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災禍の街 その2

女性は光り輝いています。

なお時間はメイティアでは以下のようになっています。

秒=セクト 分=アウス 時間=アウ

ーーーキィィンーーー


「ここは…あっ!この感じは……」


異物イレギュラーよ。 ここは我が領地。 何故この地に参った?」」


 愛子の前にある祭壇の上には椅子に腰掛けた女性が愛子を見下ろしていた。


「それは、竜人レイ・カグラに会うためよ」


「懐かしい名だ。 貴様は何故、あやつに会うというのだ?」


「それはチャームに詳しいことを聞こうとすると六王の血族が必要と言われるからよ」


 祭壇を見上げて愛子は答えた。


「ほう……統一演算機構のチャームか…なるほど貴様は六王のゆかりの者ということだな?」


「そうね。 まぁ…私じゃなくてその子孫がルルくんなのだけど……」


「六王とその子孫が関わってくるとなると…かの者か……」


「かの者?」


 訝しむように女性は愛子を見下ろした。


「ふむ…貴様は何も知らないのか?」


「一体何のこと?」


「やれやれ…無知であることは罪だ。 貴様の様な者をここに寄越したのは一体誰だ」


「何かひどい言い分ね。 竜人国に行くことを決めたのは私だけど、その背中を押してくれたのはエクス・マキナよ」


「おおっ! あの知恵物か! 懐かしいな」


 女性の顔が一瞬パァーと明るくなった気がした。

 しかし、すぐに表情は厳しく変わって愛子を見下ろし告げた。


「わかったぞ。 貴様にわが分体を授けよう。 その六王の紋を一部借りるぞ」


「えっ!? どういうこと」


「こういうことだ」


「あつっ!」


 愛子の右手の甲にある六王の紋様が光輝き、その外環に新たに紋様が現れた。


「これで貴様を通して我も竜の子らを見ることができる」


「えっ! 頭に声が響くんだけど」


「うむ。我と貴様は感覚と視覚を共有しておる。 その身に我を宿すことができる事、幸あることと思うことだ」


「それは困るんですけどぉ?」


 愛子が全力で非難の声をあげたが、そんなものお構いなしといった表情で女性は愛子に告げた。


「まぁ…このまま我が領地に居っても仕方あるまい、異物イレギュラーよ……貴様を共に来た者たちの場所に戻すぞ」


「うわっ! また眩しいぃ!!!」


 視界を白く塗りつぶされた感覚に陥った愛子は瞼を強く瞑った。


「……アイコ様? アイコ様! お気づきになられましたか?」


「あれ…天使が見える…私、死んだんだ……」


「何を惚けているんですか? 僕ですよ。 ルルカッタです」


「……ルルくん? あれ? ここは?」


「また急に意識を失われたんですよ? 覚えていないんですか?」


「ええ…それで私ルルくんに膝枕をされているのね?」


「流石にこの場所にそのまま寝かしておくわけにはいきませんからね。」


「どれだけ私意識なくしていたの?」


「そうですね……ほんの1アウくらいでしょうか?」


「みんなは?」


「周囲を確認するために外に出ていますよ? 何か……ロイエル兄様とミッタマイヤ兄様が感じ取ったみたいで」


 愛子はルルカッタの顔から視線を外し右手の甲を見つめた。


「……夢じゃ無かった」


 そこには六王の紋様の外観に夢で見た、新たな紋様が刻まれていた。

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