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雪人さん

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side 主人公


 この世界の住人は皆かなり美しい。あっ、人型の場合ね。なんなの、この美形率とは思うけど、だからこそ自分の見た目に引け目を持たなくてすむのかな。女神さまにいただいたわたしの姿は綺麗でかわいい。


 周りも皆美形ばかりだから、わたしだけ悪いなぁと思わなくてもいい。あれっ、女神さまにお願いしなくても美人だったのかな?


 いやっ、わたしの場合、転移に近い転生だったのだから前の姿を引継ぎ若返るだけという可能性もあったと思う。女神さまが希望を叶えてくださったのだから、周りのことは気にしないのが一番だ。


 さて雪人さんに会いに皆で向かう。だいたいの場所は分かるのでよかった。魔狼さんたち曰く、言葉は通じるそうだ。


 雪山が近づき、寒さがとてつもなく厳しくなった。まさかこれって雪人さんのせいなの?魔狼さんたちの様子からどうやら間違いないらしい。


 わたしの当初の設定より何段階も気温が低い。こんな雪と氷の中がいいの?これほどの寒さが好みなら、とても人間の街では暮らせないのでは?


 魔狼さんたち曰く、魔力量も多く長命な種族は必然的に身体能力も耐久力も高くなるので数年程度なら問題ないらしい。


 ただ宝珠を使うほど追い込まれていたのなら、今は回復に勤しんでいることだろう。まだ若いらしいので、一族から引き離されてきっと寂しかったと思う。早く種族に帰してあげたい。


 一際雪の深い辺りまで来た。雪人さんは氷の中にいるようだ。かなり大きな氷の岩がでーんと鎮座している。


 「こんにちは、雪人さん、いますかー?」と声をかけた。


 「はーい、居まーす。いらっしゃいませ。」


 やけにあっさり返事がきたのでかえって驚いた。魔狼さんが戸惑うわたしを放って話をはじめた。要約すると今回は酷い目にあったが、宝珠の恩恵で一命を取り留めた者同士友誼を深めよう。


 この島は我々を助けてくれた人間が作った場所であり、長居をするにはあまり向いていないと思われるので一族の元まで送って行こうといった感じだ。


 話している間に氷が溶けていき、中から雪人さんが現れた。いやいや、若い方だという事前情報はあったがまさか幼児の姿は想像していなかったね。


 どう見ても5歳児くらいの真っ白な髪をした女の子なのだ。魔狼さんの親切な申し出にお礼を言いながらも、断り文句を言ってくる。どうやら一族のほうと何かあるようだ。


 この島の暮らしは大変気に入っている様子で、長居できない云々という話を聞いて焦って出てきたようだった。


 人間の国でだいぶ消耗してしまったので、この島で回復を待ちたいそうだ。許可が必要ならばどうかお願いだから許可してほしいと頼んでくる。


 あどけない幼児の必死な頼みを無碍にはできないだろう。

 

 


 

 


 


 


 


 

 

たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。

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