古の神殿 その4
魔法少女ルイカ!ふたたび
―――ビシィ!―――
そんな効果音でも流れるかのように杖を魔獣に向けたルイカ。
「アイコ、ウチが倒すけどええか?」
ルイカは上機嫌で愛子に倒すと告げた。
「えっ! そりゃ構わないけど…」
「ほな、いっくでぇ! ’歌え望歌鍵’!」
杖の先端から桃色の魔法力があふれた。
そしてその魔法力は光となってルイカを包んだ。
シャララ~とかキュピ~ンとかのSE音が流れるがごとくルイカは輝いた。
そして、ひらひらとした衣服に変わって長い髪をポニーテールにまとめた上げたルイカが杖を構えて立っていた。
その姿は…
「まっ…魔法少女やん!!」
愛子がルイカの服装に突っ込みを入れた。
確かに、ルイカの今の服装はまるで魔法少女みたいだ。
「さぁ! んじゃ、十八番の魔法いくでぇ~’極獄炎龍’!!」
杖の先端にピンク色の魔法力で魔法陣が柄枯れた。
そこから赤く染まった龍の形の炎が放たれた。
「ヴモォォォォォ!!」
ーーーカッ!ーーー
魔獣がブレスをルイカに向けて放った。
ブレスとルイカの火炎龍がぶつかった。
しかしルイカの火炎龍はブレスを貫き魔獣に向かってさらに速度を増していた。
「甘いわ!私の魔法を舐めないでもらえるかしら?」
「ヴモァッァア」
魔獣は跳躍し地面から空中に逃げた。
そして火炎龍を辛うじてかわしたが、その時ルイカが絶望を告げた。
「ふふふっ! あ・ま・い・ぞ!」
ルイカの表情は羅刹のような鋭い眼光で魔獣を見た。
しかしその表情とは裏腹に、口元を歪ませて口角を上げて魔獣を見つめた。
そしてルイカがさらなる魔法を放った。
「うらぁ! ’極滅火炎龍&極滅氷結龍’」
ルイカの杖の先端に二つの魔法陣が描かれた、そして火炎龍と氷結龍が放たれた
「ヴォォォゴッ」
火炎龍が魔獣の右肩頭をかすめたように見えた。しかし魔獣は再度に空中に飛びのいた。
その隙に氷結龍が魔獣の前足に喰らいついた。
「ヴォモォヴモォォ」
魔獣の前足は地面に凍り付き固まってしまった。
「かたまったらこっちのもんや。 いくでぇぇ!!」
ルイカがさらなる魔法を放った。
「’極滅電撃龍’!」
杖の先端に描かれた魔法陣から雷竜が放たれた。
「ヴモモモォォォォ…」
―――ズドォォン―――
魔獣は電撃龍に貫かれた。
そして傷口から全身に雷を帯びた。
ーーーバリバリバリィーーー
「ブ………」
魔獣は白い煙を立てながら横に倒れた。
「ふっ!いっちょあがりや」
ルイカがすがすがしい笑顔でサムズアップしていた。
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