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偽りの神 その5

ーーートントントンーーー


 薄暗い路地に三人の男が立っていた。

 三人の男達が木製の扉の前に立って扉を叩いた。


ーーーギィィーーー


「入れ…誰にもつけられていないだろうな?」


「あぁ…そこらへんは信頼してほしいな」


 三人の男のうち一人は手にある物を持っていた。

 それは切り飛ばされた機人の頭だった。


ーーーゴロンーーー


 一人の男が機人の頭を地面に投げつけた。


「そうか…まぁ入れ」


 扉から三人の男が部屋に入るとそこには椅子に腰をかけた一人の女性がいた。


「…アンタが依頼人か?」


「そうだ。貴様ら闇ギルドへ調査依頼をしたのは私だ」


「そうか…ならこれが依頼の品だ」


 男は懐から端末を取り出して、女性に見せびらかすように持ち再度懐へ閉まった。


「……本物か?」


「本物だとも…アンタらが探していた封印の部屋に入るためのパスだ」


ーーードサッーーー


 女性は袋につまった何かを床に投げた。


「……確認してしても?」


「もちろんだ、その代わりわかっているだろうな?」


 男は袋を開き中身を確認した。

 袋の中には金貨が三十枚入っていた。

 

「よし。確認した…でも足りねぇなぁ」


「……最初に依頼した金額で間違いないはずだが?」


「いや依頼額はあってるよ。足りねぇのは誠意ってやつだ…」


「……そうか」


 女性は腰の魔剣に手を添えた、そして息を持つかせぬスピードで魔剣を抜刀し男の首筋にぴたりと当て男の顔を見つめた。


「テメェ…」


「……いらんことをぬかすのが闇ギルドか? 当初の依頼額以外は一文も払わん。それ以上が欲しければその首と交換だ……」


 二人の男が手を翳して魔法を使おうとした所を女性の鋭い眼光が射抜いた。


「かはっ!」


「う・・・動けねぇ」


 女性に射抜かれた男達はまるで心臓を掴まれたかのように冷や汗を垂らしていた。

 そんな中、首筋に剣先を突きつけられた男が告げた。


「わかった…悪かったな…試すような真似をして」


 男達は、まるで三流のコメディアンのようにニヤニヤと笑いながらその場から消えた。


「これが、パスカードか…では急ぐとするか……なぁスライン?」


「はっ! ウィズ様」


 魔剣を鞘に収めたのはウィズ・フィ・エダラ。そしてそれを見守る魔法師のスラインだった。


「これで、封印の間に入ることができる……さぁ早く処理してしまおう。本国のことが気がかりだ」


「了解しました。 ウィズ様…しかし……よろしかったのですか?…先程の男達をそのまま帰してしまって?」


「何心配するな…奴らは持たんよ……クソッタレな奴の魔法糸がくっついてるからな」


 そうウィズが告げると、ウィズは深いため息とある糸を見てつぶやいた。


「死神の釜が奴らの首元に迫っていたからな……巻き添えはこめんだ」


 ウィズはつぶやくとパスカードを腰の魔法具に収納し、その館から飛び出した。

 ウィズが呟いたのと同じ時刻、死神の鎌は男達からある物を奪い、男達を消した。

 機都に薄暗い影が覆い始めていた。

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