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始祖の魔導書  作者: 富良斗雫
第一章
16/24

冒険者ギルド、再び

遅くてごめんなさい。

再来週までは色々と忙しいので、更新は遅くなると思います。

「うぅん……」


 ちょうど話が終わったところで、ハルカが起きたようだ。

 立ち上がって伸びをしている。


「おはよう」


「おはよう。もう大丈夫なの?」


「うん。迷惑かけてごめん」


「ううん。大丈夫」


「明日から、本格的に依頼を受けようと思う」


「依頼……? ……ああ。でも、大丈夫なの?」


「うん。旅の最初からあんなんじゃダメだと思って。というか、あんなので落ち込んでたら、これからやっていけないからね」


「そう……」

 少し心配そうな様子だったが。

「じゃあ、明日から頑張ろう」


「うん。じゃ、ご飯食べ行こうか」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


翌日ーー


 僕たちは服屋の前にいた。

 

 ハルカの服を買うためだ。

 彼女の服は、仕立ても良く、丈夫そうだが、ここは北国である。

 もう初夏とはいえ、まだ肌寒い。

 

 外套か、マントが必要だろう。


 ……もっとも、お金がないので安物しか買えないが。

 

 もっとお金持って来ればよかったかな……。


 今更そんなことを言っても遅いので、考えるのをやめる。


「こんちわー」


 そう言って店内に入る。


 奥の方にいた店員らしき男がこちらを一瞥するが、それだけだ。

 他には誰もいない。


「外套は……っと、あった。どれがいい?」


「あっ。外套ってコートのことだったんだ……」

 外套を知らなかったらしい。

「なんか、地味……」

 デザインに不満があるようだ。

「そりゃ、旅装だから。あんま目立たない方がいいし」

 

「ふぅん。じゃあどれでもいいかな。レーブ選んでよ」


 そう言ってきたので、一番安いものを選ぶ。


「じゃあ、これで」

 値段は銀貨4枚。

 何かの革を使った、前をボタンで止めるだけのシンプルなものだ。

 男物なので、サイズは大きめだが問題ないだろう。


「うん、それでいいよ」


 カウンターに持って行って、会計を済まし、外に出る。


「これ、ありがとう」

 そう言って、ハルカが彼女に貸していたローブを脱いで渡してきた。

「ああ、どうも。はい、新しいやつ」

 自分のものを受け取り、ハルカに先程買った外套を渡す。

「ありがとう」


「あとは……。ホルスターだったか。材料ってなんだ?」


『革じゃない?』


 革か……。

 作れるかなぁ。

 だけど、作ってもらうとなると、高くつくんだよな。

 オーダーメイドってことになるし。

 

 確か、今の手持ちは……。


 財布代わりの革袋を見る。


 金貨一枚、大銀貨一枚、銀貨一枚、大銅貨一枚、銅貨四枚か……。


 これ以上なくなると、少し厳しい。


 お金が貯まってからでいいか。

 無いとダメってわけでも無いだろうし。

「ごめんだけど、ホルスター後でいい? ちょっとお金の方がアレで」

「あ〜うん。べつにいいよ。ポッケに入るし」


「よし、冒険者ギルド行こう」

「うん」


 ここは冒険者ギルドとそう遠くないので、すぐ着くだろう。


 街の外縁に近づいていくと、段々と鎧姿の者や、魔術師風のローブを着た者が目立つようになる。冒険者だろうか。


 そして、冒険者ギルドに到着した。


 チリン、チリンーー


 この前も思ったが、この音、似合わなすぎではないか。


「おっ、新人(ビギナー)のミソッカスがきたぞ!」


 早速冒険者が絡んでくる。

 毎度毎度、この人たちは暇なのか。


 それより、僕の呼び名はミソッカスで定着してしまったようだ。

 まあ、別にいいのだが。


「おはようございます」

 無視したとか言って絡まれても面倒なので、とりあえず挨拶しておく。


「おはようございますだとよ!」


 ギャハハハハッーー


 何が面白くて笑っているんだろう。

 よく分からない。


「行こう、ハルカ」

 ハルカと依頼が貼ってある掲示板に向かう。


「おうおう、新人(ビギナー)のくせして女連れかよ!?」


 生意気だぞ!ーー


 とか野次が飛ぶ。


 その思考の飛躍は一体なんだろう。

「はぁ。別に彼女は僕の女とかそう言うわけじゃありませんよ」

 そんな関係には見えないだろうに。


「お、おう。そうなのか」

 彼は毒気を抜かれたような表情をする。

 そんなに意外なのだろうか。


「あの、もういいですか。依頼見たいのですが」


「あぁ……。すまんな」


 なんか謝ってくれた。

 案外いい連中なのかもしれない。


 いや、アルのアドバイスが良かったのか。

 相手を心の中でおちょくる?と、かえって相手が滑稽に見える、という。

 アルに感謝だな。


 それより、やっと掲示板を見れる。


 僕たちはFランクだから、Fランクの依頼しか受けられない。


「Fでいいやつないかな……」


「ねぇ、Fって何のこと?」

「冒険者のランクだよ」

 

 あぁ……。あの時説明飛ばしちゃったからか。


「上から下までS、A、B、C、D、E、Fってランクがあるんだ。そのランクによって、受けられる依頼が変わる。

 基本的には、自分のランクの依頼と、その一つ下のランクの依頼まで受けられるんだ。

 僕たちは始めたばっかだから、一番下のFランク」


「ふぅん。じゃあ、そのランクってどうやったら上がるの?」

「依頼をこなせば上がっていくらしいよ」

 掲示板を見ながら、ハルカの質問に答える。


「『スノウラットの討伐 一匹につき銀貨一枚』か。常時依頼ね……」


 スノウラットは、『大きなネズミ』程度の魔物だ。

 ただ、繁殖能力が高く、街の中にも潜んでおり、備蓄してある食材などに害を与える。

 戦闘能力も皆無で、ランクとしては最低のFとなっている。

 しかし、噛まれると熱を出したりすることがあるので、それには注意が必要だ。

 

 そんな程度のことが、昔読んだ本には書かれていた。


 初めての依頼にはちょうどいいだろう。


「この依頼受けたいんだけど、これでいい?」

「中身は?」

「スノウラットの討伐」

「強い?」

「いや、弱い」

「じゃあそれでいいよ」

 

 依頼書を剥がして、受付に持って行く。

「この依頼を受けたいんですけど」

「はい、『スノウラットの討伐』ですね。あと、この依頼は常時依頼なので、依頼書は剥がさずに、討伐証明部位を持ってきてくだされば報酬をお支払いします」 

 昨日のへっぽこ新人と違って、しっかりと場慣れした対応だ。

「そうだったんですか。ところで、スノウラットの討伐証明部位は?」

「尻尾です」

「ありがとうございます。街の中のやつを討伐するんですよね。どの辺りにいるんですか?」

「一応、外のものを討伐されても、報酬はお支払いしますが、できれば中のものを倒していただけると助かります。

 街ですと、倉庫周りの路地などにいるかと。

 あ、周りの建物などを壊した場合、ご自身で弁償となりますのでお忘れなく」

「ご丁寧にどうも。では」

「いえいえ、こちらこそ」


「倉庫周りだって。行こうか」

「うん。倉庫ってどこにあるの?」

「物によるかな……。穀物倉庫とか、飼葉倉庫とか色々あるし。スノウラットはネズミだから、多分穀物倉庫とかにいると思う。

 商会とかは中心部にあるはずだから、倉庫もその辺にあると思うよ」

「へぇ」

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