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治療院の見習い2/2

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side ある治療院の見習い


 朝になった。入り口から漏れるわずかな光の変化。今日も晴れているようだ。


 眠れるとは思っていなかったのによく寝たようだ。考えてみれば、痛みがひどく起き上がれなくなってから熟睡したことなどない。いつも痛みを感じていて浅い眠りを繰り返していた。


 毛布を畳み隅にあった小さな椅子の上に置く。髪をなでつけて外に出ると、朝から暖かかった。今まで見たことのない木々、草花。ここはどこだろう。王都より南だと思う。


 昨日の集会所に行くと、他にもたくさんの人がもう集まっていた。見れば1列に並んでいる。なんとなくわたしも後ろに並んだ。


 水と食べ物を配っているみたい、周りはわたしのようなボロをきた人々。自分だけひどい身なりだったらどうしようと思ったかもしれない。


 渡された物を手に皆が固まって座っている近くにわたしも座る。水を飲む、飲んで自分が喉が渇いていたことに気づいた。飲み終わるとまた水が湧いてきた。えっ、魔道具なの?


 ザワッとしたので見回すと皆コップを覗き込んでいるから、わたしと同じように驚いたのだと思う。なんで魔道具なんか?いくらコップだからって…コップの魔道具ってあまり聞かないような?


 全員座ったのだろう、なんとなくその場が人を、誰かを待っている空気になった。あの子誰かな。10才くらいの女の子。冒険者みたいな人がリーダーって呼んでいる。


 あんな小さな子がリーダーなの?


 でもあの小さな子が話しはじめたら違和感はなくなった。リーダーが言うには、ここは遠い島、周りには何もない。ここには宝珠を使った人しか来ないから安心してほしいと。


 それぞれに事情があると思うが、朝食(さっき渡された食べ物のこと)を食べたら冒険者の人について採取をしてもらうという。


 その日食べるものを自分で採ってこられるようになること。それがまずはじめに覚えることだと。この集落には水もひいてあるが、1人1人に水瓶とか用意出来なかったので魔道具のコップを用意したこと。コップは各自にあげるからなくさないようにと言う。


 魔道具をポンとくれるなんて、と思ったが手に届く場所にいつもお水があるのは安心だ。たぶんこの場にいる皆が綺麗な水をいつでも飲める幸運に気づいたと思う。


 その後、島の建物の説明や施設の説明、転移陣?の説明、採取に使うものを各自渡された。採取したものを入れる袋や小さなナイフ。袋をもらったから魔道具のコップを1番にしまった。コップがこれからは自分のものなのだと思うと嬉しかった。自分のもの。というのがあまり持ったことがなかったからなくしては大変だとしっかりしまった。


 後日、島の住民に採取品を入れる袋とは別に個人用の斜めがけバックが支給された。多分個人の持ち物が増えてきたからだろう。コップに紙、採取品の絵、筆記具、小さなナイフ、わたしの持ち物だ。


 母が亡くなり空っぽのまま生きているのが辛くてここに来たのに、こうして毎日体を動かして朝から夕方までただ働いているとお腹が空いて食事が美味しいと感じるのだ。


 以前なら食べ物が喉を通らなかったりもしたのに。汗をかき、その汗を夜には流し自分の小屋で寝る。それを繰り返すうちに朝起きるとやろうと思うことがあって、つい夢中になると時間の経つのが早くて。これが意欲というものなのかなあ。


 わたしは生きてていいんだろうか?そんなことをつい考えながら作業をしていたら、指先を切ってしまった。指導員役の冒険者の人から、ぼんやりしているのが一番危険だと注意されながら怪我を手当してくれた。島は比較的安全かもしれないが、一歩外に採取に出ている時には集中して仕事をするのが決まりだと。そうでないと怪我をすると。


 彼女はこの薬は切り傷によく効くよ、と差し出し見せてくれた。冒険者はこうして外出先で怪我をすることもあるから、薬などを携帯しているという。彼女は島に来てから、薬の代わりになる薬草を皆と一緒に採取していて興味がわいたと話してくれた。自分でも部屋に薬草を干して飲んだりしているという。


 そうやって自分で効果を確認できるのも楽しいという。わたしもやってみようかな。


 


 



たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。

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