表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

税金の使い道を“見える化”せよ!


総理大臣執務室——そこは、まさに日本の心臓だった。


書類の山、鳴り止まぬ電話、そして無限に押し寄せる「ハンコ待ち」案件の列。石破総理……いや、俺は机に肘をついてうめいた。


「これが……この国のトップの仕事量か……!」


前世では経理部だったから多少の紙仕事には慣れていたが、それでもこれは異常だ。しかも、そのほとんどが“誰がどう税金を使ったか”の報告や承認だった。


その時、俺の中でスイッチが入った。


「……この国、国民が税金の使い道を知らなすぎるんじゃないか?」



---


■作戦名:「税金の見える化」プロジェクト始動!


翌日の閣議。


「わたしは、全省庁・地方自治体に対して、予算の使い道を“1円単位で”オンライン公開することを義務化したいと思います!」


一瞬、時が止まる。官僚たちの顔がこわばる。古株の財務省官僚が口を開いた。


「……総理。それは、現場に混乱を招く恐れが……」


「混乱? 現場より国民のほうがよっぽど混乱してるぞ。自分の払った税金が、どこにどう消えてるのかすら分からない国って、おかしいと思わないか?」


場がざわつく。しかし、ひとり、若手議員が立ち上がった。


「……私は賛成です。SNS世代にとって“透明性”こそが信頼の証。税金の透明化は、政治への関心を取り戻す一歩になるはずです!」


——こうして始まったのが、日本史上初の「税金見える化」プロジェクトだった。



---


■今日の学び:「見える化」は信頼を生む


日本はOECD加盟国の中でも、比較的「高負担・中福祉」型の税制をとっている。

しかし「税金=無駄に消える」という印象が拭えないのは、情報の不透明さが原因だ。


例えば、デンマークやスウェーデンでは、誰でもWeb上で税金の用途を確認できるシステムがある。それにより国民の納税意識も高く、「納得して払う」文化が根づいている。


つまり、第一歩は「納得できる国づくり」だ。



---


俺は原稿用紙にこう記した。


> 「政治に興味がない」じゃない。「信じられないから関われない」のだ。

だったら、まず“信じられる政治”を作ることから始めよう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ