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抗体 その3

倒れたルイカたちの前に現れたのは?

黒装束の男はルイカを蹴飛ばし、フレイを仰向けにした。

フレイは息も絶え絶えで喘いでいた。


「これも主人のためだ。 死ね。 贋作レプリカの巫女よ」


男が短刀を取り出し振り上げた。

その時、眩い光が室内を満たした。


「ぐっ! 何事だ!」


黒装束の男はあまりに眩い光を見たせいか瞳を閉じたまま周囲を警戒した。

そして煙幕が室内を満たしていることに気がつくと男は瞳を閉じたまま部屋から飛び出した。


「我の…主人の邪魔をするとは…何者だ?」


「名乗るほどの者ではないのです。 ただこの人たちをあなた方に渡すわけにはいかないのです」


そう告げたの一人の女だった。

その格好は男と相対するような紅装束を身に纏っていた。

そしてその髪からは二本のツノが生えていた。


「竜人か……面白い。 わが主人の計画を台無しにしてくれた礼だ。 貴様を殺す」


「貴様を殺す。ですか。 面白い冗談です」


「ほざけ。 くらうがいい!”鮮血花”」


 黒装束の男は、両手に握った短刀を振りかざし刺突しながら女に近づいた。

 女は胸元から二本のクナイを取り出し相対した。


ーーーキィン! キィン!キィン!!ーーー


 短刀とクナイが切り結ぶ度に火花が散った。


「どうした? 防戦一方では勝てんぞ?」


「ご心配なさらずとも結構です。 それに……私の役目は終わりましたから」


 女はニヤリと笑うとクナイを男に投げつけた。

 男は両手に握りしめた短刀で、二本のクナイを弾き飛ばすと近づき女の腹を差し貫いた。

 だがそこに感じるべき肉を絶つ感触は通じなかった。


「まさか!! 幻影魔法か!」


「はい。ご名答。幻影ミラージュです」


 にこりとした笑顔で女は告げるとまるで蜃気楼のように消え去った。

 そして男が急ぎ離れの部屋に戻ると、そこに倒れていたフレイ、ルイカ、レイン、アウロトやクラン’ナイチンゲール’の皆も消えていた。


「クソガァ!! 次に見かけたら必ず殺す。 絶対だ!!」


 男は怒りに手をワナワナと震えさせながら叫び声を上げた。

 そして男は闇夜に消えた。



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