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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

包茎手術をした~手術するか悩んでいる人へ 体験談編~

作者: Ho-K

※まず、読む前に――

これは体験談である。

そして、性的な部分やグロテスクな部分が含まれる事を了承して欲しい。

年齢制限を設けないのはコンプレックスのある青少年へ向けてもあるからだ。

個人差や場所によって参考にならない所もあるかもしれない。あくまでも参考程度に考えて欲しい。

個人的編もあるので、そちらも参考にして欲しい。

 俺は包茎だった。

 包茎といっても色々ある。

 仮性、真性、カントンといった種類だ。

 その中でも俺は仮性包茎だった。

 多分、多くの人が仮性包茎だろう。

 そんな中、何故包茎手術に至ったか。

 それは性病である。

 性病と言っても、性行為をしたから性病になったわけではない。

 性行為をせずとも性病にはなる。

 俺は「亀頭包皮炎」という性病になった。

 亀頭包皮炎の初期症状は痒みだ。

 なんとなく股間が痒い。

 ムズムズする痒み。

 あまりにも気になるので股間を見る事にしたのだ。

 皮があるから剥いて見る。

 すると、衝撃的な事にカスのような白いものが亀頭に蔓延っているではないか。

 今までこんな事になった事は無かった。

 ティッシュで拭うとポロポロと落ちる白いカス。

 その日はよく石鹸で洗おう。そう思った。

 思ってしまったのだ。

 この病気、白いカスが出るから石鹸で洗いがちだが、そうすると悪化してしまう。

 恐ろしいほどの初見殺しだ。

 俺は石鹸で洗って治るだろう。そんな楽観的な感覚でいた。

 しかし、次の日になるとどうも股間が痛い。

 そして皮の先がボッタリと固く厚いのだ。

 尿をするにしても困難なほどに皮が邪魔をする。

 その時になって検索をするに至った。

 これは何だ!?と。

 調べてみると亀頭包皮炎とわかる。

 水虫と同じ、カビによるものだった。

 とりあえず石鹸では洗わず、刺激の少ない水虫薬を塗る。

 それで何とか凌げるものらしい。

 そうと分かったら厚く固くなった股間の皮に水虫の薬を塗る。

 すると、分厚く固く閉じた皮が開花し始めたのだ。

 あれほど口を固く結んでいたにもかかわらず、柔らかくほどけるように元に戻った。

 2ヶ月ぐらい薬を塗り続けた。

 とりあえずは大丈夫。

 しかし、薬を塗らないという事が怖くなったのだ。

 何せ、始めが衝撃的だった。

 蛆でも湧いたのかというぐらいにカスがついていたのだ。

 自慰行為をする度にまたなるのではないかという恐怖。

 皮を剥けば白いものがあるかと思ってしまった。

 それ故に包茎手術をしようと思ったのだ。


 さて、長々と手術をするにあたって経緯を話したが、これからは個人的な意見が含まれる。

 それに個人差もある。

 それを重々承知して欲しい。


 まず、予約だ。

 俺は成人しているので、問題は無かった。

 ネットで予約。

 第3希望まであるので、選ぶ。

 俺はこの時、新型コロナウィルスによって仕事が無かった。

 無かったと言っても就職はしている。

 ただ、何日も休みだった。


 そう。これが良かったとは思っている。

 ネットで「日帰りで出来ます」とは謳っているが、「仕事になるか」は別だ。

 詳細は後に色々書くだろう。


 俺は術後丸々3日の休日がある日を希望としていた。

 本来ならもっと多くの休みがあった方が良かったが、混んでいる事を理由に術後3日休みがある日に予約が完了した。

 ホームページ予約したら後から電話が来て、本予約という手順だ。

 当日は身分証明書(免許証)と印鑑が必要との事。


 手術日当日。

 緊張はしていた。

 電車に乗って病院へ行く。

 この時、車より電車が良い。

 股間の皮を切ってからアクセルやブレーキを踏むのはオススメしないからだ。

 そして病院へ着く前にオススメしたいのが、何か食べる事だ。

 俺は緊張のあまり、何も食べずに手術をしてしまった。

 しかし、手術前にある程度食べた方が良い。

 何故ならば手術後に痛み止めを飲むからだ。

 痛み止めは食べてから飲んだ方が良い。胃にもやさしい。

 手術中に食べるわけにもいかない。

 ならば、手術前に何か口に――胃に入れるのが良い。

 ただ、手術中に気分が悪くなる可能性があるので、手術直前に食べるのは良くない。

 30分の時間はあけた方が良さそうだ。


 次に、手術する前に薬局へ行った方が良い。

 普通のドラッグストアで良い。

 そこで痛み止めを買うんだ。

 術後に痛み止を飲む。その後、痛み止めを貰う。

 しかし、それをアテにしてはならない。

 俺が貰った痛み止めは2、3回分だった。

 3時間あけて飲むにしても1日もたない。

 だからドラッグストアで先に買うべきだ。

 痛み止めを術後に買っても良いが、麻酔が切れる前にやるんだ。

 じゃないと文字通り痛い目にあう。

 俺は家に痛み止めがあったから助かった。

 しかし、最初の痛み止めが効かなくてエライ目にあった。


 次に、フェイシャルシートと除菌用シートを買うんだ。

 フェイシャルシート。これは低刺激のものをオススメする。

 手術をしてすぐは、シャワーの水すら避けるように言われる。

 そうなると、陰茎付近を洗えない。

 当然臭いが気になる。

 だから睾丸やら股下をフェイシャルシートで拭うんだ。

 除菌用シートは、手術した部分を消毒する前に手を清める為に使う。

 最悪フェイシャルシートでも良いのかもしれない。

 マキロンと包帯もあると心に余裕は生まれるが、無くても良い。


 最後に100円ショップでも良いので、下に落ちた物を拾うマジックハンドみたいな物を買っておいた方が良い。

 正直、手術後にしゃがむ行為は辛い。

 出来るだけしない方が良い。

 だからあった方が良いという点ではマジックハンドみたいな物が必要だ。



 さて、病院に着いた。

 そこは仮設病院というぐらいに簡素な病院だった。

 サイトには「プライバシーを守るため個室が」とか書いてあったが、そんなものは無かった。

 しょっぼいロビー。しょっぼい椅子。しょっぼい受付。

 町の眼科の方がまだ綺麗な気がした。

 受付で免許証を渡し、色々問診票みたいなものを書いてロビーで待たされた。

 奥で何やら話し声が聞こえた。

 前の患者だろうか。

 そう思っていたら患者と鉢合わせした。

 プライバシーもクソも無かった。

 相手の事もあるので目は合わせないようにしていた。

 そして「どうぞ」と呼ばれたので診察室兼手術室に入った。

 ロビーから、ただ遮られた部屋。

 上下出来るベッド、手術で使う照明器具。椅子と机。

 カウンセリングしてから手術という事で、カウンセリングにはいる。

「とりあえずパンツになって」

 そう言われ、パンツ姿になる俺。

 その後どうして手術するか等訊かれた。

 俺は設問にこたえた。

 そしてどういう状態か診ないといけない。と言うので、パンツを脱ぐ。

 パンツを脱ぐとカウンセラーが陰茎の皮を剥いたり、引っ張ったりして今の状態を調べる。

「今の状態から手術するならこのぐらいかな」

 紙に25万と書いた。

 ホームページでは10万ぐらいと書いてあったが、俺の状態だと25万円はかかるそうだ。

 それでも最低ラインで25万円。

 もし、包茎手術をすると考えているなら最低でも30万かかると思っていた方が良い。

 実際行って10万で済めばラッキーだ。

 しかし、そうはならない可能性がある。

 10万のつもりで30万だと気落ちするし、戸惑うだろう。

 30万の気持ちで10万で済めば気分も落ち込まない。

 気持ちの問題だ。

 しかも、その最低金額から更にプラスした金額が提示される。

「プラス20万でツートンカラー、それに18万足して目立たない処置をしよう」

 そう。全部足せば55万から60万ぐらいと言うのだ。

 10万で終わらない。その6倍だ。

「ツートンカラーというのは、剥いた内側の皮膚と外側の皮膚の色が違うから、それを綺麗にする事ね。ただ亀頭に沿って切れば良いってわけじゃなくて、勃起に合わせて切らないといけない。そうなると内側の皮と外側の皮を縫うのにズレたりするからね」

 どうやら勃起した時に突っ張らないようにしなくてはいけないらしい。

 確かに陰茎は伸び縮みする。

 それによって皮も調整しなくてはいけない。

「最後の18万は気にする人は気にするし、気にならない人もいる。払えば包茎手術と分かりにくいかもね」

 そんな感じのフワッとした内容だった。

 そんな中、俺は45万払う事に決めた。

 60万近い金は払えない。しかし、45万ならまだマシだ。

 最低金額でも良いかと思ったが、こんな場所で手術失敗などされたら嫌だという面もあった。

 ある程度金で解決できるならする。

「45万で」

 書類に印鑑を押す。

 そうすると手術の準備を始めた。

「パンツ脱いでベッドに寝て」

 ガチャガチャと金属音が鳴り、手術道具が運び込まれる。

「医院長先生呼ぶから」

 そう言われた。

 さっきまで喋っていたのが医院長先生だと思っていたが、カウンセラーだったようだ。

 医院長先生が来て挨拶をする。

「レーザを使うからアイマスクするよ。あと、これから麻酔をするからチクッとするからね」

 目元に布が被せられ、消毒させられると注射器で麻酔を打たれる。

 歯科の麻酔と同じ要領だ。

 それが陰茎バージョンだ。

 痛いと思う人は痛いと思う。

 何回も麻酔を打たれる。

 右、左、裏スジの方と。

 俺はそういう痛みには強かった。

「これ痛い?あと気分が悪くなったりしてない?」

 何かが皮に当てられた。

 冷たく、金属っぽい。

 刃物だろう。とは思ったが痛みはさほど無い。

 何とも無かったので、手術は開始した。

 陰茎を伸ばしたり皮を引っ張ったりしている。

 これは多分切られているのだろうな。そんな感覚だ。

 俺は左側に痛みがあった。

「痛タタ」

 思わず言うと、すかさず麻酔を左側に打った。

 伸ばしては引っ張りを続け、今度は糸を使うような動きに変わった。

 その後だか前だかにレーザーで焼いているようだ。

 無事に切り終わり、縫合まで進んだようだ。

 縫っては糸を切りを繰り返しているようだ。

「もう終わるからね」

 最後の縫合が終わると、亀頭を拭われ、アイマスクが外される。

 拭われたのは血液なのだろう。

 皮と陰茎が見事に縫われていた。

「後で説明するけど、1日1回縫合された箇所に消毒をして薬を塗って包帯を巻いてね」

 消毒液を陰茎と皮の間にかけられ、薬を塗って包帯を巻かれた。

 日帰りというのは「後は自分でやってね」というヤツだ。

 電話すればサポートしてくれるが、自分でやらなきゃいけない。

 ただでさえグロテスクな陰茎に、糸で縫われて血液が滲んでいるというグロテスクがパワーアップしたものを自分で処理しない

 といけないのだ。


 グロ耐性がある俺じゃなきゃ気ぃ失っちゃうね。


「これで手術は終わり」

 その後、パンツとズボンを履いて受付へ戻る。

「まず、痛み止めを飲んでね。これは化膿止め」

 痛み止めと化膿止めを渡され、飲み干す。

 そして痛み止め2回分と化膿止め15日分を処方される。

 痛み止めに関しては緊急用の座薬も渡された。

 錠剤の痛み止めは3時間おき、座薬はその間に痛い時用だ。

 包帯、消毒液、塗り薬も渡される。

 説明書付きだ。

「一週間は消毒作業をして、包帯を巻いてね。シャワーは浴びても良いけど3日は患部を濡らさないように」

 色々説明はあったが、簡単なものだった。

 説明書さえ読めば大丈夫なものだ。

「何かあればここに連絡して」

 本部か何かの連絡先も説明書には書いてある。

「ではお会計は」

 現金払い、カード払い、引き落としだか色々ある。

 俺はカード払いを選択した。

 カード払いでも分割払いが出来る。

 仕事が少ないが全く収入が無いわけではない。

「これで終了です。ありがとうございました」

 終了した。

 1時間以内にカウンセリングと手術は終わった。

 長いようで短かった。

 そう思っていたが、これからが長かった。



 手術が終わり、帰路につこうとした。

 しかし、ついでだからと映画館へ寄ろうとした。

 この時俺は空腹。

 先に何か食べていたら良かったのかもしれない。

 映画館に着いたら麻酔が切れ始めたのか、股間が痛い。

 動けないほどに痛い。

 座薬を入れたら良かったのだが、我慢強さが仇となり、動けずにいた。

 空腹だからいけないのかと、映画館でのホットスナックを買い、胃に食べ物を詰め込む。

 病院から出て痛むまで3、40分ぐらいだった。

 その間に家に着けるなら良い。

 だが、そうじゃないなら映画をオススメする。

 運良く映画館へ行くと選択したのは良かった。

 動きが遅いながらもシアタールームへ向かい、2時間映画を観た。

 集中出来たからか、痛み止めが効いてきたのか映画が終わる頃には痛みがひいてきた。

 動けないぐらいの痛みから動ける程になった。

 それから家に帰り、軽食を食べ、薬を飲んだ。

 勿論、痛み止めを含む。


 それからは痛み止めと化膿止めを飲み、消毒と塗り薬を塗って包帯を陰茎に巻く日々だ。

 仕事があった日は辛かった。

 ホームページに「すぐに仕事が出来ます」とか書いてあっても仕事になるわけじゃない。

 しゃがむ。走る。そんな仕草は難しいと思っていた方が良い。

 俺は仕事でしゃがんで重い物を持つ仕草をしたら、包帯が血だらけになった。

 陰茎から血が滴るなんて正直、背筋の凍る体験だ。

 やりたくない。

 なので、俺からオススメしたい事は術後1週間休みにしとけ。

 有給休暇でも良い。学生なら長期休暇中でも良い。

 出来る限り、動かないようにするんだ。

 下に落ちた物はしゃがまずに拾えるように頑張れ。

 1週間、1週間あれば痛み止めも飲まなくて良くなる。

 それまで俺は痛み止めを飲み続けた。

 凄い痛いわけじゃない。だが、痛いものは痛い。

 だって皮を切って縫ったのだ。痛くないわけ無いのだ。

 だから纏まった休みがある時に手術しよう。

 出来るだけ動かないようにしよう。


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