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ヴィスタ奪還 その5
階段を上がった先の部屋に居たのは、神人族の魔法師だった。
「きさまが、報告にあった神人族の裏切り者だな。俺は第4騎士団のラフタ・アベン!貴様を処刑するものだ」
そういうとラフタは、魔剣を構えた。
「’真火炎槍’」
剣先に赤い魔法陣が描かれると、火炎の槍が愛子に向けて飛来した。
「なんの!」
愛子は鞭を横薙ぎに放った。
―――ヒュゥン―――
鞭が火炎の槍を薙ぎ払った。
「やるな!ではこれはどうだ’真獄炎槍’」
ラフタの前に赤い魔法陣が描かれた。先ほどより大きい魔法陣だった。
そして、火炎の槍が6本現れた。
「くらえ、そして逝け」