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偽りの神 その10

戦いが続きます

「待つんだ! 君たちをその先に行かせるわけには行かないんだぞ!」


 ウィズは機人の声を無視して歩みを進めた。

 

「警告を無視するなら、こちらも力づくで行くぞ!!」


 エクス・マキナは両手に魔法銃を持ち照準をウィズに合わせて引き金を引いた。

 二丁の銃口に魔法陣が描かれ、青い魔法力マナが巨大な氷槍を作り出した。


「真・極滅氷結ギガブルガス第一弾倉解放ファーストブリッドリリース!」


 極限の氷槍が空気を凍てつかせながらウィズ、ガルドスたちに発射された。


「くっ! 何者だ!?」


「警告を無視する君たちが悪いんだぞ! 私は機人国エンドアートの王、エクス・マキナだぞ!」


 エクス・マキナが名乗り上げた時、愛子達もエクス・マキナに追いついた。

 ただし、エクス・マキナのスピードで駆け抜けられた者は愛子、トゥエルブ・マキナ、

 獣人モードのルルカッタとルルカッタにしがみついていたルイカ、ロイエル、ミッタマイヤ、

 レイジィ、ケイト、ケイン、レイン、アウロト、レミー、グラミス、ロシルだけだった。

 後のものはガインを筆頭に途中から置いて行かれたのだった。


「ちょっと! マキナ! 全力で行かれると追いつかないわ……貴女は!!」


 愛子が見つめた先にいたのは……ヴィスタ城でルドルフと一緒にいた神人族の魔法師だった。

 ガルドスは優雅に大鎌を薙ぎ払い、スカートの裾を持ち軽く会釈をした。


「あらっ? これはこれは、魔神族の巫女殿ではないですか? 本日はどのような御用件で?」


 ガルドスが愛子を射抜くように見つめて圧力を放った。

 だが愛子はそれを正面から受け止め、ガルドスに告げた。


「私は、エクス・マキナに会いにこの国に来たのよ。 貴女がいるということは、この場所を襲っているのは神人国ウィルヘイムの差金ってことね」


 愛子はガルドスを射抜くような瞳で視線を外すことなく見つめた。


「今回の件では……そうね…私はあくまでオマケみたいなものよ。ここを襲っているのは彼女ですわよ? 今回は利害が一致しただけですわ」


 ガルドスがウィズを見つめて告げた。


「そうだ、我がクランが依頼を受けたんだ。 機人国の封印の間とやらを破壊しろとな」


 顔を仮面で半分隠したウィズは腰に納刀している魔剣の柄に握った。

 そのウィズを守るように周囲に同じ仮面を被った男女が立ちアイコ達と対峙した。

 そんな中、エクス・マキナがウィズに告げた。


「そんな依頼は受けちゃダメだぞ! それに……」


 エクス・マキナが手にした魔法銃を再度ウィズに向けて告げた。


「もう一度聞くぞ! 本当に神人国ウィルヘイムが君たちに依頼したのか?」


「依頼人は秘密だ。たとえこの女王である貴女でも答えるわけにはいかない」


 エクス・マキナはウィズの返答を聞くと再び魔法銃マナカノンの引き金に指をかけ叫んだ。


「ならば力づくでだぞ!……真極広範冷却弾テラパノラマアイスブリッド! 第二弾倉全弾解放セカンドフルリリース


 銃口には白い魔法力マナで魔法陣が描かれた。

 魔法陣から白い魔法力マナが溢れ銃口の周囲に氷の球体が浮かび上がった。

 そして周囲を凍てつかせながら放たれたのは氷弾のマシンガンと言える連続高速射撃だった。


「くっ物量か! 皆の者、真言マントラ解放リリース! 以後は各自対応せよ。 ただし目的の破壊は最優先だ」


「解放せよ!聖魔刀ムラマサ!」


 ウィズが腰に納刀した魔剣の柄を掴み真言マントラを叫んだ。


「エダラ流剣舞’花一華アネモネ’!」


 迫る氷の弾丸とウィズは向かい合い神速の連続居合い斬りによる斬撃を放った。

 斬撃は次々と氷の弾丸を落とし続けた。


「くぅ! マダマダァァ」


 神速の納刀と居合い斬りによる斬撃が氷の弾丸を撃ち落とすが撃ち漏らした弾丸がウィズの左肩を撃ち抜いた。


「はぁはぁはぁ…なんの、これくらいでヤられる私ではない」


 エクス・マキナが一度引き金を戻すとそこには左肩を撃ち抜かれ指先から血を垂らしているウィズの姿があった。


「その剣技は! 君は…ウィルの…そのエダラの剣技をどこで学んだんだ…それはウィルの剣技だぞ」


 エクス・マキナはウィズの剣技’花一華アネモネ’をみて尋ねた。


「はぁはぁはぁ……貴様に教える筋はない」


 ウィズは肩で呼吸をしながら全てを射抜く瞳でエクス・マキナと視線を交えた。

 その時、愛子とルルカッタとトゥエルブ・マキナはガルドスと対峙していた。

 ガルドスの振るう大鎌が愛子の魔剣アヴァリーティアと打ち合うたびに火花を散らしていた。


「ガルドス!なぜ次元結晶を壊そうとするの?」


「しれたことですわ。それが私の依頼だからですよ」


 ガルドスの大鎌が愛子の首筋を掠めた。

 そしてガルドスはルルカッタに向けて右手向けた。


真滅火炎テラヴェノ


 魔法陣からは赤い魔法力マナが溢れ、炎の球をルルカッタに向けて放った。


「なんのヲルフガング流決闘術’風穴牙’」


 ルルカッタは放たれた炎弾を全て魔法力マナを込めた拳で弾き飛ばした。


「そこの坊やもなかなかやりますわね。 で・も・私は貴女の本気を見たいですわ……ねぇ巫女殿?」




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