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機甲女学園ステラソフィア  作者: 波邇夜須
総集編とはちょっと違う気はする
159/322

ステラソフィア総集編

アホイ!

サエズリ・スズメです!

機甲女学園ステラソフィアも新型装騎が登場して、いよいよ物語も一先ずの終息へと向かって動き出しています。

今までの連載既刊1年半以上でエピソードもかなりの量になっているよね。

と、言うことで、今までのエピソードの中から主要エピソードを纏めた簡単な総集編をお送りしまたいと思います。

これをだけ読めば、ステラソフィアの全てが分かります!

……なんて。

それじゃあ、サエズリ・スズメ行きます!


聖歴168年4月13日。

ステラソフィア女学園入学式のその日、私はステラソフィア機甲科の校舎を探していたんだけど……。

「うーん、道に迷ったぁ……高等部の機甲科校舎ってどこなんだろ」

広大なこのステラソフィア学園都市――私は早速道に迷ってしまったんだ。

「キミって機甲科の1年?」

そんな時に、声を掛けてくれたショートヘアのどこか男らしい女性が――

「機甲科四年、ワシミヤ・ツバサだ」

私が所属することになるチーム・ブローウィングの先輩、ワシミヤ・ツバサ先輩だったんだぁ。

ステラソフィアはちょっとだけ変わったチーム制度のある学校で、普通の学校はクラスから4人でチームを組むことが多いんだけど、ここでは4年生から1年生までの4人で1つのチームを組むんだって。

これは、先輩の技術を後輩にもしっかりと伝えて為にってことで1期生の人たちが作ったルールみたい。

そして、そのチームの先輩たちと一緒に寮の部屋を使うんだけど、ブローウィングのお部屋に行く時も危うく道に迷いそうになって――ツバサ先輩に迎えに来てもらっちゃいました……。

そして、案内してもらったチーム・ブローウィングの寮室。

「アタシ達のチームの寮室――キミが今日から4年間過ごす部屋だ」

そこで、あと2人の先輩と出会ったんだ。

「せーのっ、ようこそ、チーム・ブローウィングへ!!」

穏やかな物腰で、豊満な胸が目を引く先輩。

「ウチは機甲科3年、テレシコワ・チャイカですわ。お見知りおきを」

チャイカ先輩と対照的な、中学生みたいな先輩。

「マハは機甲科2年、カスアリウス・マッハ! よろしくですよ、スズメ後輩!」

ツバサ先輩、チャイカ先輩、マッハ先輩!

この3人と一緒に、チーム・ブローウィングとして同じ部屋で過ごすことになるんだ!

そして、先輩たちを紹介してもらってから早速――

「さて――それじゃあ恒例のアレ、やってくるか!」

「恒例の、アレ?」

「さぁ、グラウンドに行くんですよスズメ後輩!」

「グ、グラウンド!?」

「新入生歓迎チーム内対抗戦の始まりですわっ」

「チーム内対抗戦――っ!?」

装騎バトルをすることに!

突然過ぎてビックリしましたよ……。

場所は装騎のテスト用グラウンドーーそこでツバサ先輩と私、チャイカ先輩とマッハ先輩の2人チームに分かれてバトルをしたんです。

装騎バトルをするには、機甲装騎は必要不可欠!

この機甲女学園はその名前を持つだけあって、なんと学生証端末――SIDパッドを学園都市中に設置されたコピューターに翳すことで、最寄りの装騎リフトへと輸送することができるんです!

「スズメちゃんも装騎を呼んでみようか」

「あ、はい!」

ツバサ先輩に言われて、SIDパッドを翳す私。

暫くすると、1騎の機甲装騎が運ばれてきました。

「えっ、何、コレ……」

「これは、逆間接か?」

その装騎の姿を見て、私は驚きました。

だって、私の見たことのない機甲装騎だったんですよ!?

「スズメちゃん、端末から装騎の情報を照会できないか?」

「ありました、軽量逆脚近接型PS-R-H1……ハラリエルです」

「脚部の形状を工夫した事での跳躍機能の向上と、脚部への負担を減らした装騎か……ロールアウト日は聖暦168年3月……」

「ピッカピカの新品――!?」

「まぁ、ウチだと騎使の適正に合わせて最新装騎が学生に回される事も少なくない、が……こんな実験的な装騎が学生に?」

ツバサ先輩も驚くその装騎――それが私の装騎スパローとの出会いでした。

え? なんで自分の装騎なのにその時初めて出会ったかって?

このステラソフィア機甲科では、入学祝も兼ねて、学生に合わせて調整した機甲装騎が授与されるんです!

ステラソフィアでは、基本的にその授与された装騎を使うことになるんです。

そして、チーム内対抗戦の幕が上がりました!

「サエズリ・スズメ、スパロー。行きます!!」

ここで、チーム・ブローウィングの装騎を紹介します!

まずは私の装騎スパローです!

逆に折れ曲がった足の関節が特徴的な装騎で、一部には逆折れさかおとか呼ばれてるみたいなんだ。

よく使うのは超振動であらゆるものを切り裂くウェーブナイフ!

ですけど、それ以外にもいろいろ武器を隠してるんですよ!

まぁ、それは追々紹介するとして――――。

「装騎スーパーセル。アタシの愛騎だ」

次はツバサ先輩の装騎スーパーセルを紹介させてもらいます。

大型のブースターが特徴的なPS-Jジェレミエル型装騎をベースにしたツバサ先輩の装騎スーパーセル。

そのブースターを生かした強襲が得意な機甲装騎なんだ。

このチーム内対抗戦では使わなかったけど、両腕に仕込まれたワイヤーアンカーっていう武器を使って、疑似的な空中機動ができるすごい装騎なんですよ!

「ひゃっはぁー! 敵機ハケーンですよ!!」

ととと、すごいスピードで接近してくるのはカスアリウス・マッハ先輩の装騎チリペッパーですね!

装騎の中でも最軽量と言われる快速装騎PS-Hヘルメシエルをベースにした機甲装騎で、その素早さが1番の特徴です。

その代わり、装甲がやや薄めなのが欠点ですが……それにマッハ先輩ってそれにもお構いなしで突っ込んでいくので後々大変でしたよ。

あまり役に立たな――少し扱いの難しいマッハ先輩ですが、装騎チリペッパーのレーザーキックブレードとキックバンカーと言う強力な武器は頼もしいです!

「ちょっと待った! ――ですわっ」

マッハ先輩の装騎チリペッパーに私がとどめを刺そうとしたその時――なんと、スパローの手だけを狙撃してくる装騎があったんです!

チャイカ先輩の装騎スネグーラチカ!

支援型装騎であるPS-M-Jジブリールを狙撃仕様にした装騎で、その的確な狙撃はまさに脅威!

まぁ、ステラソフィア装騎のセラドニウム装甲を実弾武器で撃ち破るのはかなり難しいんですけど……。

あっ、そ、それだけじゃないですよ!

チャイカ先輩の1番すごいところは――なんと、私も中学のころに1人しか会ったことのない魔術使だったんです!

チャイカ先輩の魔力障壁は、今後もいろんなところで私たちを助けてくれます。

魔力障壁にも弱点はあるんですけどね――それを突いてチーム内対抗戦は私とツバサ先輩のチームが勝利を収めました!

でも、このチーム内対抗戦はこれから始まる行事への準備運動みたいなものでした。

それが――

「新入生歓迎大会ですわ!」

「新入生歓迎大会。まぁ、簡単に言うと新入生を加えた4人のチーム同士でトーナメントをして、チームのトップを決めるって言う大会だな。4月17日――つまり今週の金曜日から3日かけて行われるんだ」

その新入生歓迎大会で、私はさらにいろんな仲間たちと出会うことになったんです!


1回戦の相手――チーム・ウィリアムバトラー。

地方出身者が集められているチームで、ミカエラ先輩をはじめ“変わり者”が多いチームです。

「アンタらが1回戦の相手やと分かってお約束通りのタイミングで声かけられるようスタンバってたんやけど、あまり悠長にしてるから待ちくたびれたで!」

リーダーである4年生のロバーツ・ミカエラ先輩。

神都カナンに次ぐマルクトの主要都市である西のシナイ出身の先輩です。

装騎はPS-Rラファエル型をベースにした装騎イニスフリー!

武装は10mm銃剣標準装備型アサルトライフルと少し心もとないような気もしますが、その本領はミカエラ先輩によるチームの統率!

ミカエラ先輩の指示により行われるウィリアムバトラーの得意戦術「時の十字架ルード・オブ・タイム」の突破は大変でした。

「先輩に向かってそんなこと言わんとよ。どうせなら、わたしに言ってほしいとよ!!!!」

少しMっ気のある3年生エール・カトレーン先輩。

南西部の田舎町出身のカトレーン先輩は、後輩であるヘレネ先輩が大好きみたいです。

装騎はPS-Aアブディエル型装騎をベースにした装騎ファーガス。

対装甲溶断刀カラドボルグと言う強力な武器を扱うウィリアムバトラーのアタッカー!

ルード・オブ・タイムの戦略的に囮役となることが多いみたいですが、そんな大役をこなせるほどの実力があるみたいです。

「くたばれ」

口数が少なくクールな雰囲気のあるのは2年生のモード・ヘレネ先輩。

十数年前にマルクト神国へと併合された魔術国家マギアの出身のすごい魔術使の先輩です!

使用装騎はPS-M-Aアズラエルがベースの装騎マクブライド。

ヘレネ先輩の使う魔術「波力障壁」には手をこまねきました……。

単騎で待ち構えてると思ったら、複数で待ち伏せしているのを単騎に見せかけていただなんて。

お陰で、マッハ先輩は落とされるわ、私たちはウィリアムバトラーの策にハマるわで大変でした。

「イヴァって言います。よ、よろしくさー」

最後は私と同期のリサデル・コン・イヴァちゃん!

バラトン市っていう観光名所出身のイヴァちゃんは、今では私の親友の1人なんだ!

イヴァちゃんの装騎は新型PS-Saサンダルフォンをベースにした装騎ゴア=ブース。

サンダルフォンは重装甲砲撃騎のメタトロン型を軽量化した装騎で、ホバーを使った軽快な移動と、20mmフュンフトマティ砲の強力な砲撃が特徴なんだ。

ウィリアムバトラーのルード・オブ・タイムとの相性も最高!

もし、今ウィリアムバトラーと戦ったら苦戦しそうだなぁ……。

まぁ、私たちだって強くなってますからね!

負けませんけど!


ウィリアムバトラーとの試合も終わり、1日目の私たちの試合は終了!

お昼時間に、弁当女王決定戦とかいうものが開かれたり、そこでカトレーン先輩が恐ろしい爆弾を投下したりしましたが、まぁそれは置いといて……お昼が終わってから1回戦の後半戦が始まりました。

そこで私はある人と再会を果たすんです――――。

彼女の名前はヒラサカ・イザナ――私が中学生の頃に出場した大会「四天王決定戦」で負けてしまった騎使です。

イザナちゃんの強さは驚異的でした――

「おい、まさかアイツ……」

「1人で、倒すつもりですね」

「あらあら……」

なんてったって、たった1人で相手のチームを全滅させてしまったんです!

「私達……勝てるんでしょうか…………」

その時、そう思ったのは確かです――けど、絶対に負けたくない――――そういう気持ちもまた強く感じていました。


2日目、私たちブローウィング2回戦の相手は壊し屋シーサイドランデブー。

「戦いは威力」をチームの教訓とし、高威力の武装を持った装騎が多いチームです。

「おはようございます。チーム・ブローウィング」

四年生のマーキュリアス・クイーン先輩。

優雅な雰囲気に、大人のオーラが素敵なシーサイドランデブーの司令塔です。

装騎はPS-Uウリエルをベースにした装騎ラプソディ。

重装甲ながらブースト移動で最高速度はかなりの速さを誇る装騎で、ジャイロロケットとキラークイーンガトリングを主な武器とします。

ツバサ先輩が「過程ダメージよりも勝利が重要」と言いましたが、その通り、相手の攻撃を受けながらもそれ以上のダメージを相手に与えることで勝利する受け型の装騎ですね。

関係ないですけど、クイーン先輩ってツバサ先輩の元カノみたいです…………。

「…………」

物静か――と言うか言葉を全く発しない大型犬のような三年生アストリフィア・サツキ先輩。

最初会ったときはちょっと怖かったですが、今では気軽に話せる仲なんですよ!

装騎はPS-Baバルディエルをベースにした装騎サーティーナイン。

武骨な中量装騎であるサーティーナインの一番の特徴は閃光弾や煙幕弾――それにリモコン式やセンサー式のいろんな爆弾を持っていることです。

接近戦も得意みたいで、スパローの隠し武器ブレードエッジをはじめて使ったのもサツキ先輩なんですよ。

「這い蹲れ。そして、死ね!!!」

試合にも関わらずこんな物騒なことを口走るのは2年生のナイト・テイラー先輩です。

ツバサ先輩の苦手な相手らしく、態度もあまり良くないですがドミノ倒しが趣味だとか……。

装騎は長い両腕が特徴的なPS-Zゼルエルをベースにした装騎スウィートレディです。

その両腕はには、対装騎用炸薬式アームハンマー・ハンマートゥフォールと言う武装がついていて、自分の腕ごと相手を殴り飛ばして爆破するという恐ろしい武器……。

そんなハンマートゥフォールと相性の良い装騎が更にこのチームには控えていました。

「ひぁっ……その、よ、よろしくお願いします…………」

一年生のディーコン・ジャンヌちゃん!

どこか気弱で弱々しい雰囲気の子ですけど、誰よりも優しい心を持っています!

彼女を象徴する装騎ベストフレンドはPS-Haハニエルをベースにした装騎です。

装騎ベストフレンド最大の特徴はなんて言っても装騎のファーストエイド能力!

壊れた味方の装騎を修理することができる、まさに「最高の僚機ベストフレンド」です。

反面、相手の装騎を過剰に回復させることで逆に装甲を崩壊させる「シアー・ハート・アタック」という恐ろしい技も持っていました。

もしかして、ジャンヌちゃんって結構――――いえいえ、それでは次に行きましょう!


3回戦の相手はチーム・リリィワーズ。

このチームもかなり恐ろしいチームでしたね。

「ブローウィングの狙いは分断からの包囲殲滅――って所かしら」

四年生ナガトキヤ・ライユ先輩の装騎キラ。

PS-S-Sサリエルと言う、ほぼ透明になれる能力を持った装騎をベースにした装騎です!

多少の欠点もありますが、ライユ先輩の装騎キラにマッハ先輩もチャイカ先輩もやられてしまったんです。

「御意」

そして、3年生ハクツキ・クレス先輩も恐ろしい実力を持っていました。

PS-Rラファエルをベースにした装騎クレセントムーン――巨大なチャクラム・アニュラーイクリプスも特徴的ですが、何といってもその防衛力。

たった1人でツバサ先輩とマッハ先輩を釘付けにしてしまいました。

「ひぅっ!? ぅきゃあああ!!!」

私が戦ったのは2年生オルフェシア・リュディケ先輩の装騎リラライラですね。

PS-Sシェムハザと言う、手足にブースターが標準装備されている装騎をベースにしてて、そのブースターを使っての行動加速が特徴的です。

装騎リラライラは主にダガーを射出するダガーガンをメインにしていて――ただ、リュディケ先輩の目的は私の撃破では無かったんですよね。

リュディケ先輩の目的は発信機付きのダガーを装騎スパローへと撃ち込むこと――そうすることで、1年生アルク・アン・トワイちゃんの装騎の能力が生きるんです!

「りょーかいっ!!」

トワイちゃんの装騎レーゲンボーゲンはPS-Caカンヘルをベースにした装騎で、その最大の特徴は――――なんとミサイル!!

両腕にレーザーの照射口があって、そのレーザーを当ててる相手にミサイルを誘導できるという機能があるみたいなんです。

ただ、レーザーを当て続けるのも大変――と言うことで先ほどの発信機付きダガー!

装騎スパローの格闘能力を警戒したライユ先輩はスパローを遠距離攻撃で落とす作戦に出ました。

まぁ、結果としては私たちが勝ったんですけどね!


そして4回戦――ついに因縁のあのチームとの対戦となりました。

イザナちゃん擁するチーム・ミステリオーソ……この戦いはとても――とても激しかったです。

「ま、あたし達、負・け・る・気・が・し・な・い・け・ど」

4年生のヒンメルリヒト・ヒミコ先輩は恐れを知らない猪突猛進型の人。

脚部のローラーと胸部の拡散霊子砲が特徴的なPS-Shシャムシエルをベースにした装騎フリップフロップを操ります!

後で映像で見ましたが、ツバサ先輩とヒミコ先輩の戦いは最終的にケンカみたいになってましたね……面白かったです。

でも、4年間一緒に歩んできた友達! って感じで羨ましさもありますねぇ。

「こんな間抜けなやられ方――――わたしのキャラじゃない!」

3年生のクラスタリアス・リコリッタ先輩は私の大好きな先輩です!

装騎は情報処理やデータリンクが得意なPS-Raラグエルをベースにした装騎ラヴァーズ・シックス。

新歓では不運な負け方をしてしまったラヴァーズ・シックスですが、霊子バリアにウェーブブレード――そしてワイヤーを使って多彩な動きができるワイヤーシールド・リコリスは驚異です。

ちなみに、ラヴァーズ・シックスって名前はタロットに由来するみたいですけど、リコリッタ先輩って恋人とかいるんですかねぇ。

「イザナさんは、イザナさんは負けてなんか――――」

2年生レインフォール・トーコ先輩はイザナちゃんを慕う先輩です。

トーコ先輩の装騎は東洋の機甲装騎「機甲装武」にマルクトの技術を融合させたバスタード装騎PS-B-Tトヨウケビメをベースにした装騎ニューウェイ。

さらに、精神を集中すればチャイカ先輩の魔術をも切り裂く対エネルギー切断剣ミヅキリを武器にしています。

トーコ先輩は執念でチャイカ先輩を倒し、イザナちゃんを助けに現れます……本当にすごい思いの強さです。

ところで、なんか最近、よくトーコ先輩に睨まれてるような気がするんですけど何でですかね…………。

「今度は私を失望させないで――――」

そして最後は私のライバルで、今では最高の友達の1年生ヒラサカ・イザナちゃん!

マッハ先輩と同じPS-Hヘルメシエルをベースにした装騎アイロニィを使ってますが、その強さはマッハ先輩とは別格……!

更には、「限界駆動クリティカルドライブ」と言う、装騎のエネルギーであるアズルを無限にも近い出力で引き出す力を見せられて正直ヤバいと思いましたよ。

でも、イザナちゃんの言葉のお陰で私は大切なものを思い出せたし、限界駆動を使えるようになった――そんな気がしますね。

でも、イザナちゃん――最初はクール――どころか冷淡な感じだったのに、最近なんかヘンですよね……何があったんでしょう。


そして、決勝戦の相手はソレイユ先輩がチームに入ってから無敗と言う絶対王者バーチャルスター。

本当に強敵ぞろいのすごいチームでした……。

「ちょっと2人とも斬ってくるわ」

四年生のディアマン・ソレイユ先輩は強さだけじゃなく、カッコよさもステラソフィアでナンバー1!

人気の高い先輩です。

PS-Mミカエル型装騎をベースにした装騎セイクリッドを巧みに操る先輩で、東洋の刀をイメージした曲刀オリエンタルブレードを巧みに操ります。

ツバサ先輩とはステラソフィア入学前からの友達みたいで、ゲームでは5分5分の勝率だとか……。

ソレイユ先輩の得意技「抜刀一閃」はシンプルながら強力な技でした。

クリティカルドライブまで発動しちゃいましたしねぇ。

「良いわね。お姉さん愉しくなってきたわ」

3年生のディアマン・ロズ先輩はソレイユ先輩の妹さんです。

お淑やかで料理も上手――きっとステラソフィアが共学だったら男子からモテたんでしょうね。

装騎はPS-Uウリエルをベースにした装騎ロゼル。

どういうわけか、ソレイユ先輩と対照的にロゼッタハルバートと言う斧槍を使います。

更にどういう原理かアズルを纏ったロゼッタハルバートを投擲――ブーメランみたいに戻ってくる「ロゼッタネビュラ」と言う技や、ソレイユ先輩との合体技「太陽遊星天サンライト・レヴォルヴ」は驚異。

関係ないですけど、最近は地面が動いてるっていう地動説とか言うのが有名になり始めているらしいです。

「にゃっはーん、甘々なのですよ!」

2年生のツミカワ・ミズナ先輩はマッハ先輩のライバル!

PS-Bベツレヘムをベースにした装騎ミルキーウェイを操るミズナ先輩。

ベツレヘムは、出力は高いですけど姿勢制御が難しい大型ソロブースターの装騎で、結構トリッキーな動きも得意な装騎です。

25mm粘着榴弾砲ブラウシュトゥルムを操り、マッハ先輩と激しい喧嘩をしていましたね。

装騎スパローと装騎チリペッパーの合体技――「反転ダブルキック」で倒すことは出来ましたが、マッハ先輩一人だと――あ、いえなんでもないです。

「まぁ、ロズ先輩みたいになれるならそれはそれで……」

そして一年生のエレナ・ロン・サリナちゃんです!

イザナちゃんにサリナちゃん、そしてイヴァちゃんとユウレイちゃんの4人は特に仲良しでグループみたいなものだね!

装騎はPS-Aアブディエルをベースにした装騎ラピスラズリ。

ウェーブシャムシールに霊子シールド・アズライト――その2つの武装を使った技が地味に厄介でした。

サリナちゃんはちょっと控えめで縁の下の力持ちなところがあるんだけど、それがリベロと言うポジションには結構マッチしていたと思うんだよね。

更に、ソレイユ先輩の得意技「抜刀一閃」も使ってきて驚いちゃったよ。

ツバサ先輩が「今後間違いなく脅威になる」っていうだけありますよね。

私の極秘技「銀風交叉アージェントガスト・クロス」やみんなとの協力で、バーチャルスターとの闘いに勝利し、新入生歓迎大会は私たちブローウィングの勝利で終わりました。

でも、学園生活は始まったばかりです!


「私が君たちのクラス担任になるウィンターリア・サヤカよ」

新歓も終わり、本格的に授業が始まりました。

ウィンターリア・サヤカ先生は私たち機甲科1年生全体の担任で、どこか破天荒な先生です。

遠足へ装騎でランニングしながら向かわせたり、授業で戦車戦をしたり、ぼったくりカフェを承認――どころかノリノリで企画したり、正直、教師としてどうなのかと思う部分もある人ですけど、楽しい先生ですよ!

サヤカ先生は基本的に通常授業を担当するんですが、このステラソフィアには実地戦授業というものも存在するんです!

「ワタシは実地任務担当教師のチューリップ・フランデレン。フランと呼べ」

実地戦とは、ステラソフィアをはじめ国に承認されたいくつかの機甲科及び機甲科に準じる学科の学生が、実際の作戦行動に戦力として参加すること――らしいです。

つまり、マルクト神国が行う軍事行動に授業の一環で参加するんですね。

マルクト神国は基本的に攻撃をする側なので、敵に攻められて出撃することは珍しいんですけど、私たちブローウィングの最初の実地戦はスクランブルでしたね。

ミュンヘン市郊外でのシャダイコンピュータ中継作業員護衛作戦。

ジリナ工業区域での山岳戦。

マスティマ連邦へ潜入した諜報員の護衛任務に、マルクト装騎を奪取したスパイ一派の掃討。

ヴィアウィシュトック侵攻からの栓抜きエフナー作戦、天空の檻作戦――そして、新型装騎の初お披露目となった鎖の輪ケッテングリート作戦……いろいろありましたねぇ。

そんな実地戦も、私たちだけでは成り立ちません。

常日頃から私たちの装騎の整備をして、実地戦から日常、そして授業も陰からサポートしてくれる存在があります、

それが、サポートチーム第3班です!

「……サエズリ・ツバメ」

出会ってそうそう私の名前を間違えた四年生のシュービル・レクス先輩。

ツバサ先輩のパートナーで主に装騎スーパーセルの整備を担当しています。

どうやらダジャレ――というかオヤジギャグが好きなようで、思いつくとすぐに口にします。

ダジャレが好きなのはツバサ先輩の所為みたいです。

「はんちょ~、まちくたびれたよぅ」

どこか間延びした喋り方が特徴的な3年生フローレシア・マラード先輩。

チャイカ先輩のパートナーなので、装騎スネグーラチカの整備担当ですね。

チャイカ先輩とは幼馴染みたいで、友達というより家族みたいな存在らしいです。

「イイネ! 分解!」

カタコトなこの先輩は2年生ケツァール・カトレ先輩です。

マッハ先輩のパートナーで、装騎チリペッパーの整備を担当しています。

記憶力がとても良くて第3班にはなくてはならない存在だとか。

面白い喋り方ですよね~ダゼ!

「OKOKオーケーです!」

そして私のパートナー、1年生のコクテンシ・ヒバリちゃん!

あがり症で人と話すととっても早口になっちゃう子だけど、とっても頼れるパートナーです!

装騎スパローもヒバリちゃんといろいろ話し合いながら少しずつアップグレードしていっているんですよ!

この前の学祭以来、ロコちんと仲良くなってるみたい――どんな化学反応を起こすでしょうか。

いろんな人たちに支えられて、私たちは実地戦を戦えているんです!


そして、それ以外にもいろいろな人と出会いました。

「ノック2回はトレイノック! 人の部屋に入る時は最低3回はノックしないと失礼だよ!!」

機甲科校舎のトイレに住み着く幽霊の少女――ユウヤミ・レイミちゃん。

今では仲のいい友達ですけど、初めて会った時はいろんな意味で驚きました!

最初は地縛霊だったみたいですけど、気づいたら自由に動けるようになってましたし不思議な子ですね。

幽霊ジョークや幽霊なぞかけなど変な持ちネタもたくさん持ってて一緒にいて飽きないですよ。


「御免なさい……気配を殺そうとしていたから、何か悪いものかと思ったの」

更に私憧れの騎使サクレ・マリアさんとも知り合うことができました!

足を怪我した野良猫を保護しようとしているマリアさんと偶然出会って、一緒に猫を捕まえたんですよ。

その猫が、今のマリアさんの飼い猫フニャト!

フニャちんのお陰で、私は憧れのマリアさんとお近づきになれたんです!

ありがと、フニャちん!!


「お姉ちゃん、大丈夫?」

そして、マルクト神国地下にあるアズリリアクター街に住む少女アナヒトちゃん。

マルクト神国の地下には――信じがたいことですけど、捕虜にした人間をアズルリアクターの動力源とするために住まわせる地下街があったんです……。

アナヒトちゃんはそんな地下街に住む女の子――私は、どうしてか、すごくあの子のことが気になるんです。

アズル濃度が高い街なので、あまり長くいたら中毒になってしまいます――

もしかしたらアナヒトちゃんも……何とか、できないんでしょうか。


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全く――暢気なものね。

私が誰かって?

そんなことはどうでもいいこと。

これから“彼女”は、大きな出来事に翻弄されるはず――――それなのに彼女にその自覚があることやら。

例えば、装騎ディープワン……どの勢力に所属するのか、何故マルクトを襲うのか、そもそも機甲装騎なのか色々なものが謎の装騎よ。

まぁ、私は正体を知っている……教えるつもりは無いけどね。

装騎ディープワン――その裏には“偽神教”と言う存在が隠れている――――そのことを知っているヤツが1人いましたね。


「偽神教が介入した時点で、この戦場は正常じゃあないの」

ビェトカ――ピシュテツ・チェルノフラヴィー・アルジュビェタ……ルシリアーナ帝国お抱えの傭兵で、たった一人戦場で生き抜いてきただけあってかなりの強さね。

使用装騎はP-3500ベロボーグを独自カスタムして色を塗り替えた漆黒の装騎チェルノボーグ。

チェルノボーグがスズメの手に渡ってからは、PS-S-Sサリエルをベースにした装騎ピトフーイを使っているわ。

超振動で敵を切り裂く超振動ワイヤーを主に使っているようね。

ビェトカがどういう経緯で偽神教の存在を知り、目の敵にしているのか……どうしてかしらね。

偽神教を敵にしてくれるなら私としてはありがたい事ではありますけど。

そして――偽神教のその裏にも…………。


戦いはどんどん進んでいくわ。

私の望む展開へと向かって。

偽神装騎の謎、敵国の技術の発達、マルクトの技術の発達、そして、国内の反シャダイ派。

反シャダイ派と言えば……軍用の装騎ザバーニーヤを含め、いくつかの装騎が横流しされているみたいね。

今度、私も超重装騎ヴィクターの設計図でもリークしちゃおうかしら――なんて。


何にせよ、まずは彼女に力を付けて貰わないと――――。


そして、あの子を…………。


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あ、直りました!

何故かシャダイコンピュータにアクセスできなくなっちゃって困りましたよ……。

大体の紹介は終わりましたけど、最後の挨拶くらいはちゃんとしたいですしね。

色々と不安なことも多いですけど、どんな困難があっても私は負けません!

これからも、機甲女学園ステラソフィアをよろしくお願いします!



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