偽りの神 その11
ケイト&ミッタマイヤ回です
ーーーギィィンーーー
封印の間への通路の至る所で剣戟や魔法による戦いが繰り広げられていた。
「ケイト! 我の呼吸に合わせよ!」
「了解! 獣騎士…もといミッタマイヤ様」
ミッタマイヤとケイトが互いに視線を合わせ、うなずき二人の前に立つ仮面の男に相対した。
「二人がかりというのは……良い判断だ! 焼き尽くせ’炎剣’」
仮面をつけた背の低い男は二振りの剣をミッタマイヤとケイトに向けて円天の構えをとった。
そして男は赤く輝く剣を握り駆け出した。
「龍炎撃!」
竜の火炎を思わせる炎をまとった刀身が空気を焼きながらミッタマイヤへ向けて突進と共に繰り出された六連撃だった。
「ヲルフガング流決闘術”炸裂刃”! 」
ミッタマイヤの右手に赤い魔法力が輝き、魔法力で作られた赤い光剣が仮面の男に向けて放たれた。
「ちょっ!遠距離は卑怯じゃないか?」
炎を纏った刀身で繰り出した六連撃をミッタマイヤの放った赤い光剣が撃ち落とした。
「デミイエ流槍術 ’風流突破’!!
ケイトは魔槍を構えてミッタマイヤが放った攻撃の直後に駆け出した。
魔槍に黄色い魔法陣が描かれるとケイトは空気を裂きながら仮面の男に向けて流れるような刺突術を繰り出した。
「その刺突は! お前は第八騎士団のやつか!?」
仮面の男はケイトの風が流れるように繰り出した刺突術を飛び上がり避けた
そしてケイトに向けて問いただした。
「ご名答! しかし今は獣騎士の恋人です!」
ケイトが頬を赤く染め鼻息荒くなりながら答えた。
そして更なる剣戟を繰り出した。
「デミイエ流槍術 ”光槍突破”!」
ケイトの手に黄色い魔法力で描かれた魔法陣が現れた。
そして魔槍が光輝くと宙を舞うように飛び退いた仮面の男に向けて光の槍が現れた。
「なっ! 魔法力の光槍か!!」
仮面の男は驚きの表情でケイトの放った光槍を見つめ、手にした魔剣を打ちつけた
ーーーギィィンーーー
「その程度で私の光槍は消せませんよ!」
「くっそのようだな!だが、向きは外らせてもらったぞ!」
仮面の男は放たれた光槍の向きを僅かに逸らし、かろうじて避けた。
そして手にした魔剣をミッタマイヤに向けて構えなおし飛び出した。
「目標を撃破せずに、このまま終わるわけには行かないんだ! 行くぞ獣人!」
「その息や良し!」
ーーーギィィンーーー
仮面の男の魔剣とミッタマイヤの籠手が激しくぶつかり金属の擦れる音を上げた。
そしてミッタマイヤは左の拳を強く握りしめた。
いつも読んで頂きありがとうございます。
話が「面白かった!」「続きが気になる!」と思った方は、
広告の下にある☆☆☆☆☆の評価や、
ブックマークへの登録をお願いします!
また、ご感想、ご意見、誤字脱字があればご報告お願いします。
皆様の評価が、執筆の後押しになりますので、よろしくお願いします!!