窓の向こうに沈む夕日
掲載日:2026/02/16
窓の向こうに沈む夕日。橙色のその光が、窓ガラスを透過して部屋に忍び込む。
まだら色に染め上げられた夕暮れの部屋。夜が来るまではもう間もない。
夕飯の支度をするため台所に立つわたし。
小学生の息子は自室でゲームをしているのだろう。放り出した宿題はあとでやらせる。
スマホが声を上げて、夫からメッセージが届いたと、薄っぺらな液晶が明滅して知らせる。
「今日は遅くなる」
短い言葉の連なり、そこに意味を見る。
窓の向こうに沈む夕日。
自分のたてる音だけが響く部屋のなか。




