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抗体 その1

男達の末路は…

足音を立てずに黒装束の男達は宿へ侵入した。

木造の廊下は普通に歩けばギシギシと音を立てる作りだった。

しかし男達はまるで木の上を滑るかのように進んだ。


「目標はこの先の離れだ」


「了解」


 最後尾の男が小声で呟くと先頭の男が小さく声を返した。

 

「! 待て。 侵入防止の魔法を張られているぞ」


「…これは結界型の物だな。 中の音が響かないように防音魔法も付加されているな」


 先頭の男とそのすぐ後ろにいる男が離れに向かう廊下の間に張られた結界魔法に気がついた。

 

「すぐに一部解除する。 …………よしこれで行けるはずだ」


「結界魔法を張るなんて、どうやら小娘と舐めていると痛い目を見そうだな」


 結界魔法は高度な魔法処理と緻密な魔法陣の設置が必要となる高騰技術だった。

 男達は、そんな高騰技術の必要な魔法を小娘と侮っていた者が行ったことに驚いた。


「ついたな…では1番から3番は目標を確認せよ」


 黒装束の男が小さな声で呟くように告げた。

 小さく頷いた男達は声に従い離れの扉に近づいた。


「目標は女とはいえ冒険者だ。 気を抜かずに進め。 目標を確認したら、貴様らに渡した瓶を開くだけで良い」


 一番と呼ばれた黒装束の男は扉の前で胸元から小さな小瓶を出した。

 そして扉に手をかけて奥に押した。 


ーーーキィィーーー


 扉を小さく開いた音が響いた。

 

 「……小さな音がしたが…大丈夫か……」


 扉の前にいる黒装束の男が小さな声で呟いた。


 そして小瓶の蓋を開け部屋の中に向けて転がした。


 小瓶が部屋の中に入っていくのを確認すると男は後ろを向いた。


「任務完了だ」


 男が扉から一歩離れると、何か首元に冷たい感触を感じた。

 そして低い女の声が響いた。


「乙女の部屋で何してるん?」


 男の背中から冷たい声が響いた。


 ギギギッと壊れたブリキのオモチャのような動きで後ろを振り向いた男が見たのは、夜叉のような表情の魔人族の少女だった。




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