第8話 絶好機会のレストタイム1
2021/04/22大規模修正&追加
数日ぶりにきちんとした街道へ出た。
時刻はいつもならお嬢様が鍛錬を行う早朝。
できるだけ人目につきたくないため、この時間からの出発になった。
日が出てくれば相応に気温は上がるが、まだ昇ってもいないためそれほど暑くない。
しっかり整備された道を歩くと進みやすさが段違いだ。
「流石にちゃんとした道通るとなりゃ、気も楽だな。足元意識せずにすむのはありがてぇ。」
「飛竜の類でもなければ足場問題はついてまわるからね。」
「……カイゼル、元気にしてるでしょうか。」
飛竜と言えば、ぽつりと漏れた呟き。
二日ほどあのたてがみを堪能していない。
自分の半身だ。
再び捕まってひどい目に合わされたりしていないだろうか。
もしそんな事になっていたら、今からでも戻って取り返さなければならない。
「スフォルさんとく……リンドさんがきちんと見てくれているはずだよ、心配しなくていい。」
内心がそこまで顔に出ていただろうか。
落ち着いた声がじんわりとお嬢様の心を安心へ導く。
きゅう、と一度胸のあたりを抑えて深呼吸。
お父様はこの国における『最強』だ。
愛娘である自分が離れてしまった以上、相方のことは命がけで守ってくれる。
その相方であるリンド氏もまた『最強』の相方。
信じなければならない。
詰まった息を吐いた所でルゼイアの手が頭に乗せられた。
「わひゃ!?」
いつの間にか近づいていたらしい。
ラフな着こなしのシャツと胸板が目の前に飛び込んでくる。
思わずバックステップで距離をとり、手の甲で唇をガードしていた。
撫でようとした手はしばらく宙に浮いたまま、所在なさげに下ろされた。
「今のは妹弟子が悪い。」
「フォクシさん!?」
姉弟子から断罪された。
過剰反応だとはお嬢様自身も思ったが、驚いたものは仕方がない。
不安に埋もれて注意力が散漫になっていた。
「あはは。まあいきなりだったし、驚くのは仕方ないよ。」
口調は楽しそうだ。
だが少し悲しげに肩を落とす様子に胸が痛む。
別に撫でられるのが嫌だったわけではない。
急に近づかれてぶつかりそうになったから慌てて避けただけ、それだけなのだ。
「……拗らせてんなあ。ま、さっさと向かおうぜ? クリムゾンクレイまでまだ距離があるんだ。」
内心は伝わってしまった。
何時ぞやのお忍びの時にカリスト嬢がハルト氏へ向けた言葉がお嬢様に投げられる。
むぐむぐ口を動かすが、反論は浮かばない。
尖り耳をほんのり下げて足を動かした。
――宿場町クリムゾングリーズ。
ヴィオニカ連邦国との小競り合いが終結した後に作られた街村だ。
そのため城壁はなく、望んだ場所から入る事ができる。
宿や食品、雑貨に娯楽と様々な建物が並んだ旅路の休憩場所。
薄暗い時間帯のため賑わいは収まっているが、日が登れば再び活発に動き出す。
「おっと、ここにもギルド支部が出来たんだったな。ちょい一日情報収集兼ねて泊まっていくぜ?」
「ギルド支部があると……何か用事でも?」
「オレの信念だよ、支部があるとこじゃあ最低一つは依頼を受ける。こればっかりは護衛中でも譲れねえ。そもそもお袋にルゼイアの荷物代せびらにゃならんし。」
身一つで来たルゼイアは、今の所眠る時は座っている。
抱き枕にしてしまったのは幸いにもあの一日だけだ。
横になって眠るのと座りながら眠るのでは効率が違う。
この先も長く進むのであればきちんとした準備が必要だ。
フォクシ嬢の財布から出そうと思えば出せる。
だがその分の経費はきっちり報告しなければならない。
「連絡用魔道具を使いますか?」
「いや、そこまでじゃねえよ。連絡手段はどうせそのうち使うんだ、エルエルにも後で教えるさ。まずは宿だな、風呂!」
「賛成です!」
女性陣二名の絆が深まった。
いくら洗濯魔道具が据え付けられていても。
いくら衛生用タオルがあっても、湯船に浸かることはまた別格。
凝り固まった身体の筋や筋肉をゆっくりと伸ばしてゆくあの感覚が懐かしい。
「……ま、あ、良いんじゃないかな。」
一方のルゼイアはそこまででも無いらしい。
レフス帝国は潤沢な水源のおかげで、平民家屋でも個別に風呂が引かれている。
慣れきっているため、さほどこだわりがないのかもしれない。
折角カイゼルに勝るとも劣らない髪をしているのに勿体ない。
こうなったら徹底的にケア……を……。
と、考えた瞬間に思い切り頭を振って思考を飛ばす。
――私は、今、何を考えました!?
ケアを、お風呂で、ルゼイアの?
数少ない視線を向けられても平気な男子であることは確かだ。
だが、お嬢様はここまで簡単に節度を忘れるような育ち方はしていない。
耳まで茹だったお嬢様を見て若干気まずそうに視線を外すルゼイア。
そう言えば実地訓練のときもこんな顔をしていた。
思わず羞恥に拳を握りしめかける。
が、黄金竜を発現させていない状態ではフォクシ嬢の牽制の方が早い。
「さっさと進まねーと混浴にするぞ。」
「行きましょうかっ!」
浴場ともなれば認識阻害の眼鏡は外さなければならない。
残念ながら曇り止め性能はついていないのだ。
その状態で混浴となれば――。
最早お嬢様にとって悲劇しか起こらない。
逃走中のお嬢様の正体をわざわざ晒すようなことをフォクシ嬢がするはずもない。
ただの脅し文句なのだが、お嬢様にはこれ以上無いほど効果てきめんだ。
途端に急ぎ足になった。
薄闇に包まれていても、立ち並ぶ宿の中では人の気配が動いている。
朝食の準備や駆け込み客へ応対するためだろう。
「おっ、ここにするか。」
先頭を行くフォクシ嬢が急停止し、高い位置のポニーテールがはたりと揺れる。
危うくルゼイア、お嬢様とも通り過ぎそうになった。
何せ見た目からして高そうな宿なのだ、宿場町の中でもかなり大きい。
立地的にもギルドが近く、交易所も近い。
「あの、お金大丈夫なんでしょうか……。」
「これでもオレ、そこそこ収入あるんだぜ? 大体こういう所じゃなけりゃ、大抵は混浴だ。」
それは非常にまずい。
つまりお嬢様の護衛依頼を遂行する間、フォクシ嬢は高い宿を選ぶということだ。
少しでもお金を出さねばと心に決めると、にまりと姉弟子が笑ってみせる。
「請求はお袋宛てだからな、オレも目一杯休ませてもらうさ。」
これも経費で落とせるらしい。
依頼人はセラだ。
ならば下手な宿を取ろうものなら、娘の再教育と走ってきても不思議はない。
「ちょいとここで待ってな、部屋取ってくる。」
ひらんと手を振り、フォクシ嬢は一人で宿の中へ踏み込んでいった。
お嬢様の外見情報をあまり広めないためなのだろう。
それは解るが、さっきの出来事の後で二人きりは気まずい。
嫌とか苦手とか、そういう負の感情ではない。
妙にそわそわしてしまうのだ。
今回は心ではなく魂のほうが頑なに認めない。
「……ごめん。」
申し訳無さそうな声が降ってきた。
きゅ、とお嬢様の眉尻が下がる。
謝らせたいわけではない。
「……どうしてカイゼルが謝るんですか。」
「試験の時に、思いっきり見ちゃったから。」
「ふぐっ!?」
自爆した。
前言撤回、そう言えばその件、謝られてなかったですね!
尖り耳がぴんと立つが、それならばお嬢様も言わねばならない。
覚悟を決めて、睨むように碧瞳を青い瞳へ向ける。
「私も取り乱して殴ってしまってごめんなさい。……あと、助けてくれてありがとうございました。」
お互いに今更だ。
実地訓練で起きたトラブル各種。
見られたのはお嬢様の不注意だった。
その後彼は最後まで倒れること無く守りきってくれた。
無論、それまでの時間を稼いでくれた故モルグ氏の力もあってこそだ。
あとは……暴走した時。
止めてもらえなければ、もっと早い段階で学園街から逃げ出すことになっていた。
唇は不可抗力だと思っておく。
そろそろ気持ちに区切りをつけておかねばまともに応対できなくなる。
ふぅー、と長く息を吐いて肩から力を抜くと、ルゼイアの方にぐいと頭を向ける。
今回はきちんと梳かしてある、汗もかいていない。
今ならフォクシ嬢も居ないし、周りに人の気配もない。
「え、えと……?」
困惑しているようなので、有無を言わさずルゼイアの手を取って頭の上に乗せた。
触れてみるとずいぶん大きい手だ、背の高さはフォクシ嬢より少し低いのに。
変な所で異性を実感してしまう。
「撫で、て、もらうのを、途中でに、逃げましたので!」
魂と相談した妥協点、一種のけじめだ。
色白の体は、少し鼓動が早くなるだけですぐ赤くなる。
さら、と頭の上に乗せさせた手が柔らかい金髪を撫で始めた。
不思議と緊張しているのに、肩へ戻りだした力が抜けていく。
はう、と変な息が溢れる。
髪を乱さないようにゆっくりとした優しい撫で方。
「……さらさらしてる。」
「……知ってます。」
ぽつりと漏れた感想がまた鼓動を跳ね上げた。
毎日自分で手入れをしているため、感覚はルゼイア以上に知っている。
しかし、これは危うい。
予想以上に恥ずかしく、想定外に心地いい。
撫でられるカイゼルが度々大人しくなるのはこういう気持ちだったからだろうか。
「これでお互い手打ちです。これからよろしくおねがいします、ルゼイア。」
「こちらこそ。こんな素敵な報酬を貰えるのならいつまででも。」
顔を直視出来ない、頭から手が離れていく。
少し物足りないが、そろそろフォクシ嬢が戻ってきてもおかしくない。
いや、部屋を聞いて取るだけなら既に戻ってきても良いはずなのだが。
という所で思い出したように宿の入り口へ視線を向ける。
「うん?仲直りはもういいのか。それじゃ、部屋の方取れたし荷物起きに行こうぜ。彼氏は財布忘れんなよ、プレゼントは自費だ。」
やっぱり居た、そして一部始終見られていた。
にやにやした笑みを向けられている。
すっと思わずその場にしゃがみ込み、頭を抱えた。
羞恥心は振り切れると頭が真っ白になるらしい。
「ほらエル、早く中に入らないと。そろそろ明るくなってくるから。」
「……。」
ルゼイアが何とかお嬢様を動かそうと説得を試みる。
意識しすぎないよう区切りはつけた。
だが残った余韻は心臓を弾ませたままだ。
思考能力を取り戻すにはあと数度の深呼吸が必要だった。
* * *
認識阻害の出力最大、確認完了。
腰まで届く髪を編んで結わえて首後ろで留める。
ケープをフード付きのものへ変えてフードを被った。
直射日光から逃れるためにこうして被り物をする人は多い。
日傘なんて賑わいのある場所では大変迷惑を掛けてしまう。
ああいうものは貴族間の茶会などで使うものだ。
顔を見られたくないお嬢様にとって、これらの条件は非常にありがたい。
今回フォクシ嬢が取った部屋は贅沢にも個室を三つ。
切り出された石材の中には温度調整の術式が込められている。
この時期でも室内に熱は籠もらない。
一方冬場は効果が逆転、室内を温めるという何とも贅沢な宿だ。
食事も三食用意されるようだが、流石にそこまでは頼んでいなかった。
これからギルドに顔を出さねばならないし、買い出しだってある。
その際に適当な店に寄るなり出店で買うなりすればいい。
「そんじゃあ、まずはギルドの雰囲気を見るところからかね。」
部屋に荷物を置き、最低限の荷物を持って外へ出た。
外が明るくなるに従い、徐々に気温と人の密度が増してゆく。
フォクシ嬢も頭に影を作る薄布を被っている。
荷物を持たないルゼイアに日差しを避けるものはない。
とりあえずお嬢様のタオルを一枚貸しておいた。
意識は切り替えてある、躊躇しない。
「本場のギルドは初めて入ります。」
学園街で、学生たちが集まる模擬ギルドには入ったことがある。
だが仮免許発効の一回のみ、壁の外に出るのも馬車移動ばかりだ。
「そう言えば僕も経験はなかったなあ。」
宿から少し歩けば、冒険者ギルドだ。
高い宿に泊まる客は護衛依頼をよく出す。
相互の距離感はそのまま互いに利益に繋がっている。
お嬢様は念の為、肩に手槍を掛けていた。
認識阻害が影響するのは、主に顔に向けての視線に対してだ。
どうしたってひ弱そうに見える体つきはごまかせない。
「ま、この辺はまだお上品なほうさ。一応離れんなよ。」
先陣を切るのは先輩冒険者な姉弟子。
扉を開ければ、がろんがろんと学園街でも聞いた大きな鐘が鳴る。
早朝という時間帯もあってか、まだギルド内に冒険者はそれほど居ない。
男性が六名ほど一つの席を囲んでいる程度だ。
恐らくはパーティーだろう。
少数ならばなおのこと視線が向く。
「何だい、朝っぱらから両手に花たぁ良い身分だな。」
「若いってのぁいいねえ、この色男!」
「一人くらい分けてくれねえかー?」
フォクシ嬢、ルゼイア、お嬢様と続けばそう見られるのもやむ無しか。
酒場席に座る複数の男性陣から野次が飛んだが可愛い歓迎だ。
フォクシ嬢はずんずん受付へ歩いていく。
当然、お嬢様とルゼイアも後に続く。
舌打ちが聞こえたが、それ以上の追求はない。
「おはよう御座いますー、依頼受注ですか、依頼発注ですかー?」
担当に座っているのは兎人の女性。
きっちりと制服を着込んだ真面目そうな風貌から、若干間延びした声。
フォクシ嬢は自身の冒険者証を提示する。
「まず魔法貨物のアンカー打ち頼む。あとなんか、一日で終わるような依頼はねぇか?」
「そうですねー、うちは護衛依頼が多いですからー。街道沿いなこともあって討伐依頼も滅多に入らないんですよー。」
フォクシ嬢の冒険者証に浮かぶ文字は白い。
原理としては学生証と同じものだ。
だからお嬢様も学生証を媒体に冒険者証の作成ができた。
受付の女性が受け取ると、手元にある四角い箱へ文字を翳して返却。
術具がしっかりと見えない、あとで何だったのか聞こう。
「あと短いのなら採取系かね。薬師が常駐してりゃいいんだが……。」
「何なら一日で終わる仕事、俺たちが斡旋してやろうか? どちらか一人で構わねえぜ。そっちの細いのは荒事にゃ足手まといだろう?」
「悪い目にゃ合ねえからさ!」
体を売れと言われ、少し眉をひそめるお嬢様。
確かに手足は細いが、体つきは整っている。
身につけている衣装も飾り立てられており、からかうには絶好の餌だ。
フォクシ嬢はそう言ったセリフを聞き飽きているらしい。
受付の女性も咎める気配がない。
なるほど、これが女性冒険者に対する洗礼か。
まだ野次止まりなだけ上品だ。
「ルゼイア、抑えて下さい。」
なのでお嬢様も気にしない。
最初に殺気立ったのは、野次の矛先にいない彼だった。
先んじて手首を掴んで動きを制する。
これくらいで騒ぎを起こす必要はない。
「うーん、一日で、というのが難しいですー。大抵はグレイングレイに向けての護衛になりますし、流石に六ツ葉等級に見合ったお仕事がー。」
「六ツ葉ァ!?」
野次を上げていた男達が素っ頓狂な声を上げた。
冒険者の等級は葉の数で表される。
お嬢様の場合一ツ葉、駆け出しだ。
『万能』は八ツ葉から先を目指さなかったが、最大は十ツ葉とされる。
そこまで上がると様々なしがらみに囚われる。
勿論等級が本人の実力と結びつくわけではないが、大まかな目安にはなる。
王都から比較的近いこの辺りでは、三ツ葉もあれば事足りる。
「ああ、後ろの二人はまだ一ツ葉でな。ちょいと面倒見てるとこなんだ。オレの等級は気にしなくていい。」
「ううーんー。それを加味しましてもー。まだ時間も早いですし、今日何か依頼が入るかもしれませんよー?」
「あー……。そっか、ありがとな。また夕方顔だしてみるわ。」
支部のある場所では仕事を受ける、武者修行のようなものだ。
けれど今回は別件の依頼があるため、行動を制限される。
「駆け出しなら、だから俺らが半日だけでも……ぁ?」
声をかけてくる男性冒険者の鼻先ぎりぎりで槍の穂先が止まった。
フリルやレースに包まれたお嬢様の出で立ちとは対象的に、飾り気が一切ない。
殺意を含ませはじめたルゼイアを静めるには、先にお嬢様が動くしかなかった。
滑らかな歩法は、障害物の多く並んだ場所でも流れるような移動を可能とする。
手槍は長物だ、やり方次第では見た目以上に射程が伸びる。
顔をしっかり見られるような距離まで近づく必要がない。
後ろでフォクシ嬢が顔を覆っている気配がした。
穂先は止めたが、お嬢様の意識は戦士のそれへと切り替わっている。
認識阻害の奥から碧瞳が男性冒険者へ向けられた。
囃し立てる中でも、彼が空気の中央に居る。
「鼻が良いですか、それとも喉がいいですか?」
甘く、透明感のある声質は氷のように冷え切った刃に変わる。
可愛らしい服を着た細身の小娘が身につけられるとは思えない圧力。
絶句したまま男性はゆっくり両手を上げて降参のポーズ。
それを見てお嬢様も槍を引く。
これ以上の騒動は警備を呼ばれる、と双方が判断した。
先に頭を下げたのはお嬢様のほうだ。
「ごめんなさい、連れが少し殺気立ったもので。先んじて動かせていただきました。」
「い、いや、悪い。俺らもちょい調子に乗りすぎた。美人が入ってくるなんて事ほとんど無くて。」
必要以上に絡まない、良識があるほうの冒険者だ。
大騒ぎにならなかったのは幸いだった。
目下問題となるのは、フォクシ嬢の信念か。
……と思ったら、戻った時に拳骨が落ちてきた。
「ほんと、とんでもないお転婆だな! あとお前も目ぇ釣り上げてんな、お前のせいでこいつが頭下げたんだぞ。」
基本対応はお嬢様の自由意志に任せる。
だが怒らないとは言っていない。
失敗を学ばせ、じわじわと教育していくつもりだ。
流石セラの娘、やり方が似ている。
「「ご、ごめんなさい。」」
殺気立っていたルゼイアもまたたく間に萎む。
二人同時に身を縮めた。
言われて辛いところを良く解っている。
まだ朝一番、買い物と朝食が残っている。
一先ずギルドを出ることにした。
今日一日、まだまだやることが山積みだ。




