海底ダンジョンへ
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こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
side 主人公
やっぱり想いが通じ合うと、とても幸せそう。どちらも今まで不幸せそうだったわけではない。でも寄り添い微笑み合う姿は、やっかみとかではなく羨ましい。
なにしろ2人が美し過ぎるのもある。深紅さんと人魚さんはイチャラブのバカップルに見えるのになぜ。
突如誕生した2組の番に人魚族の皆様は動揺しているようにも混乱しているようにも見える。もちろん1番は祝福ムードだ。それは間違いない。おまけにお相手は美しくも強大な存在の竜である。
竜を見たことがない人魚もそれなりにいたはずだ。知ってはいても知り合いではない。敵ではないが、接点もなかった種族。
気安く近づけないのは、こうして縁ができてもすぐには変わらない。それでも人魚さんたちの中にあの2組への憧れが生まれているのは感じる。
なりたいと思ってなれるわけではないし、努力も才能も関係ない。地位も血筋もお金も、下手したら人柄や性格さえ。あまり考えたくはないが、番が悪人の場合だってあるかもしれない。
えぇ〜、それって周りはどうしたら?いや、もちろん当事者たちも………。
いや、番とか関係なく悪いことする奴らはいるし、イジワルする人も虐げる人もいるのだからそこは気にしなくていいだろう。
逆に最愛の相手、この世で確実にたった1人は自分を想ってくれる相手がいる、その充足感、安心感、信頼と満足感に救われる場合もあるのでは?
底辺に落ちる前に救おうとする相手。まぁどこまでも同じところへ落ちようとする者もいるかもしれないが、それだって選択の自由でもあり結果排除されるのも自然の摂理かも。
つまるところ今後生まれる全ての存在が善と決まっているわけではないように、善も悪もないまっさらなところからのスタート。
気にしなくていい、選択は各自に委ねられていて、それも自由なのだから。
白の老と番のお姫さまが竜たちとお話し合いをした結果、竜の国に挨拶に行くことに決まったようだ。深紅さんたちも竜の国へ行くことを希望しているそうなので2組とも帰国することになった。
ただどちらの国で暮らすのかは、ゆっくり番と話し合うそうだ。まずは挨拶と婚礼をすませるそうだ。でも婚礼って、こんなにはやく挙げるもの?
番の場合はとくに早くなりがちなんだとか。あるいは一緒に暮らして落ち着いてからゆっくり式を行うこともあるようだ。
今回は種族が違うこと、住む地域もだいぶ離れていること。あまり交流がなかった種族なので、正式に婚礼や手続きをすませて周囲に認めてもらうことを希望しているから。
とはいえ番を得た場合は、はやく縁を結びたがるそうなので必要なことをすませて2人きりになるためらしい。結果、急遽この宴を時間延長し仮祝言を二組とも行うことになった。
身体が良くなった人たちも参加して更に人数が増えた。宝珠を使ったことで奇跡のような回復をした人たちを祝う意味もある。
もう全部まとめてお祝いを、となったのだ。女性陣たちは花嫁の手伝いや宴の準備、男性陣は支度の手伝いと狩に分かれて慌ただしく動き出す。
わたしたちは個室スペースを用意してくださって、自由にしていていいそうだ。ミノタウロスの娘さんと鬼人族の少年は、少し疲れたから宴まで休むことにしたようだ。
わたしは海底ダンジョンに行くことにした。ついでに海底火山の恵らしい温泉も寄るつもりだ。皆に話すと魔狼さんとハーピーさんは来るみたい。
早速ダンジョンと温泉の場所を確認して出発する。ダンジョンの中も水で満たされている。完全に魔力で身体を覆い水の中での活動に適応する。
海底ダンジョンも階層があり、潜るほど強い魔物が出るようだ。ドロップするアイテムもその分レアになる。
わたしたちは襲ってくるものだけ片付けながら、どんどん降りていく。
たくさんの作品がある中で
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