交渉
はい、Gです。今回から、episode2の生徒会編に入りたいと思います。長くはしないつもりですが、前回みたいに長くなってしまったらすいません。
私のモットーは
”少ない”.
”更新のスピードが速い”.
”誰でも入りやすく”です。
……ヤバい!とにかくヤバい‼︎頑張らねば!
ガラガラと扉が開く音がする。
「あ、柚子木だ。どうした?今日は部活ないぞ」
「ああ、門川先輩すっか。ってどうしたって見ればわかるでしょ。勉強っすよ。勉強‼︎」
「へぇ〜お前みたいなのでも勉強ってするんだなぁ」
「今、先輩軽く俺の事貶したでしょ」
「イヤイヤ、そんな酷い事はしないよ。するような人とでも?」
ええ。充分思います。貴方みたいな人は信用出来ません。その狡猾さは褒めるほどまで値するからね。
「酷いなぁ。この前の件助けてあげたのに」
「あれは感謝してますけど……」
「本当に?信用ならんなぁ〜。ってか何で勉強?」
「ああ、浦部先生と約束したんですよ。入部する代わりに、来週の中間テストで良い点を取るっていう」
そう、俺は今テスト勉強中なのである。この前、浦部と約束してしまった為、頑張らねばならないのだ。
現在、テスト一週間前なので部活がないのである。その為、部室を使って勉強していたというわけである。
「しかし、柚子木は偉いねぇ」
「何でですか?」
「だって浦部ちゃんの約束でしょ。別に破ったって大丈夫なのに」
「え?」
「さっき柚子木が言っていた浦部ちゃんとの約束は破って大丈夫なの。その約束は流れで出てきただけだから。それに本当は嬉しいんだよ。浦部ちゃんも。だけどツンデレだから言わないだけだよ」
門川はニヤニヤしながら言っている。
本当にそうなのだろうか。こいつの言っていることは信用できない。
「それはそうと、門川先輩はどうしたんですか?」
「まぁ、ちょっと軽く交渉をね」
交渉?誰とだろうか。
門川は上着であるブレザーを脱いで椅子にかけるとソファに座った。すると鞄から書類を取り出した。凄い量である。
今までで一番険しい顔でその書類を見ていた。門川らしくない、そんな感じである。
門川は「はぁっ」とため息を吐いた。
「なんか、先輩らしくないっすね」
「そう?まぁ今からちょっとピリピリした空気になっちゃうからね。それにいつもは広路、五条、神崎の誰かしらがいてくれたから助かったけど今回は一人だからね。流石に骨が折れるよ」
何?あの変な所で頭の回転が速いあの門川がここまで弱気だなんて。その相手はどの様な人なのか気になる。
「それより、広路先輩達はどこに行ったんですか?」
「あいつら四人は服を買いに行っているよ。でもあいつら地味に勉強出来るからな。お前と違って」
余計なお世話です‼︎
「先輩はどんぐらいなんですか?順位」
「俺は安定の最下位!」
そう言うと門川はVサインを作った。
いや、わかるよ。大体何であんたか最下位なのか。どうせやる気無いか、寝ていてやって無いとかだろ。
認めたくないけどあんたは頭が非常にいい。
「そういえば、何時に交渉の人って来るんですか?」
「あ〜、もうすぐだな。やだな〜〜」
「先輩がそんな事言っているのはなんかキモいっすね。ってかそんなに嫌な人って誰なんですか?」
「そいつか?そいつは清戸娯楽。この学校の現生徒会長だ。ちなみにこいつがこの前の件の処理をしてくれたんだぜ」
え?先輩じゃないの?俺てっきり先輩の大人力でやってくれたのかとばかり思ってた。
「それと他にもついてくるだろうな。まぁ予想は清戸入れて五人。もう、一人で相手出来ない〜」
そう言うと門川は俺の方をじ〜っと向いている。
「分かりました。分かりましたよ。やればいいんでしょ、補佐役」
「おーやった〜。やっぱ持つべきものはいい後輩ダネ☆」
うぜぇ〜
「じゃあ、そこの書類に目を通しといてね。ちなみにあと10秒以内に。時間ないから」
え?この量を10秒?10秒以内に?いや、無理無理無理。
「あと8秒〜」
はえ〜よ。もっとゆっくりしろよ。
俺が読んでいる間にもカウントは進む。
「5〜」
待って。待って。
「4〜」
いや、速い。もうちょっと。
「3〜」
えっ!マジで、無理だから
「2〜」
……無理だ。
「1〜」
……(無気力)
「0〜」
門川がそう言うと扉が開く。
「だから言ったでしょ。現生徒会長のお出ましだよ」
そこには門川の言っていた通り、5人の人がそこに立っていた。
その真ん中に立つ人物の立ち姿。どこかで見た事があるようだった。まるで、小さい頃に見たあの人のように。
えー新キャラが出ましたが、今回は一言も喋っていないのでまぁなしで。