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メモリーズ・マギア  作者: 雨乃白鷺
始まりの章が終わってから!
32/163

番外編4 ベネトのこと、魔法のこと

番外編もいよいよパート4。

正直日常編はネタがないです()


前書きはここまで!

それではどうぞ!


 キーンコーンカーンコーン。


 起立。

 礼。

 よろしくお願いします。

 着席。


「さあ番外編もついにパート4! 今回は僕ことベネト・エレプリーズの番だ!」

「今日は葵と育もなんだな」

「……楽しみ」

「ベネトさんのお話、待ってましたよ!」

「イクからありがたい言葉を貰ったところで注意事項を! この番外編は異次元空間にある教室にて行われる授業風な形式でこの世界やその他もろもろを語るコーナーだよ! 地の文は黒板、パネルのようなものとして扱うからそういうのが苦手は人は気を付けてね!」

「なぁ、2人のときもアレやってたのか?」

「……やってたよ」

「やってましたね」

「いいじゃないか気合入るんだから! それじゃあ早速授業を始めよう!」



「……あれ、ベネトって確かもう帰ったんじゃ……」

「何言ってるのさレン! ここは異次元空間で行われているんだよ! 時間なんて関係ないのさ!」

「お、おう……?」



 ~1時限目 自己紹介~



「それじゃあ遂に非公開だった僕のプロフィール……オープン!」


【名前】ベネト・エレプリーズ

【性別】男

【年齢】???歳

【趣味】旅、生物観察

【特技】文字入力が早い



「……なんで年齢がクエスチョンマークなんだ?」

「ああ、自分でも分からないからね。エレプリーズ族は長寿だから記憶がどうも薄れやすくてね……誕生日なんていつだったか覚えてないよ」

「まさか、結構な年齢重ねてたりするのか?」

「うーん、一族の中だと若い方だよ。まあ周りが比べ物にならないほど長生きしてるっていうのがあるんだけどね」

「どんだけ生きてるんだよ……」

「そのせいか自然と面白いことしか記憶に残らないんだよね。まあ予防するために日記付けてるから大丈夫!」

「まあ、それならいいのか……?」


「……生物観察っていうのは?」

「ああ、それはそのままだよ。昔から生物を観察して日記とかレポートを書いて纏めたりするのが好きだったんだ。旅と一緒に出来るっていうのも良いところだね」

「……ちなみに、1番最近では?」

「勿論地球の人間だよ。見つからないように調査するにはキミたちの生活とかを調べる必要があったんだ、大変だったけどね……」

「……お疲れ様」

「ありがとう……その言葉、身に染みるよ……」


「特技は納得ですね。ベネトさんキーボードの入力すっごく早かったですもん」

「ありがとうイク! これは胸を張れる数少ない特技だよ!」

「か、数少ないんですね……」

「他には……何だろう、他人を弄ること?」

「なんか一気に他人に影響及ぼすものになりましたね!?」

「まあ幻惑魔法とかで悪戯してた時期もあったしねー。それなりにヤンチャもしてたよ」

「僕的にはそういうことは考えられないです……」


「そうだなぁ、僕のことで他に聞きたいことある?」

「あ、はいはい! ベネトさんって頭良かったりするんですか?」

「イクの言っている頭が良い、っていうのが勉学の成績を指しているなら一応って答えておこうかな。サブテラーの魔法大学で所属学科1011人中の上位50人の中にいたからね」

「うわ……もしかしてエリートでした?」

「どうだろ。まあそこそこ充実はしてかな?」


「……サブテラーってどういうところ?」

「うーん、まあ細かく言うと長くなっちゃうから端折るけど星にある土地を6つの領域に分けて建国されている王国だよ。1つの領域の周りを5つの領域が囲んでいて、その中心領が王城が建っている場所なんだ。景色も綺麗だし、僕的には良いところだと思うよ」




 ~2時限目 ベネトの魔法~



「さて、これから僕の魔法について話すんだけど……あくまでどんな魔法を得意としているかだけに限らせてもらうよ」

「え、どうしてですか?」

「”魔法”っていうのは僕たちにとっては学問の一種だ。だから自分に使える魔法っていうのは数多あるわけで、そうなるとキリがないから限定して話そうってわけさ。結界に侵入するときに使っていた『影界潜行(シャドウ・ダイブ)』なんてこの世界に来てから作った魔法だし」

「……そういうことなら、納得」

「それなら良かった。それじゃあ僕の得意魔法なんだけど主に精神干渉や防御魔法だね。まあ大雑把に言うと特殊なものが多いって認識で良いよ」

「念話とか、自身の姿を別のものに変えたりとかもそうだな」

「姿を変えることに関してはサブテラーで人型で過ごすようにしてから慣れちゃったのもあるけどね」

「え、ベネトさん人間になれるんですか!?」

「それっぽいってだけだよ。まあそういうこともあって他の生物なんかに姿を変えることなんて朝飯前なのさ」


「あ、魔法と言えばだけどベネトが俺たちに飲ませてくれた魔法薬ってどんなものなんだ?」

「それなら説明するね。魔法による効果を付与した物体を魔道具って言うんだけど、その中でも医療用にとして作られたのが『魔法薬』という液体だ。その効果は様々でレンたちに飲んでもらったものだと赤色が外傷の治癒、透明が魔力を回復させてくれるって効果なんだけど他にも毒を治すもの、一時的に能力を強化するものもあるよ」

「あの、ベネトさん。アルカエスを倒した後で使ってくれた赤い回復薬って効き目が相当良かったんですけど、お幾らくらいするんですか……?」

「うーん、まあこの国でいえば10万は軽く超えるよね」

「…………きゅう」

「い、育が倒れた!?」


「少し話が脱線したから戻すけど、当然僕には苦手なこともある。具体的に言えば攻撃系の魔法は相性が悪くてほとんどまともに使えないよ」

「だから戦闘では守ってばかりだったんだな」

「レンたちには迷惑をかけちゃったよね……巻き込んでおいて申し訳ない」

「大丈夫だって、魔法少女になったのは自分の意志だから。そんな気追うなよ」

「……ありがとう、そう言って貰えると救われるよ。まあそれはさて置き、僕の魔法は援護面に特化しているっていうの分かってくれればいいかな」


「ここで小さな補足! 僕の得意な魔法はさっき言ったように精神干渉。幻術や催眠など多岐に渡りそれで大学生時代に着いたあだ名が『トリックスター』だよ。わいわい楽しめてたあの頃が1番楽しかったなぁ……」


「僕の魔法は主にこの球体型のデバイスを用いて発動させる。魔力を流し込みあらかじめ登録しておいた術式を展開、励起。そして魔法を発動させるんだ」

「……形だけなら、私たちにも似てる」

「そうだね。3人の場合はメモリアを装填しそれを読み込ませ魔力を消費して魔法を発動させる。大まかな手順はほとんど同じだよ。その詳しい説明もしていこう!」


「あ、その前に何か聞いておきたいこととかある?」

「はいはい! 魔獣って何かしら魔法を使ってきましたけどベネトさんも何かこれだけは他に負けない! って能力は無いんですか?」

「おぉう、難しいのが来たぞ……まあそうだね。一応エノ・ケーラッド戦でも見せた魔法で、生物でも無機物でもどんな物にでも変化することが出来るよ」

「敵を見事に騙せたことから、その性能は折り紙付きだな」

「えへへ、そんなに褒められると少し照れるねぇ」



 ~3時間目 魔法とは~



「魔法については前に説明したけど今回はもう少し詳しく触れようと思う。というわけで、ドン!」


・魔法……魔力を消費することで使用者が望んだ現象を生み出す技術の総称。自身の生まれや性質、血筋に左右されることもありその分野は多岐に渡る。使おうとするには信仰を必要とするほか、生じさせる現象に応じた魔力消費を必要とする。自分の魔力を消費する方式、外部の魔力を消費する方式がある。

・魔力……生命から湧き出るエネルギー。どんな生物でも持っていて、基本的には生まれや血筋でその総量が決まる。生活環境などで後天的に上下するケースも存在する。


「とまあこんな感じかな。何か気になったこととかある?」

「……信仰を必要とする、っていうのは?」

「これは魔法を使おうとする人が『魔法を使える』って信じていなければ使うことは出来ないってことだね。要するに、魔法の存在を心の底から信じていなければいけないんだ」

「え、それだと地球の人でも魔法が使えるんじゃ」

「そうだよ? その証拠に、この地球には様々な神話の文献や物語が残っているじゃないか。まあ、ある時を境にして信仰心……地球で言えば神に対するものかな? それが徐々に衰退して、今ではもうほとんど残ってないみたいだけど」

「……いやベネトさん、ボクのこと見てどうしたんです?」

「いや、特に深い意味は無いよ。まあそれは置いといて、今でも細々と魔法は使われている痕跡は見つかっているんだ」

「俺らの身近にも魔法があったかもしれないんだな……」


「ここで補足! 魔法、というのは実は身近に存在していて『呪い』なんかもその1つに数えられるよ。僕が日本の神話や物語の文化を調べていた時に『丑の刻参り』っていうものがある。髪など呪いたい相手の一部を藁で編んだ人形に入れて、それを本人に見立てて釘で打ち付けるなんてものを見つけてとても驚いたよ。やり方は古典的だけど、これも藁人形を本人と見立てて使う『偶像理論』を応用した立派な魔法だ」


「じゃあ次にレンたちが戦いに使っていたメモリーズ・マギアの説明だね。はいっと」


・本登録の時点で使用者の記憶を読み取る。最適化された装備の構築と強い思念からメモリアの製造を行い、登録者に常時で精神系魔法に対する防護を付与する。

・消費魔力が少ない。

・必要魔力さえ満たしていればどんな人間でも使うことが出来る。

・他にも便利機能がたくさん!


「ざっくりとこんな感じ。1番下のやつに少し細かい説明を入れると魔法を使えない、つまり信仰心が無い人間でも魔力条件さえ満たせば魔法を使うことが出来るようになった画期的なシステムってことだよ。……魔法少女になっちゃうけど」

「……これ、どういう仕組み?」

「あー、説明してもいいけどとんでもなく複雑怪奇で地球の言語じゃ表現できないけどそれでもいい?」

「……やめとく」

「それが良いよ、人間にはとてもじゃないけど理解できるものじゃないからね。そういうものだと覚えておいてくれればいいさ」


「最適化された装備の構築、っていうのはすごく助かってたぞ。徒手格闘じゃなきゃどうなっていたことか……」

「あはは、仮にも戦ってもらうために渡すものだからね。使用者が気持ちよく使えないんじゃ道具とは言えないからそこはしっかり調整してあるよ」

「でも、俺だけメモリアが追加されたよな。なんだったんだろ」

「それはレンが自身の内にある感情、想いが強くなってそれをメモリーズ・マギアが認識したんだろうね。いいパワーアップじゃないか!」

「いいなぁ、ボクもそういうの欲しいです……」

「それだったらイクはもっと普段のトレーニング頑張らないとね。それかレンみたいに心を燃やせば手に入るかもよ?」

「おぉ……! カッコいいです! ボクもそんな魔法少女になれるよう頑張ります!」



 ~HRホーム・ルーム


「さて、今回は3時間だったけどどうだったかな?」

「ベネトのこと、結構聞けて良かったよ」

「……楽しかった」

「魔法の聞けたのでボクも満足です!」

「はい、3人からありがたい言葉も聞いたところで次回の番外編はレンたちが戦った魔獣、アルカエスの花、そしてエノ・ケーラッドのことを話せたらと思ってるよ、あ、また3人一緒になるからよろしくね!」


「さあそんなこんなでここまでやってきた番外編もお別れです! それでは、また逢う日まで!」

「なんか、もう慣れたわ」

「……」

「あ、あはは……」


ここまで読んでいただきありがとうございます!

ベネトのことや魔法のことを知って考えて貰えたらと思います。


さて、次回ですがもう1つだけ日常編を入れようと思ってます。

そしてその後に番外編5を入れて新章に突入します!なのでもうしばらくお付き合いください!


後書きもここまで!

それではみなさん、次の話でお会いしましょう!

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― 新着の感想 ―
[一言] こうやって見るとベネトさんの援護なかったらかなり厳しい戦いになってただろうなぁ 持ち込んだのもベネトさんだけどね 丑の刻参りのくだりでこの前テレビで内容を思い出しました。今の日本に呪いを代…
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