やりたい放題
ゴゴゴゴゴ……!
野菜『キャアラララーー!!』
果物『ふしゃおおおおおん!!!』
わらわらわらわらわらわらわらあああああ!!
華扇「……収拾がつかない…!
霊夢…… 霊夢! しっかりして!」
ビクッ…ビクッ…
霊夢「あぴゃゃあああああ……!!!!」
わしゃわしゃわしゃ……
魔理沙「霊夢はもう駄目だ、諦めろ!
霊夢、あとのことは私にまかせて成仏するといいぜ!」
わしゃわしゃ……
霊夢「……! …………!
ふんぬっ!!!」
がぶりゅッ!!!!!!!!
華扇「おお、気合いで噛みきったわ!」
ボトォッ……
バナナ「グェッ…………!………………───」
しーん……
霊夢「……ほあああ…!」
ふしゅううう……
魔理沙「ちっ、復活したか……つまらんな。」
霊夢「はぁはぁはぁ……。
……この程度でやられる私じゃないわ。
…………少し、ビックリしたけれど…………。」
魔理沙「少し、どころの度合いじゃなかったぜ。
白目剥いて死にかけてたんだから。」
霊夢「う、うるさいわね。あんなの気持ち悪くて、誰だってあぁなるでしょ。
……それにしても、この博麗霊夢の前でここまでド派手なドッタンバッタン大異変を起こすなんて、いい度胸ね……!
……ここに居る付喪神が全てではないんでしょうけど……
まずはこいつら全員消滅させて、このおかしな異変解決の口火とさせてもらうわ……!
霊符『夢想封印』───」
コァァァァァッッ……!
里人1「ま、待て! なにをする気だ!?」
ピタッ
霊夢「えっ? な、なにってもちろん妖怪退治よ。
危ないから離れていた方がいいわ。」
里人1「妖怪って食べ物様の事か!?」
里人2「食べ物様は妖怪じゃない! 神様だ!
それを消滅させるなんて罰当たりだろう!」
魔理沙「お、おいおい。何を言っているんだ。
こんな不気味な奴ら、どう見ても妖怪だろ。
付喪神って知ってるだろう? あれと同じだぜ。」
里人3「ふざけるな! 食べ物様は妖怪じゃない!
俺達の信仰心が生み出した神様だ!」
里人4「それとも博麗の巫女は俺達の信仰心を否定するのか!?」
やいの! やいの!
霊夢「う、うう……」
野菜『ギャオー! ギャオー!!』
ドタバタドタバタ!
里人達『食べ物様! 食べ物様! 食べ物様! 』
わーー! わーー!
華扇「……霊夢……分が悪いわ。一旦退きましょう。」
霊夢「……」
───
ダン!
霊夢「ああ悔しい! この私が異変を、妖怪を前にして引き下がるなんて!」
魔理沙「あぁ、口惜しいな。しかしアレばかりは仕方あるまい。
危うく里の連中を敵に回していたところだぜ。」
霊夢「……むぅぅぅ。もしかして、里の人達は付喪神に洗脳されているのかなぁ。」
華扇「……あの付喪神達にそんな能力があるようには見えなかったけど…………
洗脳というより、盲信でしょう。
人間達は自分たちの信仰心が生み出したものだと信じて疑っていないようね。」
霊夢「くぅーっ! この里の人間達がここまで愚かで、自惚れているとは思わなかったわー!」
ガクゥーッ!
華扇「言い過ぎよ。」
魔理沙「まぁ、そうかもしれんが、元はと言えば要らん運動を広めた連中の仕業だな。」
霊夢「…………道教のやつらね……。
………………私ちょっと思ったんだけど───」
魔理沙「おっ、また付喪神だぜ。」
団子「もちもちもちちもちーー」
テケテケテケー
里人達『わぁぁぁぁっ! 食べ物様ーっ!!』
ははーっ
里人5「食べ物様に舞いを捧げろー!」
里人6「脱ぐしかねぇーーっ!」
ヌギッ!
♪テンテケッテテンテケッテ!
《踊り出す人間達(裸で)。》
魔理沙「既に奇祭が始まりつつあるぞ。」
霊夢「…………はぁ。愚かねぇ……。」
がっくし…
華扇「……」
じゅる…
霊夢「……ん?」
カッ……!
《その時、霊夢はある人影を捉えた…!》
霊夢「……あれは! やっぱり!」
ダダッッ!!
魔理沙「ど、どうした霊夢急に!?」