古の神殿 その11
「神殿? では何の目的で貴女はいるの?」
「はい。 その質問についての回答は第二種機密事項に該当するため、六王の血族三名以上の同意が必要です。 いまこの場所にはアビス様の血族しかありません。 そのためお答えすることができません」
愛子の質問にチャームは答えた。
「チャーム様、その血族というのは六王に連なる者かその子孫が必要と言うことですか?」
ルルカッタはチャームに聞いた
「貴方は…アビス様の系譜の方ですね。 そうです具体的には機王エクス・マキナ様、獣王ヲルフガング・メナス様、魔王アビス・ヨル・ヴィスタ様、神王ウィル・エダラ・ウィルヘイム様、竜王レイ・カグラ様、樹王メイ・ウッドストック様に連なる者達です」
チャームは告げた。
「ということは…今のままではここが何のためにあるのか何もわからないし…その六王の系譜を探したほうがいいということね」
「そうですね…アイコ様、私たちは機人国に行きましょう。 もしかしたらエクス・マキナ様の血の系譜がいるかもしれません」
ルルカッタは愛子の瞳を見つめて告げた。
そしてルイカが愛子の手を取った。
「ふぅ…あんた達だけでエクスマキナ様を見つけられると思うの? うちもいくで」
「なら我らも、なぁロイエル?」
「ウム」
ミッタマイヤやロイエルが愛子たちに話している時、ギンゲムは思案した顔でチャームを見て尋ねた。
「チャームとやら……この場所はわが城、ヴィスタ城の玉座の間と直結しておる。 貴様はわが父王からの秘匿事項だ。 この場所はルルカッタ達が戻るまで封じてもよいか?」
「はい。アビス王の系譜。 私の統合体を貴方の近くで活動させましょう。 それで本体と通信回線は残しておけます。 それに見た目は普通の魔人族と同じように迷彩処理をしておきます」
「では、明日の式典に出るが良い。 我が魔人国、ヴィスタ帝国の奪回宣言だ。 チャーム貴様は我がメイドの一人として伝えておく」
ギンゲムはそう告げるとチャームと愛子たちを率いて玉座の間に戻ってマントラを唱えた。
半円上のドームは閉ざされた。
「ではギンゲム王。 私たちは明日の式典後に旅立ちます」
愛子はギンゲムに行動を伝えるとチャームが愛子にあることを伝えた。
「機人国に行くのなら、水門に先に行ってください。湖底の神殿にある物がきっと役にたちます」
そしてチャームは愛子に数字の羅列を告げた。
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