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11 赤い悪夢 裏
「あのバカ、何やってんだ」
ミルは椅子にもたせかかり、フゥっとため息をつく。
ミルは能力を解除すると、その場で考え込む。
「ルージュは得意な魔法に頼らず、剣を使うことで修行になったな。ヴォルジーノは派手にやれということを一番理解していた。コルドは恐ろしさを植え付けるのに一番うまかったな。ミナルドはアンデットの実験データが取れるようにしていてくれた。リリーとフィールは、食糧問題も解決してくれたな。これでかなりマシになるだろう。クルトは…、あれどう考えても遊んでいるけど惨状見たら一番魔族の恐怖が出るからいいか。フィアは誰よりも早く終わらせたな。で、問題はヘルか」
ミルは天井を仰ぐ。
「あいつは私への依存が高すぎる上、私がヘルの望まないことを言ったら認めないだろうな。あと人間のことを殲滅しようとするか、奴隷にでもしようとするだろうな。そんなことしたらヤハウェと何も変わらんていうのに」
ミルはそう呟くと、そっと目を閉じた。
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