは冒険者ギルドで依頼を出せという。とりあえず皆で向かう。このメンバーは安全のため以外にも理由があり離れないようにと言われている。


 どうも各自の持つ魔道具の関係のようだが詳しくは知らない。ギルドに入り窓口で依頼を書く。ゾロゾロ入ってきた自分たちを皆凝視してくる。


 依頼内容は、領地内の各町や村の広場に看板を設置すること。この領地の町や村は20ほど、窓口に一箇所いくらか相談すると、金貨3枚プラス距離と言われた。往復と途中の宿泊も考えないといけないからな。


 足元を見られているかもしれないが今回はいい、工程表にも許容範囲とある。そのまま依頼する。


 つぎは役場?に行き人々の状況を聞くようにとあるので、昨日見た建物の入口の案内に2階が窓口のようなのでゾロゾロ向かう。


 ちなみに旗を持つ担当の騎士だが、旗はかってに閉じたり縮んだりして出入りに不都合はなかった。ひろげる前以上の扱いやすさだ。


 窓口で帝都から派遣された巡見使であり、現状を確認に来たこと。支援が必要なら話を聞くことをつたえると上の者にきいてくると言って席を外した。


 代官の部屋に通されたが迎えたのは代官補佐だった。代官は日頃領主と行動を共にすることが多く、ここしばらくは領都に戻っていなかったようだ。


 こうなると元領主と同様の状況が考えられるわけで、残っている者たちでなんとかするのみだ。


 代官補佐に元領主の報告もあるので、領地の主だった者たちを集めてほしいと頼む。何日くらいかかるか聞くと明日には皆集まるという。


 昨日設置された魔道具の映像を見た者たちが連絡を取り合い帝都のことを伝えたのだ。あの後広場では繰り返し映像が流れているようだ。


 しかし映像の内容は同じだったり違ったりしたらしい。その中に帝都から派遣されてくる巡見使の紹介もあり、これから領都に毎日通って来ることが知らされていたという。


 領城からも人が来て映像を観ていたという。領主の関係者は街にいるか聞くと、子供が何人か領城に残っているという。


 領主の大きい子供は領主と一緒に帝都で暮らしていたようだが、幼い子供と庶子は残されていてわずかな奉公人に世話されているという。


 領城は放棄されたも同じということか?その割には回収品はちゃんとあったようだが?この後領城に行くことを決める。


 補佐に領地の状況を聞くと芳しくないそうだ。まぁそうだろうな。まず何が必要だと思うか意見を聞く。

 

 食糧は足りない。屋根はなんとかなると思う。医薬品も多少足りないと思われる。魔物を狩れる人材を増やしたいという。


 食糧はどういった物が必要か聞く。肉か穀物か。あるいは野菜類か?まぁ足りないというなら肉か穀物だろうが。


 穀物がほしいという。肉は最悪虫系魔物を食べることもあるそうで、湿潤な土地だけに植物は採取しやすいので、それらも食べているそうだ。


 通信の魔道具を持つ騎士に城へ連絡してもらい、明日どのくらい穀物を用意できるか確認する。目の前でやりとりする様子に驚く補佐どの。


 取り寄せた穀物の分配は公平に出来るのか確認すると、問題ないと答える。そういえば鑑定がまだだったな。


 明日の話し合いの時でも、または後でもいいので広場に住民をなるべく多く集めてほしいとお願いした、できれば全員。


 では領城へ。門は閉ざされているが開くのは分かっている。入ると剣を抜いた青年と少年、同じく武器を構えた年寄りが背後に家人をかばい立ち塞がる。

 

 丁寧に名乗ると、剣は降ろしたが仕舞わない。


 年寄りの執事と思しき者が、昨日いきなり家財道具がなくなったのはお前たちのせいかと詰問してきた。なるほど心当たりがある。


 不便をかけたのは心苦しく思うが、この地の領主は罪人となり地位を剥奪された。家人についてはその身の潔白が証明されるまでは、皆監視対象となり関係者も資産は凍結されるのは当然。


 とはいえ身の安全や衣食住は保証するので家人一同ご理解のうえ、われわれに協力頂きたいと説明する。一旦持ち出した家財も生活に必要なものはもちろん返却する。


 ただ帝国内すべてが混乱し、困窮している状況なので監視とは別に働いてくれるなら賃金を支払うことを約束する。


 


 


 


 

 


 


 





 

たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。


書きためるのにお時間をいただければと思います。


電車の中やお昼休みなど少しずつ書いております。


読むのも楽しいですが、書くのも楽しいですね。


書く楽しみ、読んでいただける嬉しさと出会えてありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ