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掌編小説集6 (251話~300話)

絶大な効果

作者: 蹴沢缶九郎

ある男が、パチンコ店の前で三回手を叩き、五回お辞儀をして、「ウェハメルザルザー」と呪文とも取れる不思議な言葉を唱えて入店した。

第三者から見れば、気でも狂ったと思われかねないこの行動には意味があり、長く運気を研究した男の編み出した、言わばギャンブルに勝つおまじないのようなものである。

効果は絶大で負け知らず、男は笑いが止まらなかった。


店に入店した男は、適当に一台のパチンコ台を選び、打ち始める。何を打っても勝つので、機種は何でも良いのだ。

しかし、しばらくすると男は首をかしげた。


「おかしい、そろそろ当たりが来ても良い頃なのだが…」


一向に当たりの来る気配がないパチンコ台に見切りをつけ、男は別のパチンコ台に移動するが結果は同じ、どの台を打とうが、男が当たりを引く事はなかった。


「今日は調子が悪いようだ…。また、日を改めよう…」


そう言うと、男は帰っていった。


そんな男の一部始終を店内カメラで見ていたパチンコ店の従業員は、


「やはり、我々が編み出したギャンブル必勝のまじない効果を無効にするおまじないの効果は絶大だ」


と呟いた後、北の方角へ塩を撒きながら「ヌッポレケッポラ…」と、集客数を上げるおまじないに取りかかった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 上司が毎日優しくなるおまじないを教えて下さい!(白目
2016/08/18 07:36 退会済み
管理
[一言] 私もおまじないが欲しいですね(笑)小説のスランプが襲ってこないおまじないとか……(笑) 夢のあるお話で、面白かったです。読んでいて楽しくなりました(^o^)ありがとうございます(*^^*)
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