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ダンジョン攻略 その3

体長崩してしまったので少し文章書くのが遅くなりがちです。


10月3日

構成を練り直して追記しています。


 愛子は赤い光に包まれた。


―――バシュ!―――


「ここは…どこ?」


 愛子が目を開けるとそこは、赤い壁で囲まれた部屋だった。


「そうか、コレ転移ったやつだ。私がしてたゲームでも転移陣とかあったし…そうだ!ルル君は!?」


 愛子は右側を見た。

 そこにルルカッタの姿はなかった。

 

「そうか、ルル君が罠って言ってたっけ…ということはココから私一人で進まなきゃいけないのかぁ」

 

 愛子はがっくりと肩を落とした。

 そして意を決して目の前にある扉を開けた。

 そこは壁に囲まれ、光る石が均等に設置された通路が奥まで続いていた。

 

「そういえば、私ってこの世界に来てから一人になったのって石牢以外だと初めてなのよね……」


 愛子は思った。

 ずっと傍らにいた青い肌の少年のことを。

 

「ルル君に会って、ルドルフさんから巫女とか言われてさ、そしたら急に魔法使いみたいな人達にルドルフさんやられちゃってさ……お願いされちゃってさぁ……逃げるときも一緒にいてくれてさぁ…ルル君…」


 常に傍らにいてくれたルルカッタ


「あーん。さみしいよぉ!こんな異世界で一人ってさみしいよぉぉ!」

 

 愛子は孤独感を味わうことになった。

 愛子に瞳からは大粒の涙がこぼれ落ちた。


「ヒック……ルル君……会いたいよぉ…ヒック……」


 愛子は泣いた。そしてひとしきり泣くと腕で涙をぬぐって目の前の通路をみた。


――パァン!――


 愛子は自分の頬を叩いて叫んだ。


「いょっし!このままここに居てもしかたない!取り合ず進むぞ!ルル君待っててねぇ」


―――ネェェェェ……


 目の前にある通路で、愛子の叫び声が木霊した。


 

 自らの声は通路の奥まで響いた。

 愛子は、恐る恐る通路を歩きはじめた。

 

「これ、赤いけどなんか邪な感じね……」


 愛子は通路をよく見た。

 通路は幅が3メートル、立て6メートルくらいの縦長な通路だった。

 


「まぁ足元が薄く光ってくれてるのは助かるけどね」


 愛子が進んでいるとカタカタと音がした。


「なんの音だろう? 」


 愛子は思わずつぶやいた。


―――カタッカタッカタッ!―――


 硬い物が規則的に何かを倒す音が聞こえてきた。


「あっあそこに窓があるから中が見えるかも。よいしょっと……なにこれ!」


 愛子は通路の先にある窓から中の様子を見てみた。

 部屋フロアの中は、規則的に置かれた板とクレーンのようなものが見えた。

 クレーンが動く先にはベルトコンベアのようなものがあった。


「なんでこんな近代的なものがここに?ここって確かすごい古いダンジョンなのよね?」


 板のようなものつかんだクレーンがベルトコンベアの上に板を下ろした。


―――ウィィン――― 

 

 ベルトコンベアに乗せられた板は奥に運ばれていった。

 ベルトコンベアの奥は暗くて愛子には見ることができなかった。

 愛子は不思議な光景に思わず声が出た。


「こんな機械みたいなものこの世界で初めて見たわ。それにあの板は何?」


 愛子はとりあえず窓から見るのをやめた。


「この世界って意外と科学がすすんでいるのかなぁ…ルル君の話では中世くらいの世界かとおもっていたんだけどなぁ」


 愛子はつぶやきながら通路を先に進んだ。


―――カタッカタッ!


 また音がした。

 ただし、今度は自分のすぐ後ろから聞こえてきた。

 愛子は思わず振り返った。


「ヒィッ!! 」


 そこには、赤い瞳を持つ白い人骨スケルトンがいた。

 思わず目が合った愛子。唇が引きつっている。

 愛子は思わず叫ぶと急いで飛びのいた。


「ほっ・・・ほねぇ!!」


 愛子は骸骨スケルトンを見た。

 右手には大きな剣、鎧は無いが靴は履いていた。

 そして頭に三角帽子をかぶり全身がカタカタ震えていた。


「これって、ゲームでよくでる骸骨よね?」


 そうRPGなどでおなじみの”髑髏兵ボーンソルジャー”である。


「いやぁぁ! なんでこんなホラーみたいなやついるのよぉ! 」


 愛子は思いっきり右手でロングウイップを振り下ろしった。

 ロングウイップは、ボーンソルジャーに当たり骨を砕いた。


「いょっし! 私のゲーム知識だと、骸骨って確か弱いはず………なぁぁにぃぃ!」


 しかしボーンソルジャーは瞬く間に再生した。


「なんでぇ!こいつっ再生するのぉぉぉ!」


 愛子は再度もロングウイップを振り下ろした。

 そのたびに、崩れ落ち再生するボーンソルジャー。

 愛子は繰り返した。

 そして少しの時間がたった。


「もう、何度、はぁはぁっ、再生するのよっ。いい加減にしてぇ! それに、そろそろ限…界…」


 その時、初めてロングウイップがボーンソルジャーの頭に当たった。

 ドクロがこわれ頭の割れ目から黄色く光る結晶石が見えた。


「みえた!あれを取らないと確か再生するってルル君いってたし」

 

 愛子はすぐにその石をドクロから外した。

 その後ボーンソルジャーは再生することはなかった。

 愛子は胸を撫でおろした。


「はぁはぁはぁ……やっと……倒した……」


 愛子はやっとの思いでボーンソルジャーを倒した。

 そして愛子は、大事なことに気が付いた。


「はぁはぁ……わたし……魔法使えて……ない? 」


 愛子は気が付いた。

 

「えっと’完視ヴィジョン’!」


 愛子は呪文スペルを唱えたが、いつもなら起こる魔法陣が現れなかった。


「なんでぇ…そうだ確かステータスプレートに…」


 愛子は急いでステータスプレートのスキル「看護師」をクリックした。

 するとステータスプレートには新たな文字が浮かんでいた。


-------------------------------------------------

スキル「看護師」について。


 保護対象者が認識できないときは、すべての魔法を行使することが不可能。


----------------------------------------------------

 

 それを見た愛子は絶句した。


「えっ!これって私、魔法が使えない”ってことぉぉぉ!!」


いつも読んでいただいてありがとうございます

感想、ご意見、誤字脱字があれば、ご報告お願い致します。


ダンジョンで別れさせられた二人に試練が続きます。

まずは愛子サイドからスタートです。

次回更新は土曜日の20時ごろの予定です

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