表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

01異世界転生

「私は逆ハーエンドなんてしたくなーい!!」


 私は前世は日本人だった、四十代のただのおばさんだった。どうして死んだのかは覚えていない、きっと病気か事故で死んだのだと思った。そして私は異世界に転生した、しかも『星の乙女アステリア』というゲームの主人公に転生した、私はそう幼くして自分の状況を理解して絶望した。


「今、流行ってるのは悪役令嬢がヒロインを叩きのめすとかじゃん、私の新しい人生ってオワタ」


 今日本で流行ってるのは悪役令嬢がヒロインをぎゃふんと言わせる展開だ、けっしてヒロインが幸せになれることはなかった。私はそう気がついてから攻略対象とは絶対に近づかないようしていた、私は孤児だったがそこの大神官も攻略対象だったので近づかなかった。


「ティア、私は貴女になにかしましたか?」

「大神官スフィア様、いえ私は何もされてません。でもスフィア様に近づきたくありません」


「そんなティア、私に近づきたくないとは悲しいです」

「これにはいろいろと事情があって、スフィア様は他のこどもに構っていてください」


「私はティア、貴女と仲良くなりたいのですよ」

「うっ!? それじゃ、ちょっとだけならいいですよ。スフィア様とお話します」


 私の名前はティアといってとても綺麗な銀の髪と金色の瞳を持っていた、スフィア様は長くて綺麗な金の髪と青い瞳を持っていた。私はけっしてスフィア様の恋愛対象にならないように、最低限の接触で済ませていた。最終的には兄妹のような関係になった、私の良い相談役にもなってくれた。


「そして、私は今日アステリア学園に入学する。絶対に攻略対象とは近づかないで過ごすぞー!!」


 そうして私は星の乙女としてアステリア学園に通うことになった、星の乙女とは回復魔法が使える存在で神殿で有り難いと大事にされて育った。そして私は入学式へと向かった、入学の挨拶をするのは王太子で何か難しいことを言っていたが私はほとんど聴いていなかった。


「君が星の乙女か、俺は王太子のウエイン・アストリアだ。これから仲良くして欲しい」

「はぁ、どうも。よろしくお願いします」


 私は最低限の挨拶をすると攻略対象のウエイン王太子から逃げ出した、誰が好き好んで攻略対象と仲良くしてやるものかっていうんだ。そうして教室に入ったら、私の席はウエイン王太子の隣だった。地獄や地獄がはじまったんだと私は思った、それから私に話しかけてくるウエイン王太子を私は適当に返事をしていた、へぇー、はぁ、ふーんくらいの返事しかしていなかった。ウエイン王子はクセのかる金髪に緑色の瞳を持っていた、私は早く教室から逃げたくて仕方なかった。


「ようやく昼休み、さぁ逃げよう!!」


 私はウエイン王太子に話しかける隙を与えず、さっさと教室を抜け出して逃げた。そうして今日の授業はサボって、図書室で自己学習するつもりだった。すると司書のリーリア様が話しかけてきた、これでも貴族様で読書が趣味で司書をしているという攻略対象だった。綺麗な緑色の髪と瞳をもっているのがリーリア様だった、図書館だったのでお互いに話すこともなく、私は静かに自己学習することができた。


「星の乙女、こちらの本はいかがですか?」

「リーリア様、ありがとうございます。これは役に立ちそうな本ですね」


「自己学習をされるなら、また本を紹介しましょう」

「本当にありがとうございます、リーリア様に感謝致します」


 それからもずっと私は攻略対象を避けて学園生活を過ごした、リーリア様は別だったが彼は私のことをなんとも思っていないようだった。いつも本に集中していて、私の自己学習に役立つ本を渡してくれた。神殿からはスフィア大神官様に夏休みは帰ってくるように手紙がきていた、私は兄妹のことが心配だと思ってるんだなとスフィア大神官様を思った。


「いい加減に俺と話をしろ、ティア!!」

「ウエイン王太子には婚約者がいましたよね、そんな方とお話をするのはちょっと問題だと思います」


「うぐっ、婚約を解消すればお前と話していいのか、ティア」

「簡単に婚約解消とは言わないでくれますか!? 私が婚約者の方に恨まれるじゃないですか!!」


「ふん、そもそも婚約など幼い時にしたものだ。婚約者の家は没落している、婚約解消になんの問題もない」

「私は何も聞きませんでした、それじゃ!!」


 私は教室を逃げ出して図書室に隠れた、リーリア様は顔色一つ変えないで、追ってきたウエイン王太子を追い返してくれた。おかげで私はまた図書室での自己学習に励むことができた、本にしか興味のないリーリア様の存在が有り難かった。そうして夏休みの前に試験結果が貼り出された、私は自己学習をしていたおかげか一番だった。ウエイン王太子は二番で悔しがっていたから、近づかないで逃げて神殿へと帰った。


「スフィア大神官様、ただいま戻りました」

「ああ、ティア。貴女がいなくて寂しかったですよ、孤児院の子どもたちとも遊んでやってください」


「かしこまりました、スフィア大神官様」

「私ともお話してくださいね、学園での生活など興味があります」


「ええ、スフィア大神官様」

「やはりティアがいると心が和みます、長期の休みにしか会えないのが残念ですね」


 私はそうやって夏休みを満喫した、もちろんスフィア大神官様との恋愛イベントは全力で回避した。そうして私はまた学園に戻ることになった、まだ出会っていない攻略対象もいるし、胃が痛いなと私は思った。そうして学園に戻ってみるとウエイン王太子がマジで婚約破棄をしていた、私は全力で無関係だとアピールした。ウエイン王太子からは嬉しそうに話しかけられた、私はウエインルートに入ってるんじゃないかって背筋が寒い思いをした。

お読みいただき、ありがとうございました!!


ブクマ、評価、いいねをよろしくお願いします!!


★★★★★にしてくださると作者は喜びます!!


どうか、よろしくお願いいたします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ