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1話
8月15日
今日は待ちに待った彼とのデート。
昨日遅くまで考えた服を着る。すると、彼から電話が来た。
『どうしたの?』
「いや、なんとなく。
そうだ。折角なんだし、オシャレしてきてよ?」
『当たり前じゃん。』
少しの間だけ笑い合って、電話を切った。
カーテンの隙間から漏れる朝日が暖かい。日曜日だからか、朝から家の前を走る車の音が何度も聞こえてくる。
『よし。』
ある程度化粧を施して、家を出た。
彼の家と私の家の中間地点にある公園で待ち合わせをしている。公園に近づけば近づくほど、人の顔が鮮明に見えてくる。そして、彼を見つけた。大きく手を振ると、コッチに気付いた彼も手を振り返してくれた。
『ごめん、待った?』
「今来たところだから大丈夫。」
『そっか。じゃ、行こっか。』
私が歩き始めると、彼は私の横に来てさりげなく手を繋いでくれる。
微笑みながら、公園を出る。横断歩道を渡っていると、彼は急に手を離した。そして、私を突き飛ばす。
耳を劈くような女性の悲鳴が聞こえた。目の前が真っ暗になった。




