災禍の街 その19
最大攻撃ですよ。
「うぉぉぉぉ!!」
クレイが星剣を振り上げ怒号を上げた!
クレイの放つ気迫に反応するかのように、星剣の魔法刃が赤く光り輝き出した!
その刀刃は赤く、紅く、朱く染まっていった。
振り下ろされた斬撃が古魔狼の右首に到達すると、轟音と共に大気を揺らした。
「はぁあぁぁ!!」
トゥエルブ・マキナの魔法銃の銃口が古魔狼に向けられ怒号を上げた!
トゥエルブ・マキナが左右の手に握る魔法銃が光り輝いた。
右手の魔法銃がガシャ、ガシャと音を立てて変形した。
先程までの古いリボルバーの様な形から大口径のブローバックハンドガンの形に変形した。
左手の魔法銃が同じようにガシャ、ガシャと音を立てて変形した。
先程までのマシンガンの様な形からアサルトライフルの様な形に変形した。
二丁の魔法銃はさらに青く蒼く光り輝いた。
吐き出された魔法弾が古魔狼の左首に到達すると巨大な氷柱となり轟音と共に地面を揺らした。
「消え去れぇぇぇ!!!」
愛子はアヴァリーティアを握りしめ駆け出した。
義足の噴射口が稼働し紫の光と共に疾走した。
アヴァリーティアは愛子の気迫と共に紫色の輝きを増し刀刃は青と赤の混じった真紫に染まり光り輝いた。
そして振り下ろされた斬撃は閃光と轟音を持って古魔狼の眉間に襲いかかった。
「ウヴァぁあああああ!」
「「「はぁぁぁ!!」」」
ーーーバギンーーー
古魔狼の首や眉間に描かれていた魔法陣は轟音と共に砕けた。
「「「くらえぇぇぇぇ!!!」」」
愛子、クレイ、トゥエルブ・マキナの攻撃が古魔狼に到達した。
まるで巨大な暴力の渦に巻き込まれた様に古魔狼の体が砕けた。
古魔狼は大質量の攻撃により巨大な体を維持することもできずに消え去ろうとしていた。
「ウヴァぁぁ……感…謝…する…」
古魔狼が光輝き消えさった。
そして残されたのは、肩で息をしている愛子達だった。
「……やった…わね」
愛子達が一息つき呟くとドームの中心が光輝き、その場に不釣り合いな声と音が鳴り響いた。
ーーーパチパチパチーーー
「おめでと! よくぞあの古魔狼を倒したね? すごいじゃん!!」
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