表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/26

10 赤い悪夢・9

「あはははははは」


ヘルは乾いた笑い声をあげる。周りには血まみれの人間が倒れていたが、全員まだ生きていた。


「えへへへ、え〜い」


ヘルは母親の前で、赤ん坊の目をくりぬく。母親は悲鳴をあげてヘルに擦り寄ろうとしてくる。


「あ、死んじゃった。ま、いっか」


赤ん坊をいじっているうちに、ビクビクと動いていた赤ん坊が動かなくなる。

ヘルはつまらなさそうに母親の眼の前で頭を踏みつぶした。


「あははははあはははははは…」


ヘルは急に笑い声を止めると、冷淡に行った。


「あきた」


ヘルは手を向けると、口を開いた。


「『シヴァ』」


強烈な閃光が放たれ、たちまちのうちに死体は崩れ去り、その場が吹き飛んだ。

残ったのは地面がえぐれた後のみだった。


「ダメだ、ミルちゃんにはとても及ばないなぁ。あははは、さすがミルちゃん。やっぱりミルちゃんは格別なんだよ」


ヘルはうっとりとした顔で言った。すると、がしゃんと音が聞こえた。

狩りから帰ってきたであろう姿の男は、弓をその場に落とし、ただただヘルを恐怖の目で見ていた。


「あ、まだいた」


ヘルがそういうと、男は弓を引き、ヘルに向かって矢を射った。ヘルはその矢を手で掴むと、そのまま男に投げ返した。矢は男の足に突き刺さり、男は悲鳴をあげる。


「俺が、俺が何をしたっていうんだ!なのになんだこの仕打ちは!」

「人間だから。人間は生きていることが罪なんだよ」


目を見開いた男をヘルは首をもいで潰す。


「ああ、いい月夜だなぁ。早くミルちゃんのとこにか〜えろっと」


ヘルはにっこりと微笑み、嬉しそうに歩いて行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ