辺境伯の街へおつかい
みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
(閑話になります)
こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
side 主人公
今日も朝からスッキリ目が覚めてじつに気持ちがいい。
森はすっかり雪景色だが、洞穴の周りは魔法のおかげで雪がない。ちなみに雪の降る様子は大好きなので、地面に着くとすぐ溶けて流れるように魔法を掛けてあるので積もらないのだ。
よくある魔法の国のように、洞穴の周りだけ常春とかではないよ。ちゃんと寒い。だって外に出たら、うー寒い!というのも自然だからね。吐く息が白いのも、手がかじかむのも嫌いじゃない。
今日は、寒い朝しか採取できない薬草を採りにいく。鑑定であらかじめ場所は見つけてあるのだ。
軽く飛翔を使ってお目当ての場所にひとっ飛びして採取を終わらせる。飛ぶと肌が切れそうなくらい冷たいので、マフラーや帽子で防寒している。
マフラーは前世でも愛用していたカシミヤ製、帽子は毛皮で裏打ちされたしっかりした物。手袋は真冬仕様で、内側が毛皮で手首周りもフカフカで少し長めになっている。隙間からの風を防ぐためのようだ。
はじめはこんなにすごい格好では暑すぎるのではと心配したものだが、前世の都会と大自然の森の奥では気温差が違い過ぎる。この格好でも野宿は無理だ。
さて採取も予定通り終わったしアイテムボックスにしまって早く帰ろう。鑑定したり図鑑で調べたりして、かなり素材も集まってきた。
いざという時に使えるように、少しづついろいろな種類を集めている。もとからため込むたちなので、整理しないと捨てられない人にすぐなってしまう。
今日は少し作りためた魔道具を商業ギルドに売りに行くつもり。討伐報酬とは比べ物にならないが、世間一般ではこうした内職が家計を支えていたりするのだろう。
自分の作った物がお金になると実感することも大切だよね。手にした対価がなんとなく貴重な物に思えるよ。
だからということもないが、お財布を分けている。商業ギルド関係の収入と冒険者ギルドでの表の収入と討伐や素材の売却などの裏の収入、開発した魔法や魔道具の特許?に関連する収入。
商業ギルドの活動では、そのうち屋台とか試しに出してみたいと思っている。昔、お祭りで屋台の手伝いをしたこともある。
呼び込みして、出来たてを売って、結構楽しかった。やるとしたら何がいいかなぁ。甘い物系、それともラノベといえば串焼き、みたいに肉かなぁ。
せっかく街に住んでいるのだから、もっと探検していろいろ食べなきゃ勿体ない。と思いながらすでに数ヶ月が過ぎている。なんでだ?
よし決めた。今日はいつもとは違う道を通ろう。帰りはあちこちの屋台で買い食いして、お土産も買って帰るぞ。どんな屋台が人気か確かめるチャンスだ。
ちなみに誰も待ってはいない。いいのだ、翌朝のご飯になるのだから。強いて言えば小鳥が待っているかもしれない。
商業ギルドで魔道具を売った後、ちょうど昼時になったので屋台へ向かう。いつもとは違う通りを縫うように進む。
ヘェ〜、こんなお店もあるんだぁー。と見物してまわる。結構面白そうなお店をみつけたので、今度ゆっくり遊びにこようかな。今日は魔道具を売った代金で思う存分買い食いをして満足したので森の洞穴にのんびり帰った。
もちろん、ギルドに紹介してもらった宿舎から転移で戻っている。怪しまれないようにしないとね。
たくさんの作品がある中で
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