クライクラスト商会にて その6
アイス完結! 異世界クッキング=美味しい
「なぁ、アイコさん? そろそろいいんやないの? ほれ固まってきたみたいやし…」
ルイカが四角な白い箱を指をさした。
魔法で出した氷の塊の中にある、かまくらみたいな空間にそれはあった。
「そうですぜぇ。 白く膜が張ってきてますぜ」
「あまい! ここでさっき頂戴したこの果物を細かく斬って混ぜます!」
「あっそれ、調理場にあったヤツだ」
「えぇ~姐さ~ん! 困りやすよ。 それはこの後、食堂で出すヤツに付ける果実なんでさぁ」
「まぁまぁ。 刻んだ果実を固まりかけている魔牛の乳に入れて隅々までもう一度混ぜます」
そういうと愛子はリンゴに似た果物を刻んで入れた。
そして混ぜ棒で隅々までもう一度混ぜた。
「これをもう一度、さっきの氷の空間に入れて少し待つと出来上がりよ」
「え~まだ待つのぉ! うち、はようたべたい!」
ルイカは両頬を膨らまして抗議した!
「待てば待っただけおいしくなるわ! それにそんなにかからないからね」
「本当やな!?」
「ええ。 それに今の間に調理室を片付けましょ!」
「「「は~い」」」
4人は部屋の片づけを始めた。そして少しの時間がたった。
「さぁ! 完成よ。 名付けて果物入りのリッチバニラアイス! さぁたべましょ!!」
「やったぁ!」
「これがアイスですか。 冷たそうですね」
「姐さん! こんなお菓子初めて見ました!」
愛子が氷からアイスの入った四角い箱を取り出した。
そしてお皿にアイスを盛りつけた。
「「「「いただきま~す」」」」
―――パクッ!―――
「ん~冷たくて甘くて押しいぃ!!」
「んっ! 確かに…これは甘くておいしいですね!! 熱い日には特によさそうですね」
「姐さん!! こんな菓子初めてでさぁ!!」
「ふふふっそうでしょ! 私もともとお菓子作りは好きだったからアイスも良く作ってたのよ。 パクッ! あ~美味しい~」
愛子たちは、それぞれ思い思いにアイスを食べた。
ルイカは純粋に、コリーは何かを考えながら、そしてコヤバは感動のあまり涙を流していた。
「姐さん! これウチの食堂でだしていいですかい? もちろんアイデア料は払うんで!!」
「えっ。別にいいけど」
「いょっし! これでうちの食堂は完璧でさぁ」
コヤバがガッツポーズで固まっていた。
愛子は青巣を食べながら、明日から始める仕事を思い返していた。
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