1 七つの大罪と魔族の現状
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1 七つの大罪と魔族の現状
ロリ魔王ことミル・フルアーデンは魔王城の奥の書類の山の中でため息をついた。
「あ〜、クッソどうすっかな〜」
「なになに、書類仕事?手伝おっか?」
ヘルがミルに聞く。
「こんなんなら魔王になるべきじゃなかったかも」
「書類仕事なんて他の奴に押し付ければいいじゃん。ミルがこんなことしなくたっていいよ。やらされてるなら僕が説教(物理的)するから」
「いや。私がやりたいって言ったんだ。あ、ヘルその書類とって。あとは治安問題と、土木工事と、あ〜!問題ばっかじゃねえか!日本と全く違うから情報が足りなさすぎるわ!物も金も足りねえし!!こんな一大事なのに、なんで今まで喧嘩してたんだよ!むかつく!」
ミルはそう言いながらも手は黙々と書類を片付けていった。
「ミルちゃん、もしかしてこの書類すべて自分で作ったの?この部屋書類と資料で埋まってるよ?」
「わかってんなら手伝えよ!あ〜、学校とかも作りたいけど、人材たんねえし。クソ〜」
そう言いながらもバリバリと腕は止めないミルに、ヘルは畏怖を感じながら書類整理をし始めるのだった。
「失礼します。新たな資料を持ってまいりました。お茶もありますのでそろそろお休みください」
そこにフィアが分厚い資料をいくつか置くと、その衝撃で書類が舞った。
ミルはお茶を受け取りつつも、書類に目を通す。
「あ〜、ありがとう。でもまだやんなきゃいけないことが多すぎるからな。特に魔物もあるが、ダントツで多いのが人間の損害だな。奴隷にされてさらわれたのもいるし、物も奪われる。土地も人間に追いやられて隠れ住んでるみたいなもんだからな。食物もねえし、水も不足。畑作っても作物もまともに取れねえし、土砂災害や事故も多い。元魔王の土地と土地の間に行くのも、大抵がその間に襲われちまう。なんとかこの間だけでも埋めたいが嫌がらせのように基地とか村置いてるからな。なんとかしねぇと」
「そうですか。とりあえず残りの幹部たちが情報を集めに行ってます。全員そろそろもどるかと」
「そっか。ありがとな」
すると、扉が勢いよく開いて元魔王たち及び、幹部が入ってきた。
「失礼しますルージュです!現在の食物量調べてきました!ゼェハァ」
「失礼する!事故の件数を調べてきたぞ!」
「失礼しやす。例年の作物量について調べてきやした♪」
「失礼いたします。ミナルドです。土地の質を調べてきました」
「ミルさま〜入るよ〜!ミルに言われた通り、水調べてきたから〜」
「入るぞミル!人間による被害を調べてきた!これでいいか!」
「失礼します。一応言われた通り森見てきました。これ資料です」
「お疲れ〜てかルージュ大丈夫か?」
「他の奴らがおかしいのよ!なんで80キロもある資料持って平気なわけ!?」
「鍛錬である!」
「ふふん私も鍛錬だぞ!」
「尻尾で持てば楽なもんでやす♪」
「一応巨人ですので力はあります」
「魔法よ〜」
「ああそうかい羨ましいなコンチクショウ!」
ルージュがゼエゼエ言っている横で、ミルは早速資料の確認を始める。
「うわ〜これまたひどいな。やっぱ人間か〜」
「はい。やはり魔族は人間に駆逐されかかってますね。さらに人間を調べたところ、王が魔族を全て奴隷にする宣言をし、準備を進めているそうです。どうします?」
「いや〜ぶっちゃけさ。人間は魔族舐めまくってるし、ぶっちゃけ土地の間奪還しないと辛いし。というわけで、土地の間のとこの人間の土地、奪いますんで準備進めといて。これまで動けなかったのは呪いのせいだったんだから、呪いといた今なら動けるでしょ。そのあと人間攻めてきたら私が一人で全滅さすわ。新しく魔王になったんだから、民に信頼させたいし、出来れば新しい魔王が来たからもう大丈夫!くらいには言わせたいんだよね〜。でもお前らの信頼も大事だからお前ら9人で今回は全滅よろしく〜。皆殺しにしといて。今夜に出来れば派手に手早くね。できるよね?」
「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」
こうして、『人間土地奪い作戦』が実行された。
人間側には『赤い悪夢』と呼ばれ、今後の戦いの序章となったと言われる戦いである。
次はシリーズぽくなります。