第47話:Smiluj se, Hospodine
Smiluj se, Hospodine
-主よ、憐れんでください-
「4周年ですよ4周年!」
閑散としたステラソフィア機甲科寮をサエズリ・スズメが声高らかに駆け回っている。
「ステラソフィアが! 4!! 周!!! 年!!!!」
そして「ブローウィング」と表札が掲げられた扉を思いっきり開いた。
「ビェトカ! 4周年!!」
明かりも何もついておらず静まり返った部屋の中にスズメの声が虚しく響く。
「アオノちゃん、4周年!!」
それぞれの部屋の扉に手をかけて、呼びかけてみるがもぬけの殻。
「ツバメちゃん、4周年!!!」
先輩に後輩、果てには妹の姿も見えずスズメは困惑の表情を浮かべる。
「もしかしてアレですか? ドッキリとかパーティーの準備とか? そうですよね!」
とりあえず、心当たりがある場所と言えば機甲科校舎の多目的ホールだ。
何かしらの催しをする時はよくそこが使われる。
スズメが多目的ホールに向かおうと踵を返したその時、部屋の隅で膝を抱えてうずくまる一つの人影が目に入った。
「なんだ、ビェトカいるじゃないですかー!」
「…………」
スズメの呼びかけに、だがビェトカは応えない。
自らの足元を虚ろな瞳で見つめながら、何やらブツブツと独り言を呟いている。
「ビェトカ?」
「天才……よると……入射…………の時……上より…………35°……」
「ビェートカ!」
様子のおかしいビェトカの肩をスズメは思い切り揺すった。
ビェトカの虚ろな目にスズメの姿が映る。
「スズメ……」
「どうしたんですかビェトカ。なんかいつもにも増してアホ面ですよ?」
「ねぇ聞いて、ワタシの武器ってワイヤーてか最早鞭ジャン? 鞭ってか剣? 本来ならその定義から決定しないといけない所なのだケドそれは置いといて、この鞭剣を効率的に使う為の方程式を導き出そうと思ったワケよ。んで、ちょっと聞いてみたいんだけどワタシの鞭剣の振る速度をsとした時に――」
「これ以上話を聞いてはいけない!!!」
突如、耳をつんざく勢いのある声と共に、ビェトカの身体が打ち上がった。
「やっと見つけたぞ凡人!」
「なんですか藪から棒に!」
「いいから来い!」
突然現れた白衣を纏ったステラソフィア機甲科生に引っ張られスズメはブローウィングの寮室から連れ出される。
「マテェェェエエエエ」
その背後からビェトカがスズメ達を追いかけてくる。
「ビェトカ!?」
「追ってくるなら仕方あるまい! これでどうだ!!」
女子生徒は一本の箒を手に掴み、ビェトカの足元に転がした。
瞬間、ビェトカは箒に足を取られ地面にうずくまる。
「頭脳にエネルギーが集中し過ぎていて運動能力が低くなる。例え些細なものでも障害物はヤツらに有効だ」
「ヤツら? ヤツらって? それにアナタは……」
「わたしはチーム・アイアンガールズ4年Dr.ジーニアス。ご覧の通り"天才"だ!」
「は?」
「そしてヤツらとは……そうだな、厳密な定義から見ると全く異なる存在ではあるがあえて分かりやすさを取ってこう表現しよう。ヤツらの名は、"天才ゾンビ"だと」
「は?」
「グホッ! ガハッ! ガハッ! グヴォルフォウ!!!! しまった、走りながら、しゃ、喋り過ぎた……少し、休ませてくれ……わたしは、体力は無いのだ……天才、だからな……」
「は?」
イマイチ何を言っているのかは分からないが、ビェトカは映画に出てくるゾンビのような状態になっているという。
「ゾンビってバカですか? てか、やっぱドッキリですよね?」
「わたしだってドッキリであって欲しいさ! だが、生み出してしまったんだよ。とある天才が、画期的過ぎる薬品を!!!」
「それってアナタが犯人ですよね!!」
「おお、よく解ったな! 素晴らしく才があるぞ君は!!」
恐らくは褒められたのだろうがスズメは何も嬉しくない。
「あーもう、分かりました。具体的に話してください」
「うむ。スズメ君、世の中には馬鹿で才の無い人間で溢れている……そう思わないか?」
「アナタみたいな?」
「そんな全人類をわたしのような天才にする事ができれば未来は明るい。わたしはあのサムライガールを見て思ったのだ」
「あ、聞いてませんね」
「そこでわたしは開発したのだ! あらゆる人間をわたしのような天才に変えてしまう薬! その名もTensaiウイルス――略してTウイルスを!」
「その名前ちょっと引っかかりそうなのでやめてくれません?」
「Geniusウイルス、略してGウイルスでもいいぞ」
「ダメです」
「では間を取ってMNウイルスとしておこう。天才的発想だな」
「そもそもウイルスなんですか?」
「さて、MNウイルスに感染した人間は天才的な思考能力を身につけることができるが改良点もあった。天才適性の無い人間は思考の天才力に振り回されてしまい、思考能力が逆に阻害されてしまうのだ!」
「頭が回り過ぎてついていけないって感じですかね?」
「そう思ってもらって構わないだろう!」
「それじゃあ、ビェトカも薬を飲んだんですか?」
「いや、そこがわたしの想像を超えた部分だ。ヤツらをゾンビと呼称するのはこの事実にも関係がある」
「と言いますと?」
「MNウイルスは他者に感染するのだ!!!」
「でしょうね」
「気づいていたのか!? 天才だな君は!」
「かなり安いですね。天才って」
「肝心の感染方法だが――」
「都合の悪いところは聞いてませんね」
「うわっ、スズメ! スズメか!!」
そこに1人の女子生徒が走ってくる。
「チョミちん!」
それはDr.ジーニアスと同じチーム・アイアンガールズのノヴァーコヴァー・チヨミ。
「ゲッ、バカ先輩!!」
「おお、チヨミ君か! それに……」
駆けるチヨミの背後には案の定と言うべきか、大量の天才ゾンビがうごめいていた。
「しまった、数が多いぞ。わたしの天才頭脳で計算するならば、ここで後ろに引いてはアルジュビェタと再遭遇する可能性が高い。しかし先にも進めない。さて、どうしたものか」
「うっせー、そこの部屋に突っ込め!!」
チヨミの回し蹴りがすぐそばにある寮の一室――その扉を開け放つ。
「さすがチョミちん!」
「天才的な脳筋だな!」
「おいソレ褒めてんのか? アァ!?」
必死で扉を抑えるチヨミだが、外から部屋の中を目指す天才ゾンビの数は圧倒的。
「扉が内開きだというのも不利要素だな。待ちたまえ、わたしの天才頭脳で解決策を」
「とりあえずソファーで扉をおさえますよ!」
「天才的だな君は!!」
「もうやだこの人!」
「だろ!?」
扉の隙間から天才ゾンビ達の手足や頭が突き入れられる。
それを外に押し出しながらなんとかその場を耐え凌ごうとするスズメ達。
そんな攻防が暫く続き、やがて諦めたのか天才ゾンビ達はその場を去っていった。
「一難去ったな。褒美をやろう、才無き者」
「うるせー!」
正直、何もしていないのに偉そうなDr.ジーニアスの言動にチヨミはイラつく。
「ったく、ナンなんだよコイツら! 急に襲ってきやがってビックリしたぜ」
「そうか、チヨミ君も事情を知らなかったか。では天才であるわたしから説明させてもらおう!」
「てかどーせテメーが犯人なんだろ!」
「おお、学習したな!!」
決めつけるようなチヨミの態度に、寧ろどこか嬉しそうなDr.ジーニアス。
そう、Dr.ジーニアスが何かをやらかし、チヨミをはじめ他のチームメンバーが面倒を被るというのはチーム・アイアンガールズの最早日常だった。
「流石に分かるっての! アイツらなんかバカ先輩みたいな口振りだったしな! 天才的頭脳によるとケーキ作りに最高の配分はナンタラカンタラとか言ってたが……ケーキに興味はないがこの天才的頭脳を役立てるのもいいかもしれないな。まず美味しいケーキの定義だが…………」
「チョミちーん!?」
「しまった、手遅れだったか……! チヨミ君は、天才ゾンビになってしまった!!!」
「なんで!?」
「天才ゾンビに接触し、更に相手の思考に同調してしまった場合、それを起点に天才化が始まるのだ。チヨミ君の場合はケーキの配分とやらに興味を抱いてしまったのだろう。それはきっと、ほんの少しの興味…………しかし」
「ケーキの美味しさを求める方程式を共に考えようじゃないか!!!!」
「!!?? なんか襲ってきたァ!!!!」
「逃げるぞスズメ君! わたしの天才頭脳が窓から逃げられると告げている!」
「あーもう、行きましょう!!」
窓から身を乗り出すと、寮壁面の突起を伝いながら隣の部屋へと移動する。
そこは寮の3階――それなりの高さなため身が強張るが怖いとも言っていられない。
「ですよね先輩?」
「そそそそそそそそそそそはほそはほそうだとも」
「天才なんですからこれくらいこなしてみてください」
「わわわわわわわたしのてててんさいはははずのうろうどせせせんももんんんん」
「無事となりに移れたらいい子いい子してあげますから」
「こここここここどもでははなぁいいいい」
そして無事、隣の部屋へと移動できたスズメとDr.ジーニアスは一先ず胸をなでおろす。
「いい子いい子」
「やめなされ!」
「でもどうするんですか先輩。天才ですから解決策くらい練ってあると思いますけど」
「その通りだとも! わたしは天才、であるならば解決策はもちろんある」
「と言いますと?」
「実はMNウイルスの効力を無くすためのワクチンがあるのだ!!!」
「ワクチンですか! そんなの作ってたんですね」
「ああ。いくら天才とは言え不測の事態――そう、言うなれば天からの試練、天災が起きないとは限らないからな。天才だけに」
「御託はいいですから。どこにあるんですか?」
「部屋に置いてある」
「アイアンガールズの?」
「いや、わたしのラボだ。いつもそこで実験をしているからな」
「そんなのがあるんですか……」
「ステラソフィア機甲科寮裏にビオトープがあるだろう? その奥のプレハブ小屋がわたしのラボなのだ。そこに向かうぞ」
「わかりました」
スズメとDr.ジーニアスはそっと部屋の外を確認する。
天才ゾンビの姿がない事を確認すると階段を目指して歩き出した。
「あれ、そういえば先輩はなんで寮の3階なんかに?」
階段を下りながらスズメはふと疑問に思う。
このMNウイルスのワクチンがDr.ジーニアスのラボにあるのならばそこに行くのが当たり前。
いつも実験をするのがラボということは今回の騒動もそこが発端だろう。
そこを何故Dr.ジーニアスは寮の、それも上階にいたのかと。
「鋭い指摘だ。天才だな」
Dr.ジーニアスは少し困ったような表情を浮かべながら機甲科寮3階にまで来た理由を話し始めた。
「わたしはラボでMNウイルスの投与実験をした結果、予想以上の天才的成果により今回の騒動が発生してしまった……そこで天才たるわたしは速やかに天才ゾンビの爆心地であるその場を離れ、感染拡大防止のために学生寮を閉鎖。その後、MNウイルスの感染確率が低そうなアルジュビェタの元を訪ねたという訳だ」
「あ、だから門が閉まってたんですね」
「君は外から来たのか!」
「飛び越えちゃいました」
「天才的な身体能力だ。敬服」
「反省猿みたいですね。てかなんでビェトカ」
「アイツは人の話を聞かないだろ? だから感染してないかと思ったのだ」
「あぁ……でもビェトカはああ見えて面倒見いいですし」
「誤算だった。これだから凡人は――」
「それビェトカの所為なんですか?」
「代わりの有用な肉体労働員が手に入ったから良しとしよう」
「それ私のことですか? いくら先輩でもそろそろゾンビの中に突き飛ばしますよ」
「おっと、話の途中だが天才ゾンビだ!」
「話を逸らさな――うわっ、来た!」
行く手を阻むのは多数の天才ゾンビ達。
「スズ姉の可愛さを1とした時のスズ姉の尊さを求めるためにはまずスズ姉の偉大さを定義するところから始まるわけで……」
「機甲装騎の装甲曲線を実用性も兼ねながら黄金比1:1.618……に近づける為に全体のプロポーションを構築するとするのならば……」
「うわー! ツバメちゃんにアオノちゃんまで!!」
「三種の神器ってあるよね。わたしにとっての三種の神器はダンボールと新聞紙、あとなんだろう? ブレンド茶? うーん、むずかしぃなぁ」
「タマラちゃんまで!」
「あ、スズメちゃんだー。やっほー」
「普通に喋った!?」
瞬間、天才ゾンビ達の動きが止まり視線がタマラに集まる。
「新聞紙、ダンボール、新聞紙、ダンボール。えーっと、なんだろう? 方程式ってなんだろう?」
タマラがトンチンカンなことを言い出すと、タマラに視線を向けていた天才ゾンビ達が再びスズメ達に向かって歩き始めた。
「なるほど。仲間の振りをすることで襲われるのを防いでいるのか!!」
「そんなのアリなんですか!?」
「まぁ、わたし達が真似をしようとしても意味のないことだがな。あの子はきっと人の話を聞いているようで聞いていない。絶妙なスルー技術と同調技術のバランスであの擬態が成り立っているのだろう」
「トイレットペーパーは高級すぎるよねぇ、えー、あと一種類?」
「閃いたぞ。えーっとなんだ、ポチ君?」
「タマラだよー。新聞紙ダンボール新聞紙ダンボール」
「周りにいる天才ゾンビ達に三種の神器の最後の一つを訪ねてみてはどうだろう?」
「あー、なるほどー。その発想はなかったー。ねぇねぇみんなー、わたしの三種の神器って新聞紙とダンボール、あとなにがあるかなぁー」
タマラの言葉にふと天才ゾンビ達の動きが止まる。
すると、タマラの周りに輪を作り始め……
「三種の神器の定義とはなんだろうか」
「まずは統計を取るべきではないか?」
「待ちたまえ。今ワークシートを……」
何やら議論をし始めた。
「天才は目の前にある難題を解決しないことには気がすまないのだ」
タマラのお陰で難を逃れたスズメ達は、寮の外に出るとその裏へと回り込む。
「さて、難題はここからだ。恐らくここには彼女がいる……」
「彼女?」
「ああ、このMNウイルス事件、最初の罹患者……その名も」
「ござるー!!!!!」
突然の一撃。
スズメは咄嗟にDr.ジーニアスを突き飛ばす。
「これは、竹刀」
2人の間に突き立てられたのは竹刀。
それを手に持つ女子生徒が1人。
「ナキリちゃん!」
天才ゾンビと化したチャタン・ナキリ。
そう、彼女こそMNウイルス最初の犠牲者だったのだ。
そもそもこのMNウイルスの開発自体ナキリという究極的なバカの存在があってこそ。
彼女がいなければ、Dr.ジーニアスは全ての人間が天才になれる薬など作ろうとは思わなかっただろう。
「1+1は算数的には2であるが、個人的には3にも10にもなると思うのである! 100倍であるよ100倍! ナキリブレインは超計算、パッパカパーンあったまいー!!」
意味不明なことを言いながら、竹刀を振り回すナキリの動きは今までの天才ゾンビとは一線を画している。
「天才ゾンビは運動能力に支障がでるんじゃ!?」
ナキリのキレの良すぎる動きにスズメは思わず叫ぶ。
「これこそが最大の天災! 天才的な馬鹿に天才的な薬が組み合わさった天災的なゾンビ! 天才ゾンビの進化系――テンサイトだ!!!」
「もう何が何だか!!」
「スズメ君、彼女の相手を頼む! わたしでは彼女に勝てないのだ。だからアルジュビェタを頼った!」
「なるほど……ここを突破する為に! わかりました、先輩はワクチンを! 私はなんとか、抑えます!!」
「頼んだぞ!」
「3+3+3+3=81である! これぞ計算を超えた計算、常識を超えた所にある世界の真理であるよ! たーのしぃなたのしぃなぁ!」
「この程度、パトラスさんの攻撃に比べたら……ッ」
木製ナイフでなんとか応戦するスズメだが、ナキリのデタラメな攻め込みにやや押され気味。
それだけではなく、ほかの天才ゾンビ達も集まってきて状況は不利。
「ゾンビ達をうまく利用して足場にできれば……っ」
天才ゾンビ達を蹴り、踏み台にし、盾にしながらナキリと戦うが物音に興味を引くのだろうか天才ゾンビの数は増えていく。
「高さ15cmで500cc入る容器と高さ20cmで500cc入る容器だと高さ20cmの方がたくさん入るのは明白である! 見たらわかるのである! 500cc入るコップ1個と250cc入るコップ2個だと2個の方がたくさん飲めるのである! 見たらわかるのである!」
「それツバサ先輩から聞いた子どもの量の認識の……うっ、これは……!」
ナキリの言動にマジメにつっこんでしまったスズメの頭を奇妙な感覚が襲う。
「3つ山問題というのがあって、子どもは――う、違う違う! なんとか、ジーニアス先輩がワクチンを手に入れるまでは耐えないとっ」
よく分からない衝動にスズメの動きが鈍り始めた
。
体が重くなっていく、取り留めのないことがふと気になってくる、頭の中に思考が渦巻く。
「ヤバい……っ」
気付けば天才ゾンビの一部がその足をビオトープの奥――Dr.ジーニアスのラボへと向けていた。
やがて扉に達しガンガンとやかましい音を響かせながらついに――ラボの扉を打ち破った。
「先輩!!」
「やはり私は天才だー!!」
突如響いた歓喜の声。
それと同時に物凄い勢いの水流がラボの中から放射された。
その水流は天才ゾンビを薙ぎ払い、スズメやナキリにも降り注ぐ。
「これは――――」
スズメは次第に雑多とした思考がクリアになるのを感じた。
MNウイルスにより引き起こされていた過剰な興味や思考力が抑えられていく。
「まさかそれが、ワクチン!」
「ああ、本来は1人分しか作ってなかったが急速複製! 更に水に混ぜ込もうとも効力が発揮できるようにしてみせた! やはり私は、天才だー!!!! スズメ君!!」
スズメもDr.ジーニアスからホースを受け取るとナキリの口の中に思いっきり突っ込んだ。
「つっかれたぁ……」
「ふはははは、助かったぞスズメ君! 褒賞としてわたしを天才と崇める権利をやろう!」
あっちもこっちも水浸しになった機甲科寮を前に、スズメはため息をつく。
機甲科寮にいる全ての生徒にワクチンをぶっかけ周り流石のスズメもへとへとだ。
「ですけど、まだ最後の仕上げがありますよね」
「仕上げ……?」
スズメは笑顔を貼り付けながらおもむろにDr.ジーニアスの襟首を掴む。
「えーっと、何をするのかなスズメ君」
「天才頭脳で考えてください」
「待ちたまえ! 悪気は無いのだ、反省してる! これは天の災い天災! 天才故の天災なのだ! ジーニアス!」
Dr.ジーニアスがどうなったのかは誰も分からない。
「ステラソフィアまで来たのに結局スズメさんに会うことができませんでしたね……ですけど、良いデッキを本気で作れそうな気がしますよ天才的に考えて。えっとスナハとヴォイナ、コウズロの理想的なカード配分は……」
おしまい。




