海底ダンジョンの他種族のドロップ品
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こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
side ある公営ショップの店長???
店員から大量の持ち込みの連絡が入った。ベテランの店員ですら驚くほどの量。やれやれ、久しぶりに大物が来たな。
ここしばらくはダンジョンの運営は安定している。海底ダンジョンに求める役割も、冒険的な意味より生活に直結した役割の方が主だ。
ダンジョンのもたらす恵は、この厳しい地域ではなくてはならないほどだ。ダンジョンが人魚族に配慮してくれていても、ダンジョンには変わりないので時には魔物が湧く氾濫が起こることもある。
人魚族の鍛錬と生活必需品の確保、ダンジョンの間引きなどいろいろな意味でダンジョンと人魚族は密接に関わっている。
しかしその中でも、他種族のアイテムがドロップする点については賛否がわかれる問題だった。目の前に品物があることによって、想像が掻き立てられたり冒険心を煽ったりされる者たちがいるわけだ。
多少は仕方ないと思うが、人数のあまり多くない人魚族には人口の流出は種族の存続にも影響がある。そういうわけで、試行錯誤の結果人種のみ公開としている。
もちろんその上の階層を攻略する者たちもいるが、戦利品であるドロップ品は買取のみで店頭には出さない。
そのかわり、それらの他種族のドロップ品は部族長たちが買取してくれる。若者の好奇心の発露を絞り込み、行く先をある程度限定することで一定の安全を確保すること。
人間は数は多いが人魚族は強い。海や水の中ならたいていの困難からは逃れられるはず。そうやって適度にガス抜き目的で国を出る若者たちをフォローしているわけだ。
この地域に他種族が訪問することは滅多にない。こんな所まで来るような奴らが弱い訳もない。まぁこっちも忘れかけていたから丁度いいさ。いつもだと階層のことやドロップ品について、順を追って説明し理解を得るようにしているのだが今回は外の奴らだしな。いきなりだったのだからしようがねえか。
さてそれにしても、持ち込み量が多いなぁ。魔法の袋を各自が保有しているとしても、取りこぼしとかなかったんだろうか?まるで根こそぎ刈り取ったみたいだ。
それにしても、もう少し情報を聞き出せなかったものかねぇ。急いで預けたにしてもちょっとくらい雑談していけよ、と思う。
まぁ向こうも慎重になっていたようだし、知らない国、知らないダンジョン、知らない店。警戒して牽制するのも仕方ないか。
ましてや、ここにはギルドはない。ダンジョンはあっても、人の国のダンジョンとはまるっきりの別物だしな。
どのくらいの滞在かは知らないが、誤解されていると困るからな。説明も兼ねて査定が終わったら俺が行くかな。どのみち連絡がほしいと言われているし。
たくさんの作品がある中で
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