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こんな奴でも青春したいっ‼︎  作者: Gヘッド
episode3. 倉本和穂は氷である
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不幸な女は氷漬け

はい!Gヘッドです!


えー、あけましておめでとうございます!明日は多分投稿ができないかと思います。


さらに明後日は投稿が遅れるか出せないかわかりません。


やれるだけやってみます。

俺は倉本の家のインターホンを押す。


ピンポーン!


高い音が聞こえてしばらくするとドアがガチャッと開く。


開いたドアの隙間から倉本の顔がそおっと出てきた。外の様子でも伺うようにひょこっと顔を出した。


「入れ」


倉本は手招きしながらそう言った。


倉本は俺たちに「適当に座っていろ」と言った。


その態度からはいつものような倉本である。客人への対応は倉本らしい。


倉本は俺たちを座らせるとお茶を出した。今回のお茶は白浜と同じ普通のお茶だった。


俺が用心深くお茶を見ていると倉本は「普通のお茶だ」と言った。


あはは、ですよねー。二度も同じ手はしないですもんね。


倉本は俺たち二人をジッと見るとこんな事を聞いてきた。


「お前たちは痛々しいものを見る勇気はあるか?」


そう言った倉本の目玉は白かった。真っ白であった。


もちろん本当に真っ白という訳ではない。


ただ、何もない。空っぽというように捉えることができた。


俺は倉本の問いに対して大丈夫であると答えた。


しかし、白浜は血を見る事が出来ない。


その事を倉本に言った。すると倉本は俺を自分の部屋へと連れてきた。


白浜は俺と倉本のしている事を見る事が出来ない。


倉本は俺を自分の部屋へ連れてくると、いきなり左手首を見せてきた。


そこには無数の傷跡があった。多分これはカッターで切ったもの、つまりはリストカットであろう。


もちろんまだ傷が癒えていないものもあり見ていてとても痛々しいものであった。


俺はその傷を見た時、思わずこんな事を言ってしまった。


「何で、こんな事を……」


その言葉を聞いた倉本はこんな話をしだした。


「私が何故こんな事するのかって?それは生きる意味が私にはないから。ただ、それだけ」


「ただそれだけ?じゃあ、それだけの理由で死のうと思ったのか?」


「ああ、そうだ。私には生きる意味、いや、生きる価値すら無い」


「は?何をゴタゴタ言っているんだ?お前は……」


俺が反論しようとした時に倉本は声を荒げてこう言った。


「うるさい‼︎愚民ごときに何が分かるの?私の不幸を知ってるの?」


倉本は顔を赤くしながら俺を睨む。その後倉本はすすり泣き始めた。


白浜はその声を聞くと俺たちの方へ駆け込んできた。


「大丈夫ですか?倉本さん」


白浜はそう言いながら倉本をなだめる。


倉本はそれに反応するように「う、うん」と言うが泣きながらなので分かりにくい。


なんかこの二人の姿を見ていて思った事が二つある。


一つは白浜と倉本の関係が親子みたいに見える事。多分白浜は母性的何だろう。そして、倉本は甘えるという行為をあまり他人にしてないのだろう。


もう一つは倉本を見ていると非常にイラつく。


何が分かるだの、不幸を知っているだの言われたがそれがどうした。


「あ〜、お前本当にうぜぇな」


俺は倉本にきつい言葉をかましてやった。


白浜はそれを聞くと俺に対して何を言っているんだ?と言ってきた。が、しかし、その言葉を無視して話を進める。


「お前が不幸だった?何をほざいているんだ?過去に不幸な事があったって未来も決まって不幸なのか?誰がそんな事を決めた?俺か?神様か?いちいち泣いてるなよ!泣けばいいと思っているの?みんなが振り向いてくれると思ってる?……本当に甘ったれてんじゃねぇよ、このクソガキが!」


俺は思った事を全て吐いた。それはとても鋭く痛い針であろう。それでも彼女はその上を歩かなければならない。


彼女は甘える存在がいなかった。それと同時に彼女を叱る存在も。


彼女が自殺しようとしたのは多分自分の存在に気付いて欲しかったから。


でも死に切れない。それは死の恐怖。もし、というその一言が死の恐怖を倍増させる。


例えば、もし、私が死んだら忘れられるんじゃないか。というような彼女の存在が無になってしまう事。


だから彼女は死ねなかった。それは同時に人として正気であることを示す。人は忘れられるという事を嫌う。どうにかしてでも記憶に残そうとする。


彼女を更生するにはアメとムチ。いっぱい甘えさせていっぱい叱ってやる。


いつも顔が無表情なのはそのためだ。ちゃんとした教育を受けなかった。だから人としての機能がない。


せめて笑らえるようにはしてやるつもりである。


あんないいもん持っているなら使えなきゃ損だしね。



何もありません

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