偽りの神 その6
師匠!
愛子達がサンドワームを討伐してから三日経った、ある日。
愛子達、クラン’ナイチンゲール’はエクス・マキナに呼ばれてエンドアート城に居た。
「アイコさん。 どうだい機人国は堪能できたかな?」
「ええ。 いろんな物を見ることができてよかったわ」
「それは僥倖だぞ。」
「それに私の脚も今後は、なんとか整備してもらえそうだしね。 ねっ? ガイン?」
「おう。任せろ。 大事なポイントはエクス・マキナ様から直接教えてもらえたからな。 これでアイコさんの脚を万全に整備することができるぜ」
「ガインくん? それは元々私のだから大事に整備するんだぞ?」
「ハハッわかってるよ。師匠」
「しっ…師匠?」
エクス・マキナはガインを驚きの表情で見つめた。
「おう同じ整備師の先人として尊敬しているんだ。 だからエクス・マキナ様は俺の師匠だ!」
「なんだか…むず痒いんだぞ。 そうかぁ…私が師匠かぁ」
エクス・マキナが体をクネクネしながら恥ずかしがっていた。
そんな叔母の姿をトゥエルブ・マキナは少しさめた瞳で見ながら愛子達に尋ねた。
「アイコさんたちは次はどこに行くんだ? また魔人帝国に戻るのか?」
愛子は少し悩んだ素振りを見せてトゥエルブ・マキナに答えた。
「実は、次にどうするかは決まっていないのよね。 チャームのことはエクス・マキナが教えてくれたし…ただ、六王の血族探しはしないといけないしね」
「なんだ、それなら土門を使って炎門に行くと良いんだぞ」
エクス・マキナは玉座のコンソールを叩き、モニター土門を映し出した。
「炎門は竜の里の近くにあるんだぞ。 そこなら竜人……竜王レイ・カグラの子孫たちがいるはずだぞ」
エクス・マキナは愛子に告げた……その時!
ーーービィービィービィーーー
玉座の間に、けたたましい警報音が鳴り響いた。
「この音は!!」
慌ててエクス・マキナが玉座のコンソールと叩いた。
愛子達の前に機都の市街図が映し出され、ある一角が赤く点滅していた。
「そこは、旧市街地の廃棄区画ですわね? 何かあったかしら?」
トゥエルブ・マキナが首を傾げて映し出された市街図を見つめつぶやいた。
トゥエルブ・マキナとは対照的にエクス・マキナは焦りの表情で叫んだ。
「やばいんだぞ! あそこは……あの区画は!! 最重要機密がある場所だぞ!!」
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