精霊のダンジョン その2
精霊さん!?
―――キィィン―――
愛子の前に金色に光る魔法陣が展開された。
「これは…転移の魔法ね。 それにしても私が使っていた転移と魔法式が違うわね…移送と空間の遮断式が…」
「さぁ行くわよ。 ルイカちゃんもガストロームさんも魔法陣に入って!」
ルイカが金色に輝く魔法陣を見ながら呟いていると愛子が手を引っ張って魔法陣に近づいた。
――キィン!―――
ルイカの目の前を金色の光が覆った。
「うわっ! 眩しい! ちょっとアイコさん! いきなり魔法陣に…」
次の瞬間、ルイカは目の前は真っ暗になった。
そして透明感のある美しい声が聞こえた。
「皆様…ようこそおいでくださいました」
愛子の目の前には愛子より少し背が低い緑色の髪をした長身の美女が立っていた。
「精霊! ひさしぶりね。 なんか…やつれた? ダンジョンうまくいってないって聞いたけど……」
「……ふえぇぇん!そうですぅ……私に……私にダンジョンの運営なんか無理だったんですぅ!!」
先ほどまでの威厳のある佇まいはどこかに消え去った。
イセは大粒の涙を眼に溜めていた。
そんな精霊の様子を見て告げた。
「アイコさん? このひと、精霊?」
「ルイカちゃん正解! そうこのダンジョンのマスターである精霊よ」
「うっっ・・ふぐ! 私が・・精霊のイセです。 ダンジョンのマスターしています」
泣きながら、自己紹介をした精霊。
その姿をみてガストロームが告げた。
「精霊さん。 私はガストローム・バイツァ! どうぞお見知りおきを」
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