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神聖教義会の暗躍 その2
「第三騎士団のウィズ・フィ・エダラ参りました」
片膝をつきウィズは頭を垂れた。
祭壇の前にある椅子に座っている老人たちがウィズを見た。
「よく参った。 ウィズよ、主らに新たな指示を命ずる」
老人はウィズに告げた。
「第三騎士団は機人国に行き、ある場所を探し出すのだ」
「ある場所とは…?」
ウィズが老人に問うと老人は告げた。
「…我らにとって大事な場所だ……その場所には封印と共に土門という魔法具が安置されているはずだ」
「貴女達の任務は封印の解除が第一目標とし、第二目標は土門の奪取です……」
「さぁ……お行きなさい……」
「ハッ!」
ウィズは立ち上がり扉から出た。
―――キィ―――パタン―――
「さて…これで一つの手は打てましたね……」
「如何にも……われらグラマナス様の使徒……神の封印解除とグラマナス様本体の居場所を探すことこそ我らが悲願」
「……彼女達には踊ってもらいましょう……神の手のひらで、ワルツをね……」
老人たちが暗い笑みで黒い繭を見ながら呟いていた。
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