表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/216

古の神殿 その1

いよいよ神殿に向かいます

―――パチパチパチ―――


「…んっ! まぶしっ……」


 明け方の清浄な空気が愛子を包んだ。

 山から流れる霧が街道まで降りてきていた。

 そして朝日が愛子に差し込んだ。

 目をこすりながら愛子がつぶやいた。


「ん~! はぁ朝かぁ~今日はヴィスタ城につかなくちゃね。 そうと決まればこの街道を行く乗り合い馬車を探さないと…」


 愛子はそうつぶやくとルイカが寝ているテントに向かった。

 テントの入り口を開けて愛子が大きな声をだした。


「おきてぇ~ルイカちゃん!」


 ルイカがシュラフにくるまっていた。


「……えへへっ! もう食べられないわぁ……うわぁアイコさん!」


 口元から涎をたらしながらルイカが幸せそうな寝顔で寝ていた。

 愛子はルイカを揺らしながら声をかけた。


「も~ルイカちゃん! 今日中にヴィスタ城につくよ~」


 ルイカの腕を持つ愛子の手に力が入り始めた。

 

「あいたたた! アイコさん、力がぁ! 手がぁ、指が肌に入り込んでくるぅぅ」


 愛子がルイカの腕を強く持ち体を起こした。

 ルリカの腕の皮膚がつぶされて赤く染まってしまった。

 

「あっ! ごめんごめん」


 愛子がパット手を離すとルイカは地面に腰を打ち付けた。


「もう! アイコさん!? いきなり手を離さないでよ。 お尻痛いんだからね」


 愛子はルイカに謝った。

 そして何か用意をはじめた



―――カチヤカチャ―――


 愛子がテントの中で洗面器に水を入れた。


「ルイカちゃん、顔を洗えるように洗面器にも水置いとくね」


 ルイカは愛子が用意していた水で顔をあらって服を着替えた。

 テントからルイカが出ると愛子がつげた。


「さぁテントをぱぱっ!と、かたづけちゃいましょう」


 アイコはテントの片づけを始めた。

 やがてヘルメットサイズに畳み終わると、ウエストポーチにしまった。

 その時



―――ガラガラガラ―――



 愛子達の前を一台の馬車が通り過ぎた。

 愛子は急いで手を振った


「あっ!ちょうど乗り合い馬車が来た! すいませんのせてください」


 愛子が手を振り上げ、さらに大きな声を張り上げた。


「おう…なんだ。この馬車にのるのか? これはヴィスタ城行きだけどいいのか?」


 馬車の手綱を握るおじさんが愛子に確認した。


「ちょうどよかった!! 私達ヴィスタ城に行く途中なんです」


 愛子はヴィスタ城に行く予定を馬車の操りて伝えると馬車にルイカと共に乗り込んだ。



いつも読んでくださりありがとうござます。

感想、ご意見、誤字脱字があれば報告お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ