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メモリーズ・マギア  作者: 雨乃白鷺
始まりの章が終わってから!
34/166

番外編5 調査結果

番外編パート5! 今回は最終決戦であったことを纏めました!

それではどうぞ!


 キーンコーンカーンコーン。


 きりーつ。

 礼。

 よろしくお願いしまーす。

 着席ー。


「さあ番外編も5回目! 今回はサクサク行くよー!」

「おう、今日もよろしくな」

「……楽しみ」

「どんな話が聞けるんですかねー」



 ~1時間目 メモリーズ・マギアについて(発展編)~


「メモリーズ・マギアの基本については前回説明したから今回はその発展、恋たちがアルカエス戦で使用していた”決戦形態”の話だね」


・決戦形態……メモリーズ・マギアの安全機構リミッターを全て外し防御系統に回していた魔力を攻撃に回す超攻撃形態。それぞれが思い描く翼を創造し飛翔能力を獲得、攻撃力と機動力が大幅に強化される。


「恋は脚部装甲、葵は弓から翼が出て育はマフラーが翼になっている。全体的に白い装備になって普段とは武器も強化されたものになっているんだ」

「ボクと恋先輩は翼で飛んでる感じですけど、葵先輩は飛ぶ弓に捕まって浮いてる感じですよね」

「……私は空に浮かぶ舟みたいなイメージで飛ばしてたけど、2人は?」

「俺は体が空に浮かぶイメージだな」

「ボクは翼で空を飛ぶイメージです! やっぱりこういうのでも個人差があるんですね……」

「ヒトが浮かべる心象は似たものが存在しても大体はどこかしら違っているからね。まあ1つくらいは同じものがあるかもしれないけど、全て一致することなんてのはないよ」

「みんな違ってみんな良い、ですね!」


「強化された武器に関しては、一番わかりやすいのは葵か?」

「弓が人間1人乗せられるサイズになってましたからね……ボクのは出せる糸が増えたんでありがたいですけど」

「……レンちゃんは籠手が大きくなってたよね」

「ああ、一応攻撃力は増してるっぽいがこの中じゃ1番地味だったな」

「でも恋先輩は新しい武器手に入れたじゃないですか! あの剣カッコよかったですよ!」

「おー……まあ、ありがとな」


「あとはそうだなぁ……前にも言ったけど、メモリーズ・マギアは使用者の想いを魔法にする以上その深層心理が強く反映される。恋の剣が追加されたのも、元々はそれに対応するものがあったのかもね」

「おお! ということはボクたちにも新しい武器とか追加されるんですかね! 楽しみだなぁ」

「……どういう感じになるのか、私も気になる」

「いいね、魔法を楽しく使ってくれれば僕としてもありがたいよ!」



 ~2時間目 魔獣~


「さて、レンたちが戦っていた魔獣についての説明もしようと思うよ。はいっ」


・魔力を扱うことが出来るヒト以外の生物の総称。

・基本的には1体につき1つ、もしくは2つの魔法を使うことが出来る。


「まあこんな感じかな。ちなみにエノ・ケーラッドは魔法によって魔獣を製造、魔力回収のために人間を襲わせていたんだよ」

「ほんと、いくら結界の事情とはいえ夕方から夜にかけての時間に戦うのは嫌だったな」

「レンにはほんと頑張ってもらったからね……改めてありがとう」


「……気になったんだけど。人間との混血、いわゆるハーフの場合は魔獣として扱うの?」

「お、良い質問だねぇ。これは難しいんだけど、僕がやってきたサブテラーではヒトとして扱うことにしているよ。だからサブテラーには獣人とかが多いんだ」

「……いかにもファンタジーって感じ」

「地球にも調べればそういった存在が居そうな感じはするけどねぇ」


「ボクたちが戦っていたのは子供状態の魔獣だったんですよね……アレが全部、あの大きな黒山羊みたいになるんですか?」

「そうなるね。どんな風に成長するかは分からないけど基本的には巨大化して身体能力が高くなるよ」

「うう、あんなのいっぱいだったらとても戦えなかったです……」


「ここで補足! 魔獣と言ってもそもそも争いを好まない種族があったり僕みたいに知性を持つ種族もいるよ。魔獣だからと言って全てが敵ってわけでは無いんだけどエノ・ケーラッドによって製造されていたのはその全てが戦闘出来る種族だったよ」


「まあ魔獣に関してはこのくらいかな。それじゃあ次の時間はもっと大きい物の話をしよう!」



 ~3時間目 アルカエスの花~



「さて、これからはキミたちが最後に戦った伝説の植物である”アルカエスの花”について解説しようと思う。それじゃ、まずは概要から」


・”アルカエス伝説”という物語に出てくる理想郷に咲くといわれる花。しかしその実態は星に根付き、そこに生きる全ての生物に対して催眠幻術をかけ”本人が望む夢”を見せることで星そのものを”誰もが望む理想郷”へと仕立て上げてしまう植物。

・この催眠幻術にかかってしまうと自力での解除は不可能であり、寿命が尽きるその時まで夢を見続ける。

・恐ろしいほどの巨体とそれに見合う根。枝は宇宙にまで伸ばされ空を覆うほどに桜色の花が咲き乱れ、光のエネルギーを利用することで花の1つ1つが外敵を排除するためのレーザー砲台としての役割を持つ。

・この植物の最終的な目的は星の核に自身の根を到達させることで星そのものを”自身にとっての理想郷”に上書きすること。その進行度には開花状況が反映されている。


「……なんていうか、色々とおかしくないかコレ」

「ボクたち、よくこんなのと戦って生きて帰ってこれましたね……」

「……ギリギリだった」

「実際、エノ・ケーラッドがコレを持ち出したことは僕もすごく焦ったからね。本当に勝てないかもしれなかったし」

「というか、そもそも伝説の植物なんてポンポンと見つかるものなのか?」

「それで見つかってたら考古学者なんていらないよ。まあアルカエスの花に関しては結構存在する可能性が高いと言われているものだったからあったこと自体には驚かなかったけどね」


「……あそこまで大きな樹を見るのは初めてだった」

「もちろん最初からあんなに大きいものではないよ。まずはエノ・ケーラッドが結界を用いて異次元空間を作り出し、回収した魔力を使って苗木として成長させる。そしてある程度育った時点で地球という星に植えたんだろうね。僕たちが見たアレはほぼ育ち切った後のものだよ」

「……魔法の植物とかって、ああいうのが多いの?」

「うーん、まあ地球では考えられない生物なんて僕からしたらザラにあるからねぇ。歩く植物……トレントっていうんだけど、そういうのもいるし」

「……可愛い生物とかもいるの?」

「もちろんさ! ただそういう生物に限って危険なのがいるから気を付けないといけないんだけどね」

「……そういうのは変わらないのかな」


「はいはい! 結局エノ・ケーラッドはあの花を使ってどうしようとしていたんですか?」

「あ、それも説明しないとね。それじゃあエノ・ケーラッドがどういう手順で何をしようとしてたのか次の時間で解説しようかな」



 ~4時間目 エノ・ケーラッドの目的~



「さて、それじゃあエノ・ケーラッドの目的はなんだったのかってことなんだけど……結局明確なことは分からなかったんだ」

「え、そうなんですか? 地球を終わらせようとしたんじゃ……」

「そこはちゃんと分かってるよ。まあそのことを話す前に、まずはエノ・ケーラッドがどんな方法で今回の事件を起こしたのか大まかに解説するよ」


(1)アルカエスの花が持つ『根付いた星を自身にとっての理想郷に変える』という性質を利用し、アルカエスの花を改造することでエノ・ケーラッドが望む世界を作り出そうとした。

(2)柊桐花はエノ・ケーラッドの望む世界と同じ、もしくは近い世界を理想としていた。

(3)柊桐花をアルカエスの花の苗床として一体化させることで”自身にとっての理想郷”の定義が取り込まれた彼女の影響を受けて”柊桐花が願う理想郷”というモノに変わる。

(4)戦闘時、エノ・ケーラッドは自身の体をアルカエスの花に接続することで外部から操っていた。


「とまあこんな感じ。分からなかったこともあったからあくまで大雑把にね」

「なんていうか、あんまり良い感じはしませんよね」

「その為に桐花が狙われたのは納得できないけどな」

「……ベネトさんも、あんまり納得いってなさそう」

「あー、まあね。ここで問題なのは、事件は解決したけどエノ・ケーラッドがどういう世界を作り上げたかったのかは何も分かっていないことなんだ」

「……あ、そういえばそうですね。桐花さんはそのあたりどうだったんですか?」

「レンに聞いて貰ったんだけどそこのところだけ綺麗に記憶が無いみたいなんだよね。戦闘時の記憶はぼんやりとでもあるのにだよ? エノ・ケーラッドが残した物も特になかったし、泣く泣く調査はそこで打ち切りにしたんだ」

「……ああまでして作りたかった世界、ですか。どんなものだったんですかね」

「正直僕としては犯人の動機がはっきりしないのが本当に気持ち悪いんだけど、分からないものはしょうがないからなぁ……今や神のみぞ知るってやつだね」


「そうだ。レン、トウカって昏睡する前と起きた後で何か変わったこととかあった?」

「え? うーん……あ、特にフラフラすることも無くなったな」

「……フラフラ」

「ああ。実家の方ではいつも眠そうにしててフラフラしてたんだよ。しかも夜に勝手に家から出て行ったこともあって医者からは夢遊病かもしれないって言われてたんだよな」

「ということは、それが無くなったの?」

「ああ。目は冴えてるみたいだし試しに歩くところも見たが病人って範疇に納まるものだったしな。……これで大丈夫か?」

「ふむふむ、おっけい! ありがとうね!」

「どういたしまして。まぁ何に役立つかは分からないけど」

「それにしても、桐花さんってそんな感じだったんですね。ボクたちと話してた時はそんなこと一切無かったですもん」

「ああ。それを桐花の家族に知らせた時はすっごい驚いてたなぁ」

「……まぁ何にせよ、治って良かったね」



 ~HRホーム・ルーム



「さて、今回はどうだったかな?」

「よくこんなのと戦って勝てたな、くらいだな」

「……正直、夢かと思っちゃうくらい」

「ほんと、すごいですよね……でも! ボクたちの想いの強さの勝利ってことで!」

「さて、3人からの感想を聞いたところで次回の番外編はおそらく次のイベントの途中かその後になるよ! 明かされる情報を楽しみにしててね! それじゃあ今回はここまで、じゃあねー!」

「……アレだけはずっと続けるんだな」


ここまで読んでいただきありがとうございます!

今回の話で番外編も日常編も書くことは粗方終わりました。

ということで、いよいよ次の章に突入です!


そこで読者の皆様に注意喚起を。


作者は番外編、日常編に関しては毎日投稿を心がけていましたが本編はそれが難しいです。作品説明に書いた注意の通りおよそ2~3日に1話の投稿ペースとなります。理由として、しっかりとした描写や戦闘シーンを書いて見直しするにはどうしてもそのくらい必要だからです。下手をすればそれよりも伸びるかもしれません。

読者の皆様に迷惑をかけることになりますが作者のtwitterでも告知をするようにしていますのでご理解のほどよろしくお願いします。


では後書きはここまで!ここまで付き合っていただきありがとうございました!

作者のtwitterはこちらになります【@Ameno_Shirasagi】

いよいよ始まる恋たちの新しい物語をお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
[一言] 改めて見ると敵さんめっちゃ強かったんですね……ほんとよく勝てたなぁ 次章スタートということで(*・ω・*)wkwkしながら待ってますw
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