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Battle 3 konoha075@yokohama[1]

美優、大ピンチ!

これがSNSの恐ろしさか!

最終バトル。そして、衝撃の結末!!

 ―はあ〜……。


 長いため息。言葉もなく佇む。

 体を包み込むようにそよそよと吹く風は、優しいようでどこか切ない。


 闘いを終えると、それまで敵意を剥き出しにしてきた相手に対し、不憫にさえ感じてしまう。

 奴らだって、今までMTG-roomを楽しんできたはずなのに。


 いや違う。あんなの楽しみじゃない。ストレスのはけ口にしているだけだ。奴らは他人を傷付けて喜んでいる悪魔だ。


 そう吐き捨てて、すぐに気付く。


 ―私も?


 奴らだって、SNSを離れると人間の暮らしをしているはず。だから傷付く事も、きっとあるはずなんだ。

 私が此奴らをMTGから追放したのなら、バトルを繰り広げるその時、私もやっぱり悪魔になっているに違いない。


“正義”の皮を被って“正論と思しき言葉”を羅列(られつ)する。

 奴らはそれに対抗する(すべ)を失い、果ては引用やスクショで晒され、最後には退会を余儀なくされる。


 コレってイジメに似てないか?

 イジメなら、私は加害者だ。制裁を受けなければいけないのは私だ。


 いやちょっと待て!

 その前にイジメや誹謗中傷で他人を苦しめているのは此奴らだ。

 だから制裁を受けるのは当然だ。



「ええから、その自問自答やめーい」


 背後から私の両耳を摘んでグルグル掻き回すのは、範子だ。

 この女、性懲りも無くやって来やがった。


 しかし…だ。

 範子だってスクショで晒され、苦しめられたひとり。

 あの時退会しなかったのは、とても評価出来る。

 きっとこの女の心臓には、剛毛が生えているのだろう。

 剛毛増し増し女だ!!


「何言うとんねんっ!!」

「増し増しが悪かったら、大盛り剛毛…てっ!」


 平手打ちされた。


「当たり前や。アンタぁ、ホンマ酷い事言うわぁ」

「ごめん…。その、範子の心臓に生えてる剛毛が羨ましくて…」


 もう一発平手打ちを喰らった。



 O-moricha-hanが居なくなってひと月。自分のやった事に対して後悔している訳ではないが、MTG内での私の界隈がおとなしすぎて張り合いを感じなくなってしまった。


 平和を求めながら、満たされれば逆方向への不満が生じてくる。その果てに、◯◯警察などという面倒くさいキャラクターが湧いてくるのだろう。

 そう、konoha075@yokohamaのように。


「最近面白くないわ」

「そう? うふふ…」


 範子は不敵な笑いを浮かべ、スマホを手にした。


「もういいねん。アンチひとりやっつけたところで、またすぐに湧いてくるんやし」

「あら、戦意喪失ぅ? 燃え尽き症候群やな」

「あえて否定もしやへんわ」

「そぉ〜かぁ〜、腑抜けになったんやな。クスクス…」


 ―このクソ女!


「で、ほら…」

「また何かネタ見つけたん?」


 差し出されたスマホの画面を注視する。範子はゆっくりスクロールをし始めた。


mayuka_f.official:

「暑くなってきたので、クロップドTに挑戦してみました〜」


「オフィシャルって? 芸能人?」

「うん。アイドルグループに居る子らしいで」


 女性アイドルグループはよく知らない。それはレンの得意分野のはずで、連絡を取ってみれば答えをくれるかもしれない。


 だけど今は、求めているネタの種類が違う。気になるのよ! 範子。早くスクロールして見せて!


kohji-yashiro215:

「> mayuka_f.official 坊主頭にすると、涼しくて、良いですねww 僕は、しましたよ」


 な、なんっとも香ばしいではないか!!

アクセスありがとうございます。

更新は、X および Instagram にて告知致します。

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