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始祖の魔導書  作者: 富良斗雫
第一章
13/24

なんかかけちゃいました。


サブタイトルは、思いつかなかったのでこうなりました。

 どうやって宿に戻ってきたかは、覚えていない。

 気付くと、宿の、僕の部屋にいた。


「ねぇ、レーブ、本当に大丈夫?」

 そう声をかけられて、初めて気付く。

 ハルカがいたことに。

「大丈夫ですよ」


 別に心配することはない。


「絶対大丈夫じゃないって! 顔色も悪いし! 貼り付けたような気持ち悪い笑い方してるし!」


 気持ち悪い。

 そうですよね。

 僕もそう思います。


「それに、敬語はやめてって、言ったよね!」


「……一体、どうしたって言うのよ? あの人たちが言ってたこと? グリモワルがなんなの?」


 ああ、そうだった。ハルカは知らないのか。

 この世界の人間じゃないから。


「僕の家名」


「え?」


「僕は、レーベンス・グリモワル。グリモワル家の、魔術も使えないミソッカスさ」


「それがどうかしたの? 魔術が使えない人なんて、たくさんいるんじゃないの?」


「僕がグリモワルなのが問題なんだ。

 グリモワル家は、始祖と剣神の一族。魔術と、剣術の名門なんだ。だから、一族は皆、魔術か、剣術のどちらかに秀でている。

 現に、僕の兄たちもそうだ」


「でも、僕は違った」


「魔術が、使えないんだ。生まれつき。  

 それどころか、魔力さえ感知できない。

 操作もできないから、魔導書さえ使えない」


「魔術が使えない? でも、使ってたじゃない。翻訳魔術とか」


「アレは、始書があったからだよ……。僕は結局、借り物の、始祖の力でいい気になっていただけ。始書がなければ、何もできない。そんな人間なんだ」

 

「そんなことない!」


「いや、そんなことあるさ。今だって、君にそう言って欲しくてこんな風になっているのかもしれない。

 僕は、他人に認めてもらわないと生きていけないんだ」


「私は認めてる」


「え?」

 前を向く。


「私は、あなたのこと、認めてる」


「嘘だ! だって、僕はグリモワルで、でも、剣も魔術も使えなくて、それにーー」


 ぼむーー


 僕の身体を、温かく、柔らかい感触が包む。


 僕は、ハルカに抱きしめられていた。


「剣とか、魔術なんて、どうだっていい。

 私は、貴方を認めているの。私を助けてくれた、誰でもない貴方を。

 貴方がいなかったら、きっと私は今、生きていなかった。

 私を助けてくれたのは、剣とか、魔術とかじゃない。ましてや、グリモワルの名でもない」


「レーベンス、貴方なのよ」


 視界がぼやける。

 

 不意に、口の中に塩辛いものが広がる。


 僕は、泣いていた。


 

 こんなことは、初めてだった。

くさい話でごめんなさい。

多分次回もこんな感じです。

あと、会話文ばっかでごめんなさい。


更新時期は未定です。

案外早かったりするかもしれません。

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