機人国潜入 その13
ガインさん役得。
ガインと愛子たちは宿に戻ってきた。
そこには先に戻っていたルイカとロイエルたちが愛子たちの帰りを待っていた
「アイコおかえりぃ〜どうや?いい技師見つかったんか?」
ルイカが愛子に尋ねた。
「ええ! ちょうど、アインスが紹介してくれたわ。紹介するね。ガインよ」
「ガイン・アスだ。技師として雇ってもらえると聞いた。今までは流れで街を渡り歩いていたんだが、コレからは仲間としてサポート出来る様にしたいくから、よろしく頼む」
ガインは愛子に紹介されるとルイカが顔を見て思い出したかのように声をかけた。
「あっ!あんたは王都に行くときに乗り合った馬車にいた人やん」
「おう、あんたは確か…魔法の杖を使っていた人か? まぁコレからは仲間だ。 よろしくな」
ガインはルイカの頭をポンポンと叩いた。
「ちょっ!!もう、子供扱いしないでくれる?」
「ガイン殿、技師としてはどの程度の整備ができるのだ?」
ロイエルがガインに確認した。
「そうだなぁ、武器、防具、それからちょっとした乗り物や機人族のボディの軽微な損傷とかなら治せるぞ」
ガインは胸を張ってロイエルに伝えた。
「そうか、それはかなり有望だな。愛子殿、機人族のボディも見えるということは、愛子殿の義足は見てもらえるのではないか?」
ロイエルは愛子の足を指さして伝えた。
「ガインさん。私の足なんだけど見てもらえるかな?」
愛子はガインに足を見せた。
「なっなんだこれ!?こんな精巧な機人族のボディは俺では無理だぞ! それにこれ! この足の部品は、なんでできているんだ? 触れたら柔らかい機人のボディは初めて見たぞ」
ガインは愛子の足を触った時の感触に驚きを隠せなかった。
「はぁ…ガインさんでも無理なら、やはり機人国でエクス・マキナを探すしかないかなぁ」
愛子は少し肩を落としてつぶやいた。
そして次の日。
「主人、昨日言っていたクランの件だが、我らも機人国にともに行こう」
第八騎士団のケイトは愛子に告げた、
これで総勢27名のクラン’ナイチンゲール’が揃ったのだった。
そして愛子たちは水門のあるイゼル最奥の館に現れた。
ーーーキィィーーー
「アイコさん。今日はどうしたの?」
フランが尋ねると愛子は告げた。
「少し機人国に行ってくるわ。 この国をフェザのみんなとよろしく頼むね」
「おっけ! ゼクスたちにも伝えとくね。 こっちは私たちに任せて、ルルカッタの事よろしくね」
フランは愛子に伝えた。この国を守ると。
そして愛子たちは水門結晶に手をかざして唱えた。
「限定承認にて水門稼働!水神殿への回廊接続」
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