Battle 2 O-moricha-han [11]
『たぶん間違いないはず。だって此奴な、ホンマに草食ってるねん』
bonbonのリプライには、高確率で「草」が入る。アンチリプの特徴とも言えるものだ。
大森梵。
ったく、本当に居るとは思わなかった。思わず新喜劇ばりのリアクションをしてしまったではないか。
範子情報によると、草を食べている。即ちヴィーガンであるという。
年齢は公開していないが、プロフィール画像を見る限りは還暦過ぎぐらいだろうか。
名前から判断すると、大森千夜子もそれに近い年齢だろう。
ならばこの2人、夫婦なのか?
『なぁ範子。此奴ら夫婦やったとしたら、tsuyo-r25は息子っぽい思わへん?』
『ちょっと待って、サクラ。名字が一緒やからって、夫婦とは限らへんで』
―は? 何言い出すねん?
『同い年ぐらいの息子が居る訳ないやろ』
『だからぁ、兄妹とか、赤の他人に同姓が居ってもおかしないやん』
―あ、あぁ、すまん。
て言うか、千夜子のアカウントが公開範囲を絞ってるなら、梵の方から探ればいいじゃないか。
もう範子とのやり取りが面倒くさくなってきた。ここまで分かったのなら、私もHeadbookから梵のアカウントを見つけてアクセスすれば良い。
『範子、引き続き調査して』
『了解っ!』
よしよし。これであの巨漢女は放っておいて、あとは自分で捜索するのだ。
何ならフォローだってしてやる。MTG以外なら、何かあればブロックしてしまえばいいだけだ。
普段あまり開くことのないHeadbookは、本名フルネーム公開のため、私はやらない。MTGやイーストとリンクしているから登録だけはしているが、完全非公開アカウントとしている。
しかし、こちらから他のアカウントへのアクセスは可能だ。
「おおもり…ぼん…」
居た。見付けた。
恐る恐る、梵の投稿を見てみる。「いいね」やコメントの中に千夜子の名前があれば、おそらく夫婦であるといえよう。
私を性格◯スと罵り、「すずちゃん」という呼び名を勝手に付けた、実は巨漢女・大森千夜子。
待って。「すずちゃん」は嬉しいやん。私、すずちゃんに似てるみたいやん。
そんな訳あるかいっ! ってツッコミが入りそうだが、兎にも角にもこの大森千夜子なるクソ女…、いや、O-moricha-hanと大森千夜子が同一人物という事実が存在するのかどうかも分からないが、この人物の身辺を探り、私の推理が正しいかどうか判断しなければならない。
もし同一人物であるなら、私は大森千夜子をMTG-roomから葬らねばならないのだ。
そして、その判定を下す手段として、範子を差し置いて取るべき行動…名案が浮かんだ。
Headbookで大森千夜子にフォロー申請をするのだ。
承認されれば、千夜子の投稿はほぼほぼ見る事が可能となる。そこで梵との繋がりやtsuyo-r25との関係も浮き彫りになるだろう。
―BOOM,BOOM
―また範子か。
面倒くさいが、奴も頑張ってるんだから話ぐらい聞いてやろう。
『サクラ…、大森梵な、MTGに居れへんわ』
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