ヴィスタ解放 その2
あと少しで王城開放編はおわります。
第3章をお楽しみに
―――ウワァァ!!―――
「行くぞ! 皆の者!! 我らの城を取り返すのだ!!」
「「「「「「はい! ギンゲム様!」」」」」
馬に跨りギンゲムが王城になだれ込んできた。
そして走り王座に上がった。
―――バンッ!―――
「ここの将はドイツだ! おれは皇帝ギンゲム! 俺が引導を渡してくれるわ!!」
扉を開けたギンゲムが見たのは、ルルカッタによく似た少女と巫女に似た女だった。
「貴様は…ルルカッタ……? と巫女殿?」
「あっ! 兄王様」
「あー! オラオラ系な王様じゃん」
二人は口を開いた。
「ここに居た将はどこに行った? なぜ二人はそこにいるのだ? それにその恰好…?」
ギンゲムは鳩が豆鉄砲を食ったような表情で問いただした。
その時、扉が開かれた。
―――バン!―――
「ギンゲム様、巫女様が私たちを助けてくださいました。」
「「ギンゲム、その少女みたいなのはルルカッタです。」」
其処に居たのは、ライラック姉様とケイラ姉様、そしてメイド隊長のシイネだった。
「あっ! シイネさん! 逃げたんじゃ?」
愛子がシイネに問いかけた。
「はい。私は森を抜け、急いで潜伏しているギンゲム様に連絡をしました。 そして今が攻め時ですとお伝えしました。」
「そうだ、シイネが城の中の様子を教えてくれたのでな…奪還は今だと急ぎかけ参じたわけだ」
ギンゲムがシイネに寄り添い告げた。
「私たちはルルカッタが助け出してくれたの」
「びっくりしたけどね…いきなり壁を火炎魔法で壊して玉座の間に飛んで行くんですもの」
ケイラとライラックが答えた。
ギンゲムが真剣な表情で愛子に問いただした。
「でだ……ここであったことを話してもらおうか! なぁ巫女殿?」
そして愛子は答えた。
ルドルフの変貌と神人族の魔法師の転移のことを。
いつも読んでくださりありがとうござます。
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