人を笑う男 門川春之 ” 4月30日”
はい!いつものGヘッドです。今後一話一話を朝、夕方、夜中のローテーションで出したいと思います。えー今回は朝です。 出来れば皆さんにこの小説を見てもらって”よし、今日も頑張ろう”って思ってもらえたら嬉しいです。
今日も1日頑張ってください!
人生でたった一回の高校生活を楽しむのさ
俺はあの言葉が頭から離れない。衝撃的だった。そんな事、本気で考える奴がいるなんて、と。
結局俺たち二人は入部する流れになってしまった。白浜が「柚子木くんも入りましょう! 」と言って来るから断りきれなかった。つまり、流された訳である。
しかし今日は俺たちの担任でもあり、この部の顧問でもある浦部先生が研修日なので休みである。と言うか、あのキビキビとした浦部先生がよくこんな部を引き受けたと正直驚いている。
まさか、あの女もヒモなのでは……。と思ったぐらいである。まさかあの人に限ってそれはないだろう……。
部活動は明日やるらしいので今日は白浜と帰る事にした。白浜と帰るのは人生5回目。今まで全て失敗ばかりである。今度こそラブロードのスタートラインに立ってやる‼︎
大惨敗でした。はい、二人で帰るはずが白浜の中学からの友達である湯島と鉢合わせ。そして白浜は湯島に取られました。今頃は白浜と女子トーク真っ最中でしょう。
そして俺は電車内で一人っきり。
ああ、また一人か……。俺はしょげていた。
そんな時、
「隣、座ってもいいかな? 」
いきなり言われたので俺は「あっ、いいっすよ」と言った。そして俺は顔を上げるとそこには門川がいた。……お前か〜
「あれ? 白浜は一緒に帰ったんじゃないの? 」
「白浜は友達の女の子と一緒に帰りました」
俺は落ち込みながらそう答える。
「ははは、つまりその子の方を優先されたってことか」
「まぁ、そういう事っス」
今俺はこの人に対してあまり良い印象を持てない。この人は、人の恋を笑っている。なんてやろうだ。
「ねぇ、柚子木くん。あのさ、君は舞の事どう思ってる? 」
「エッ? 白浜の事ですか? いや、べ、別にあんな奴なんか別にす、好きなわけないじゃないですか。あはははっ」
た、単刀直入に聞かれた。そう、そして俺は非常にテンパった。いや、これは恥ずい。
「はははっ、柚子木くん面白いね。いや、どう見たって君絶対に舞の事好きでしょ。いや〜見ていてチョー面白い」
……は? 人の恋心を面白いだと? 今の一言で俺は貴方をこの世で出会った人の中でも嫌いなランキングTOP10に入れたぞ!
「まぁ舞には黙ってるから。大丈夫だよ。……多分ね♡」
……おまわりさ〜ん。この人殺していいですか〜。
「嘘だよ。言わないよ。そんな怖い顔しなくていいじゃん。ただでさえ怖いんだから。大丈夫だよ。俺を信用しろ! ……ぷっ! 」
ヤバい。この人ヤバい。人をイラつかせることに関しては神の域を超えている。ってか最後の”ぷっ!”ってなんだよ!殺意湧きまくりだよ。
「でかさ、君、舞のどこに惚れたの? 」
「えっ? 」
「いやいや、なんかあるじゃん。ほら例えば可愛いからとか、優しいからだとか」
……そういえば、何故俺は白浜に惚れたのか考えたことが一度もない。何故俺は白浜が好きなのであろうか。確かに、可愛いからや、優しいからというのもあるかもしれない。でも一番ではない気がする。
「わかんないっす。直感的な感じだと思います」
「ふ〜ん、直感ねぇ、俺が見てた感じ二人はなんかとても似ているけどね」
似ている? 俺と白浜が? 白浜と違い俺は可愛くもないし、優しくもない。
「まぁわかんないかな。自分で少し考えてみな。ちなみにこれは俺の直感ね」
「ははは、恥ずかしいっすわ」
「いや高校生活ではしょっちゅうだよ。友達の恋話を聞く事だなんて」
「こ、恋バナとかじゃ!」
「わかってるって」
門川はまた笑う。その笑顔には安心できた。それもまた直感。
「なぁ、青春って何だと思う?」
「そりゃ、楽しい事とかじゃないんですか?」
「まぁ、そんなもんだろ」
門川は立って鞄を持った。
「俺たちは子供だ。大人に憧れる子供。だからみんな大人になろうとしている。でもな、変な事はするなよ?自由を悪として使うな。自由は善として使え。それが高校生活一番楽しめる。これは先輩の経験からだから覚えときな」
門川はそう言うと自分の降りる駅だと言って降りていった。帰り際に”明日部室でGHB一同待ってるから”と言われてしまった。
俺と白浜が似ているとはどのようなことなのか。性格的なことだろうか。
う〜ん。分からん。そこまで頭はよくないからな。俺は。
俺はやっぱりあの男は苦手である。なのに何故か話しているのが楽しい。
えー前々話に今後浦部先生の紹介をやると書きましたが、まさかこんなに早くするとは思いませんでした。まぁ今回は浦部先生しかいないのでご了承ください。
浦部 雪乃 25歳
うらべ ゆきの
身体/身長165センチと普通、体重は52キロ、髪はショートと筆者の趣味寄り、顔は小顔で可愛らしい、身体能力は意外と悪い、ってか地味に体育の先生じゃなかった、ただ単にジャージ姿なだけで歴女。つまり歴史や公民に、地理などの社会の先生。何故ジャージ姿なのかと言うと、動きやすいから。つまり女子力は皆無。Dカップ
性格/サバサバした様に見えるが心はちゃんとした乙女である。←もちろん浦部先生がみんなのハートを鷲掴みにする可愛らしいシーンも今後出てくる予定です。
好きな物/織田信長。ラフな格好。
過去/昔彼女が高校生の頃いじめられていて、そのため心が病んでいた。でもある日救世主が現れる。その人の名前は御手洗照男。彼は学園の中で一番ヤバいと言われていた不良。しかし実際は心優しい少年であった。彼女は彼に恋をしたが実らなかった。
まぁこんなもんです。ちなみにこの人の過去は今後ちょっと重要なのでこの先は言えません。多分クリスマス編ぐらいまで行けばこの人の過去全て暴かれます。